F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

フェラーリ代表、レース終盤のタイヤ戦略を擁護「2台をストップさせるための十分なギャップがなかった」/F1第10戦

2022年7月5日

 フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、F1第10戦イギリスGPの決勝レース終盤のピットストップに関して、適切な戦略を採ったと考えている。


 52周のレースの序盤からルクレールは上位を走行し、最終ステージに入る頃にはチームメイトのカルロス・サインツとメルセデスのルイス・ハミルトンがルクレールの後ろを走行していた。しかし残り13周のところで導入されたセーフティカーが、フェラーリ陣営による奇妙な決断の引き金となった。フェラーリのストラテジストはサインツのみをピットストップさせて新品のソフトタイヤを履かせ、ルクレールをハードタイヤのまま先頭でステイアウトさせたのだ。


 ルクレールにとっては残念なことだが、この戦略はサインツにとってはすぐに有利となり、彼はレースのリスタートで素早くルクレールを追い抜くと、F1での初勝利を勝ち獲った。


 ルクレールは、レッドブルのセルジオ・ペレスとハミルトンのふたりをかわすために全力を尽くしたが、最終的に4位でチェッカーフラッグを受けた。


「今はコメントしたくない。何が原因だったのか、チームと全体的な見直しをして議論をしたい」とルクレールはセーフティカー導入中に彼を呼び戻さなかったフェラーリの判断に言及した。


「間違いなく僕はレースの序盤でとても速かったと個人的には感じていた。その後少しタイムを失った。それが最終結果を変えたのか否かについては、僕は変わったとは思わない。でも今後のためにすべてをチェックする必要がある」

2022年F1第10戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2022年F1第10戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)


 レース後のメディア取材でビノットは、ルクレールではなくサインツを呼び戻したフェラーリの戦略の真相について話をした。


「もちろん我々の捉え方ではあるが、2台のマシンの間隔が近すぎて両方を止めることができなかったため、決断を下さなければならなかったという次第だ」とビノットは語った。


「我々だけが、2台のマシンが上位のポジションを争う状況だった。他のチームは1台だけだったので、判断ははるかに簡単だったはずだ」


「我々の場合、2台のマシン両方をピットストップさせるための十分なギャップがなかった。それでは2台目のマシンがピットストップによってタイムを失い、コース上での順位を落とすことになるからだ」


 ではなぜフェラーリはレースをリードしていたルクレールではなく、サインツをピットストップさせることにしたのか?


「なぜならシャルルはトラックポジションを得ていた。彼は首位にいたので、そのままレースリーダーとして留まっただろう。彼のタイヤはカルロスよりも新しかった。カルロスより6、7周新しいタイヤで良い状態にあったと思う」


「カルロスはピットストップをして2番手になることで、少なくとも最初の数コーナーで防御することができただろう。我々はハードでスタートすると、少々難しくなることは分かっていた。それが我々の判断の理由だ」


「そして我々はソフトタイヤにもっとデグラデーションが出ると予期していた。シャルルは初めの3周か4周の間苦戦するかもしれなかったが、その後で挽回するかもしれなかった。しかしソフトタイヤは予期していたほどには劣化しなかった」

カルロス・サインツ(フェラーリ)
2022年F1第10戦イギリスGP SC出動により、ソフトタイヤに履き替えたカルロス・サインツ(フェラーリ)


 ビノットは、全体的にフェラーリがレースで適切な戦略を採ったと感じている。しかし、ルクレールをピットストップさせなかった判断には疑問の余地があるかもしれないとビノットは認めた。


「彼はポジションを挽回しただろうか? 私は確信が持てない」とビノットは認めた。「後から考えて違うやり方ができたと言うのは、常に簡単なことだと思う」


「またしてもセーフティカーがまずいタイミングで導入された。我々が余裕を持ってレースをリードしていた時点でだ」


 ビノットはレース直後にルクレールと話し込むところを見られていたが、ルクレールの落胆と苛立ちは完全に理解できると最後に語った。


「彼が落胆し苛立っているのは分かっていたし、それは理解できることだ。彼はレースを余裕でリードしていたのだから」


「セーフティカー導入時に彼は非常に速く走行していた。彼にとって今日はチャンピオンシップにおける最高のチャンスだった。なぜならマックス(・フェルスタッペン)がいくつか問題を抱えているなかで首位を走っていたからだ」


「そしてセーフティカーとなり、レースの難しい終わりを迎えた。彼ががっかしりたのは間違いない。だから私は彼に会った。彼が落胆していることは分かっていた」


「だが私が彼に言ったのは、彼がまたしても素晴らしいレースをしたということだ。レースのファーストラップでは素晴らしく、戦っていた。セーフティカー後のリスタートからの彼のドライビングとポジションの防御は驚異的でずば抜けていた」


「だから私は彼にただ冷静になるように伝えた。彼のドライビングは素晴らしかったからだ。彼は今日もまた不運だったのだ」

ルイス・ハミルトン(メルセデス)&シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2022年F1第10戦イギリスGP 決勝レース終盤、ポジションを争うルイス・ハミルトン(メルセデス)&シャルル・ルクレール(フェラーリ)



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)




レース

4/19(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
4/20(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
4/21(日) 決勝 16:00〜


ドライバーズランキング

※日本GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン77
2位セルジオ・ペレス64
3位シャルル・ルクレール59
4位カルロス・サインツ55
5位ランド・ノリス37
6位オスカー・ピアストリ32
7位ジョージ・ラッセル24
8位フェルナンド・アロンソ24
9位ルイス・ハミルトン10
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※日本GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング141
2位スクーデリア・フェラーリ120
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム69
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム34
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム33
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム4
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー0
10位BWTアルピーヌF1チーム0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第5戦中国GP 4/21
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.3 第2戦サウジアラビアGP&第3戦オーストラリアGP