最新記事
- ザウバーの新チーム代表者、アルンニ・ブラー...
- イギリス貴族院議員がFIA会長に対し人権問題...
- 【未来のF1ドライバー候補紹介(7)ドルゴヴ...
- アルピーヌF1、2023年型『A523』をファイアア...
- 「実はミックをマシンに乗せたかった」アルフ...
- アルファタウリF1、PKNオーレンとのプリンシ...
- アルファロメオF1チームが新タイトルスポンサ...
- フェラーリF1新代表バスールの人物像:数々の...
- マクラーレンF1、メルセデスPU搭載の2023年型...
- フェラーリF1の“ウェイクアップ・テスト”最終...
- アルファロメオF1のチーム代表が決定。ザウバ...
- フェラーリF1フィオラノテスト2日目:サイン...
松田次生のF1目線:隙を作り出し、メルセデスの牙城を崩したレッドブル・ホンダ
2021年5月31日
フォーミュラ・ニッポンの元チャンピオンで、現在はスーパーGTでニスモのワークス車両でGT500を戦い、スーパーフォーミュラではチーム監督としてKCMGを率いる松田次生がF1について語る連載企画。今回は2021年第5戦モナコGPを振り返ります。
・・・・・・・・・・・・・・・・
メルセデスが珍しく苦戦しましたね。特にハミルトン。クルマが曲がっていなくて、予選アタック中にもアンダー出してぶつかりそうになっていました。
それに対して調子が良かったのがフェラーリとマクラーレンです。フェラーリのふたりの速さも拮抗していました。ロガーを見ると、最終コーナー手前まではサインツの方が速いのですが、最後にルクレールが逆転していました。
マクラーレンも良かったですが、ノリスとリカルドの差がちょっと大きすぎますね。リカルドはハンドルの修正が多く、対してノリスは全体的に舵角が少なく、かつコーナーのエイペックスのスピードが高い。リカルドは普通に速いドライバーだと思いますから、今のクルマは相当合わないのでしょうね。
角田君は、クラッシュしてはいけないことを自分で言いつつ、チームにも言われていたのにやってしまったところが残念でした。
市街地コースは、いきなりタイムを出すのではなく、タイヤのピークが上がると同時に、ドライバーの順応やアジャストの上がり幅でタイムアップしていく部分が大きいです。だから絶対にガードレールにヒットしてはならず、距離を稼いでタイムを上げていくことが大事なんですよね。ガスリーとの差を感じたあせりもあったかもしれません。
これはポールポジションを獲ったルクレールにも言えて、リタイアの直接の原因ではないという話ですが、クラッシュが間接的にドライブシャフトの破損につながった可能性はありますから。
決勝では、なぜメルセデスは、アンダーカット狙いで最初に入ったのかが気になりました。ハードは温まりが悪く、オーバーカットで逆に前に行かれてしまった。ペレスがこれで前に出ることに成功しました。
これはまさにメルセデスの牙城を崩すお手本のようなパターンです。メルセデスにプレッシャーを与えることで、隙を作り出し、そこを突くわけですね。それをやるためには、フェルスタッペンは常にトップにいることが絶対条件です。
ただこの影には、フリー走行の時間が短縮になって、ロングランが見られなくなったことが影響しているかもしれません。アンダーカットできるだろうというメルセデスの見込みを、甘くさせたのですから。
それにしても今回はフェラーリがここまで速くなるとは思いませんでしたね。ルクレールとサインツは、速さは互角だったのですが、ルクレールはオーバーラップをハミルトン並みにしていて、サインツはまったくしていないところが興味深かった。
ルクレールとハミルトンは予選だけオーバーラップしている可能性が高く、決勝と使い分けているようです。僕はぎりぎりオーバーラップさせないスタイルなんですけど、今度テストでやってみようかなと思っています。
(Tsugio Matsuda)
・・・・・・・・・・・・・・・・
メルセデスが珍しく苦戦しましたね。特にハミルトン。クルマが曲がっていなくて、予選アタック中にもアンダー出してぶつかりそうになっていました。
それに対して調子が良かったのがフェラーリとマクラーレンです。フェラーリのふたりの速さも拮抗していました。ロガーを見ると、最終コーナー手前まではサインツの方が速いのですが、最後にルクレールが逆転していました。
マクラーレンも良かったですが、ノリスとリカルドの差がちょっと大きすぎますね。リカルドはハンドルの修正が多く、対してノリスは全体的に舵角が少なく、かつコーナーのエイペックスのスピードが高い。リカルドは普通に速いドライバーだと思いますから、今のクルマは相当合わないのでしょうね。
角田君は、クラッシュしてはいけないことを自分で言いつつ、チームにも言われていたのにやってしまったところが残念でした。
市街地コースは、いきなりタイムを出すのではなく、タイヤのピークが上がると同時に、ドライバーの順応やアジャストの上がり幅でタイムアップしていく部分が大きいです。だから絶対にガードレールにヒットしてはならず、距離を稼いでタイムを上げていくことが大事なんですよね。ガスリーとの差を感じたあせりもあったかもしれません。
これはポールポジションを獲ったルクレールにも言えて、リタイアの直接の原因ではないという話ですが、クラッシュが間接的にドライブシャフトの破損につながった可能性はありますから。
決勝では、なぜメルセデスは、アンダーカット狙いで最初に入ったのかが気になりました。ハードは温まりが悪く、オーバーカットで逆に前に行かれてしまった。ペレスがこれで前に出ることに成功しました。
これはまさにメルセデスの牙城を崩すお手本のようなパターンです。メルセデスにプレッシャーを与えることで、隙を作り出し、そこを突くわけですね。それをやるためには、フェルスタッペンは常にトップにいることが絶対条件です。
ただこの影には、フリー走行の時間が短縮になって、ロングランが見られなくなったことが影響しているかもしれません。アンダーカットできるだろうというメルセデスの見込みを、甘くさせたのですから。
それにしても今回はフェラーリがここまで速くなるとは思いませんでしたね。ルクレールとサインツは、速さは互角だったのですが、ルクレールはオーバーラップをハミルトン並みにしていて、サインツはまったくしていないところが興味深かった。
ルクレールとハミルトンは予選だけオーバーラップしている可能性が高く、決勝と使い分けているようです。僕はぎりぎりオーバーラップさせないスタイルなんですけど、今度テストでやってみようかなと思っています。
(Tsugio Matsuda)
…記事の続きは会員登録後閲覧できます。
※こちらの記事は一般&プレミアム会員専用のコンテンツとなります。
一般+プレミアム会員一括登録
※会員登録後、本文記事が表示されない場合、ページの更新をお試しください。
一般+プレミアム会員一括登録
※会員登録後、本文記事が表示されない場合、ページの更新をお試しください。
関連ニュース
11/18(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
11/19(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
11/20(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


※アブダビGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 454 |
2位 | シャルル・ルクレール | 308 |
3位 | セルジオ・ペレス | 305 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 275 |
5位 | カルロス・サインツ | 246 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 240 |
7位 | ランド・ノリス | 122 |
8位 | エステバン・オコン | 92 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 81 |
10位 | バルテリ・ボッタス | 49 |

※アブダビGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 759 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 554 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム | 515 |
4位 | BWTアルピーヌF1チーム | 173 |
5位 | マクラーレンF1チーム | 159 |
6位 | アルファロメオF1チーム・オーレン | 55 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワン・チーム | 55 |
8位 | ハースF1チーム | 37 |
9位 | スクーデリア・アルファタウリ | 35 |
10位 | ウイリアムズ・レーシング | 8 |

1位 | レッドブルF1とポルシェ、いまだ最終合意に至らず。マルコ&ホーナーが契約に反対、ホンダとの関係継続に向け奔走か |
2位 | 【順位結果】F1第15戦オランダGP決勝 |
3位 | 【順位結果】F1第15戦オランダGP予選 |
4位 | 【順位結果】F1第14戦ベルギーGP決勝 |
5位 | レッドブルF1首脳、コルトン・ハータのアルファタウリ起用について基本合意と発言。スーパーライセンス問題の解決が条件 |
