F速

  • 会員登録
  • ログイン

レッドブル&HRC密着:FP2は2度の赤旗で予定したプログラムを消化できず。フェルスタッペンはアンダーステアに苦労

2023年11月25日

 F1第23戦アブダビGPの初日のレッドブルの順位は、マックス・フェルスタッペンが3番手、セルジオ・ペレスが5番手だった。決して悪いポジションではないが、ドライバーズ選手権で今シーズンの1位と2位が決定しているチームとしては、少し物足りない順位だ。


 その理由はこの日、レギュラードライバーのふたりが走行したのは、1回のセッションだけだったからだ。


 現在のF1では、レギュレーションで各チームはグランプリへの出走経験が2回以下の若手ドライバーを、シーズン中に2回、フリー走行1回目に起用しなければならないと定められている。多くのチームがすでに2回起用しているか、すでに1回起用して今回が2回目という状況だった。


 そのなかでレッドブルは、ここまで1度も若手ドライバーを起用しておらず、アブダビGPのフリー走行1回目に、ジェイク・デニスとアイザック・ハジャルのふたりの若手ドライバーを同時に走らせることでレギュレーションを遵守した。

レッドブル&HRC密着
レッドブルからFP1に参加したジェイク・デニス

アイザック・ハジャル(レッドブル)
2023年F1第23戦アブダビGP アイザック・ハジャル(レッドブル)


 その理由をチームは明言していないが、勝利にこだわる姿勢が透けて見える。シーズン序盤から勝ち続けたレッドブルにはほかのチームとは異なる「勝ち続ける」プレッシャーがかかっていた。ベルギーGPまでは、開幕からの連勝記録がかかって、新記録の『12連勝』を達成。その記録は、第16戦シンガポールGPで途絶えるが、その後はフェルスタッペンの2022年に自身が打ち立てた『15勝』という年間最多勝利数更新という新たな記録との戦いが待っていた。


 その記録は第20戦メキシコGPで16勝目を達成し、いまも更新している。


 そして、いまレッドブルとホンダRBPTのスタッフの両肩にのしかかっているのが、シーズン最高勝率という大記録だ。現時点での最高勝率は1988年のマクラーレン・ホンダの16戦15勝の勝率9割3分7厘だ。もし、アブダビGPでレッドブル・ホンダRBPTが優勝すると22戦21勝となり、勝率9割5分4厘で大記録を抜く。そのため、レッドブル・ホンダRBPTは若手ドライバーを最後の最後まで起用してこなかったのではないか。


 若手ドライバーによるセッションが終了した後、ふたりのドライバーがステアリングを握ったフリー走行2回目。レッドブルのふたりのドライバーは失った走行時間を取り戻したかったところが、赤旗が2回出て、予定していたメニューをこなすことができなかった。

レッドブル&HRC密着
2023年F1第23戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)


「思うようにセットアップすることができなかった。アンダーステアとジャンピングがひどかった。明日までに解明しなければならないことがたくさんある。もちろん、まだ3番手だから悪くはないけれど、明日の予選でいい走りをするためには、大きな改善が必要だ」と語るのはフェルスタッペン。


 チームメートのペレスもこう言う。


「FP1では走れなかったから、どのようなセットアップを行うかには細心の注意を払わなければならない。しかも、赤旗の影響で、ミディアムではほとんど走れなかったのが痛い」


 すでにシーズン2冠とドライバーズ選手権ワンツーを決めているレッドブル・ホンダRBPTだが、彼らが最終戦でも手綱を緩めないのは、そのためだろう。そして、これこそが、常勝軍団であり続けるパワーの源になっているように思う。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(Masahiro Owari)


レース

4/11(金) フリー走行1回目 20:30〜21:30
フリー走行2回目 24:00〜25:00
4/12(土) フリー走行3回目 21:30〜22:30
予選 25:00〜
4/13(日) 決勝 24:00〜


ドライバーズランキング

※日本GP終了時点
1位ランド・ノリス62
2位マックス・フェルスタッペン61
3位オスカー・ピアストリ49
4位ジョージ・ラッセル45
5位アンドレア・キミ・アントネッリ30
6位シャルル・ルクレール20
7位アレクサンダー・アルボン18
8位ルイス・ハミルトン15
9位エステバン・オコン10
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※日本GP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム111
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム75
3位オラクル・レッドブル・レーシング61
4位スクーデリア・フェラーリHP35
5位ウイリアムズ・レーシング19
6位マネーグラム・ハースF1チーム15
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー6
10位BWTアルピーヌF1チーム0

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第4戦バーレーンGP 4/13
第5戦サウジアラビアGP 4/20
第6戦マイアミGP 5/4
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/18
第8戦モナコGP 5/25
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年4月号 Vol.2 開幕直前号