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勝利の決め手は「ホールショットを取ったこと」思い出の地メキシコでチーム10勝目/ホンダ山本MDインタビュー(1)
2021年11月10日
2021年F1第18戦メキシコGPでは、スタートで首位に立ったマックス・フェルスタッペンが今シーズン9勝目を飾った。母国レースを迎えたセルジオ・ペレスも3位に入賞し、レッドブル・ホンダは3戦続けてダブル表彰台を獲得。ドライバーズ選手権ではフェルスタッペンがルイス・ハミルトン(メルセデス)に対してリードを広げ、コンストラクターズ選手権は首位のメルセデスと1ポイント差となった。
ホンダF1の山本雅史マネージングディレクターは、今回の勝利について「マックスの完勝。まさに天晴れです」と高評価。ガレージ内の雰囲気も良好で、いい状態で次のブラジルGPへ迎えると語った。
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──優勝おめでとうございます。まずは今日のレースを振り返っていただけますか。
山本雅史マネージングディレクター(以下、山本MD):ありがとうございます。今日のレースを振り返ると、まずスタート。今日はスタートがすべてだと思っていまして、スリーワイドでイン側からルイス(・ハミルトン)、(バルテリ・)ボッタスのメルセデス勢2台にマックス(・フェルスタッペン)がアウトから並んだときにボッタスが……。まあ(ボッタスの)気持ち的にはルイスを前に行かせようと思ったのかもしれないけど、若干ブレーキングが早くて、マックスがうまくブレーキングでアウトから抜いて行き、ホールショットを取って行ったのが今回のレースのすべてだったと思います。
──その後のペースもよかったですね。
山本MD:トップに立ってからも非常にいいペースでした。元々金曜からレースペースは悪くなかったので、どんどん離していってマックスは正直一人旅になっちゃいましたよね。マックスの完勝。まさに天晴れですね。
──セルジオ・ペレスも頑張りました。
山本MD:中盤から終盤にかけて、チェコがレースを盛り上げてくれました。ここはホームコースで非常にアグレッシブな走りを見せてくれて、終盤ルイスのDRSゾーンに入ったあたりからの攻防は手に汗握りました。戦略的に非常にいい選択だったと思いますが、ルイスもしっかりタイヤをマネジメントして守り切った。さすが7回のチャンピオンだなと思いました。
──ドライバーズ選手権はさらに差を広げ、コンストラクターズ選手権では一気に差を縮めました。
山本MD:アメリカGPに続いての1、3位でコンストラクターズもあと1ポイントまで迫りました。私がいまF1をやらせてもらっていて一番うれしいのは、もちろんマックスの優勝とチェコの3位、(ピエール・)ガスリーの4位も含めてですけど、第2期と比較することではないですが、ホンダF1としてひとりのドライバーが過去1シーズンで9勝というのは最多勝利なんですね。チームとしては10勝で二桁いった。今シーズンホンダのエンジニア、メカニックも非常によく頑張っています。無線聞いてました?
──ペレスがレースエンジニアに「エンジンの状況は?」と聞いたら、レースエンジニアが「グッド!」と即答した、あれですね。
山本MD:そう! すごくガレージでウケちゃって、私はそのときレッドブルのピエール・ワシェ(テクニカルディレクター)とアイコンタクトして笑っちゃったくらいです。このレースはチェコの地元メキシコということも含めて、ガレージ内もすごく雰囲気がよかったし、このままいい状態でブラジルに行けることをうれしく思います。
──ガスリーの4位も素晴らしかったですね。
山本MD:ガスリーもフェラーリを寄せ付けない素晴らしい走りを披露しました。そう意味では、悔やまれるのが予選まで完璧な走りをした角田(裕毅)君。角田君がスタートで(エステバン・)オコンにぶつけられてしまったということだけが残念で、それ以外は総じて非常にいいメキシコGPだったなと思います。
■「今回は総合力でレッドブルが勝った」ホンダF1の歴史において重要な意味を持つ1勝に
──このメキシコGPはホンダF1にとって初勝利をあげた思い出の場所です。今シーズン限りでF1を去るというラストシーズンのホンダにとってここで最後に勝てたことについて山本さんはどういう思いがありますか?
山本MD:うれしいです。1965年にホンダF1が初勝利した場所ですし、ホンダにとってはここで優勝できたことをうれしく思うし、ホンダF1の歴史にとっても大きな意味があると思います。予選ではメルセデスにやられましたけど、あれはリヤのサスペンションに新しいデバイスを使っているという噂もあったので……。ただアドバンテージとリスクは紙一重ということですね。我々もいろいろチャレンジをしているので、いいレースだったと思います。
──先ほど行われたクリスチャン・ホーナー代表(レッドブル・ホンダ)の会見でも「メルセデスのリヤサスペンションのデバイスがバンピーだったアメリカGPだけでなく、今回のメキシコGPでも不発だったこと」について、質問がありました。そういう新しいテクノロジーというのは、うまく機能するかどうかというのは紙一重なんでしょうね。
山本MD:レッドブルとメルセデスは現在のレギュレーションのなかで究極というか、目一杯の状態で戦っていると思うんですよ。そのなかでプラスマイナスのどこで取り分を確保していくか。簡単な話をするとセクター1、2、3をどう走ればいいのか。そのためにどういうクルマ作りをしていくのか、ということです。メルセデスがあのデバイスを採用したのもそれが目的だと思います。普通に考えたらリヤタイヤにも負担になるわけですから。そう言った意味で難しいなかでトップスピードが伸びるのはすごいことですけど、総じていえば総合力で今回はレッドブルが勝ったということです。
──フェルスタッペンが独走し、チームメイトのペレスがハミルトンと戦ったというのがそのことを象徴していましたね。タラ・レバですけど、ペレスがタイヤに優しいドライバーなのだから、第1スティントを延ばすよりも、アンダーカット仕掛けてもおもしろかったかなと。
山本MD:そこはレッドブル・ホンダもメルセデスもわかっていました。そのうえでメルセデスはフェラーリ(カルロス・サインツ)との差をきちんと見ていて、(ピットストップをしてもサインツの前で戻ることができるギャップを確認して)チェコがここで入るだろうというラップでピットインしたので、ステイアウトするしかなかった。ルイスがそこで入らなければ、チェコが入っていました。しかし、そのタイミングで前を走っていたメルセデスがパッと入ったので、あれ以外やりようがなかった。ドライバーズチャンピオンシップで確実に差を広げたい、一方でコンストラクターズも取りに行くという意味ではいい判断だったと思います。
──ピエール・ワシェは、以前はピットウォールにいたと思いますが、いまはガレージのなかにいるのですか?
山本MD:はい、土日はガレージにいます。金曜日はGP(ジャンピエロ・ランビアーゼ/フェルスタッペンのレースエンジニア)がガレージで私の3つ隣にいるのですが、土日はピエール(・ワシェ)と入れ替わるんです。隣がマックスのパフォーマンスエンジニアで、その隣が(ヘルムート・)マルコで、ピエールはその隣です。
──それで、ペレスとペレスのレースエンジニアの「エンジンはどう?」、「グッド!」を聞いていたほかのスタッフと一緒に山本さんも笑っていたわけですね。
山本MD:そうそう。おもしろい会話でした。
(Masahiro Owari)
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12/6(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
12/7(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
12/8(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 437 |
2位 | ランド・ノリス | 374 |
3位 | シャルル・ルクレール | 356 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 292 |
5位 | カルロス・サインツ | 290 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 245 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 223 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 70 |
10位 | ピエール・ガスリー | 42 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 666 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 652 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 589 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 468 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 94 |
6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 65 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 58 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 4 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |