F速

  • 会員登録
  • ログイン



【レースの焦点】計算し尽くされたラインとドライビングスキル、理不尽と戦ったメカニックたちへの最高のプレゼント/F1第3戦中国GP

2018年4月19日

 オーストラリア国歌が流れるなかで、ダニエル・リカルドの笑顔が崩れた。波乱の中国GPを制した勝者は、涙を見せまいと目頭を押さえた。初優勝を飾った時にも、これまでの5回の勝利でも大きな笑みを保っていたドライバーが、上海では溢れる思いを抑え切れなかった。

「僕はたくさんのエモーションに包まれていた。インラップでは笑みばかり溢れて、多くの言葉は浮かばなかった。表彰台ではほとんど泣きそうになった。記者会見ではこのレースのこと、そして先週のことを考えていた。このスポーツがどんなに自分を落胆させるものか、でも同時に、どれほど最高の気分をもたらしてくれるのか、ということも」

 1週間前のバーレーンGP、パワーユニットのトラブルによってわずか1周でリタイアしたリカルドは、「2時間分のアドレナリンを自分のなかに貯めたままで、僕はどうしたらいいんだろう?」と言ってサーキットを後にした。上海でもFP3を走り始めてすぐにターボチャージャーが壊れ、予選には間に合わないとほとんど諦めていた。

「自分にはどうしようもないことがあまりにたくさん起こって、打ちのめされ、フラストレーションを感じていた。時には“どうしてこんなスポーツを選んだんだろう?”と自問することさえあるんだ」

 レッドブル+ルノー製パワーユニットは、これまでも何度も理不尽なペナルティをドライバーに負わせてきた。昨シーズン終盤以来、クリーンな週末を戦えたことはほとんどなかった──。バーレーンGPのリタイアは、表面張力でなんとか保っていた感情に“最後の一滴”を落としてしまったのだろうか。

 ピエール・ガスリ―の予選6位に祝福を送りながら、リカルドは「僕もトロロッソで初めてバーレーンGPを戦った時に予選6位だった」と振り返った。スタート直後に16番手までポジションを落とした2012年の経験は手厳しい教訓となり、その後何カ月もの熟考へとリカルドを導いたが、それが“攻撃と冷静”を兼ね備えた今日の彼の礎となった。

 ガスリーの活躍を見て、リカルドはきっと、あれから6年もの時間が流れたことを感じていただろう。信頼性の高かった当時のF1では1レースごとに学び、進歩を重ねることが可能だったのに、今日のF1はしばしば、走る機会さえ奪ってしまう。ドライバーというアスリートを“戦えない孤独”に追いやりながら。

XPB Images

 リカルドの心に躍動感を呼び戻したのは、FP3の後、記録的な速さでパワーユニット交換を成し遂げたメカニックたちだ。「No.3」のレッドブルがコースインしたのは、Q1終了まで3分を切った時のことだった。



レース

11/7(金) フリー走行 23:30〜24:30
スプリント予選 27:30〜28:14
11/8(土) スプリント 23:00〜
予選 27:00〜
11/9(日) 決勝 26:00〜


ドライバーズランキング

※メキシコシティGP終了時点
1位ランド・ノリス357
2位オスカー・ピアストリ356
3位マックス・フェルスタッペン321
4位ジョージ・ラッセル258
5位シャルル・ルクレール210
6位ルイス・ハミルトン146
7位アンドレア・キミ・アントネッリ97
8位アレクサンダー・アルボン73
9位ニコ・ヒュルケンベルグ41
10位アイザック・ハジャー39

チームランキング

※メキシコシティGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム713
2位スクーデリア・フェラーリHP356
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム355
4位オラクル・レッドブル・レーシング346
5位ウイリアムズ・レーシング111
6位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム72
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム69
8位マネーグラム・ハースF1チーム62
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー60
10位BWTアルピーヌF1チーム20

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第19戦アメリカGP 10/19
第20戦メキシコシティGP 10/26
第21戦サンパウロGP 11/9
第22戦ラスベガスGP 11/22
第23戦カタールGP 11/30
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年10月号 Vol.4 後半戦展望号