【F1オランダGP決勝の要点】12番手から2年ぶりの表彰台を掴んだガスリー。明暗を分けた1周目の判断
2023年8月28日
アルピーヌ移籍以来、苦しいレースの続いていたピエール・ガスリーが3位表彰台を獲得した。チームとしては5月のモナコでエステバン・オコンが3位になって以来、3カ月ぶり。そしてガスリー本人にとっては、アルファタウリ時代の2021年第6戦アゼルバイジャンGP以来2年ぶりの表彰台だった。
セミウエット路面の難しいコンディションの予選では、ガスリー、オコンともに大苦戦を強いられた。特に高速コーナーでの挙動不安定に悩まされ、オコンは17番手で今季初のQ1落ち。ガスリーも12番手が精一杯だった。
レースでは失速するパターンの今季のアルピーヌだけに、上位入賞は厳しい状況だった。ところが決勝レースは、スタート直後に雨が降り出した。ここでの判断が、両者の明暗を分けた。ガスリーは「自分からピットインしようと、チームに伝え」、1周目にソフトからインターミディエイト(浅溝タイヤ)に履き替えた。
ガスリーと同じ判断をしたドライバーは、他に6人。ガスリーの前の位置でピットインしたのはセルジオ・ペレス(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)だったが、フェラーリはタイヤ交換の準備ができておらず、ルクレールは10秒以上のタイムロスを喫する。このミスに乗じて、ガスリーは一気に3番手に躍進。その後ポールポジションスタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にかわされたものの、ペレス、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)に次ぐ4番手を快走した。
一方オコンがインターに履き替えたのは、2周目だった。それでも10番手まで順位を上げ、角田裕毅(アルファタウリ)、周冠宇(アルファロメオ)らを次々に抜いて、中盤には6番手。ダブル上位入賞も、十分に可能性があった。
ところがオコン陣営は、再び雨が降り出した終盤の3回目のピットインでも、再び判断を誤った。スタート直後同様、ピットインのタイミングを1周遅らせたために、11番手まで順位を落としてしまったのだ。
一方のガスリーはサインツにアンダーカットされて5番手に落ちていたが、59周目のターン1で抜き返すと、すぐにピットイン。インターミディエイトに履き替えて4番手のままコースに復帰した。そしてペレスのピットレーンスピード超過に伴う5秒ペナルティのおかげで、3位フィニッシュ。チェッカー直後のガスリーは、2020年第8戦イタリアGPでの初優勝のとき以上の雄叫びを上げていた。
サマーブレイク直前のベルギーGPではスプリントで3位に入り、歯車さえ噛み合えば本来の速さは健在であることを見せつけていたガスリー。とはいえチーム代表、スポーティング・ディレクターの突然の更迭によるチーム内の混乱は、決して収束しているとは言い難い。それだけに、なおさら価値のある3位表彰台。ガスリーはドライバーズランキングでも、オコンを抜いて12位から10位に躍進した。


(取材・文 柴田久仁夫)
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| 1位 | ジョージ・ラッセル | 25 |
| 2位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 18 |
| 3位 | シャルル・ルクレール | 15 |
| 4位 | ルイス・ハミルトン | 12 |
| 5位 | ランド・ノリス | 10 |
| 6位 | マックス・フェルスタッペン | 8 |
| 7位 | オリバー・ベアマン | 6 |
| 8位 | アービッド・リンドブラッド | 4 |
| 9位 | ガブリエル・ボルトレート | 2 |
| 10位 | ピエール・ガスリー | 1 |
| 1位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 43 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 27 |
| 3位 | マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム | 10 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 8 |
| 5位 | TGRハースF1チーム | 6 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 4 |
| 7位 | アウディ・レボリュートF1チーム | 2 |
| 8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 1 |
| 9位 | アトラシアン・ウイリアムズF1チーム | 0 |
| 10位 | キャデラックF1チーム | 0 |


