ニック・ハイドフェルドが、来シーズンの給料がカットされてでも、F1でドライブを続けたいと語っている。
ザウバーで3シーズンを過ごした後、来季はチームを離れることになったハイドフェルド。来季の選択肢はジャガーかジョーダンしか残っていないが、両チームとも十分なスポンサー資金を要求している。“持参金ドライバー”と見られたくない思いが強いハイドフェルドだが、F1でドライブできるのならどんなことでもすると言っている。
ハイドフェルドは独ビルド紙のインタビューに答えて次のように語った。「ここ数シーズン、僕はずいぶん稼いできた。しかし、それも今シーズンまでとなりそうだ。経済状況が悪いからね。でも、正直言って、僕はお金に興味があるわけではない。単純に、F1に残りたいんだ。僕の持っている力を見せたいんだ」
かつてはマクラーレンのエンジンパートナー、メルセデスの後ろ盾を受けてマクラーレンのテストドライバーも務めたハイドフェルドだが、以前コンビを組んでいたキミ・ライコネンがマクラーレン入りしたとあって、もはやメルセデスを当てにできなくなっている。そうなった原因として、ハイドフェルドは、トラックの内外で力を十分に発揮できなかったからだと考えている。
「僕はミスをいくつか犯した。F1でドライブし続けるには、トラック上でのパフォーマンスだけではダメなんだということがわかるのに時間がかかりすぎた。自分をもっと上手に売り込み、別の行動をとって言うべきことを言っていたら、違っていただろうね。しかし、僕は3年間ザウバーで過ごすことができた。状況は常に変化していたが、前途がかなり明るかった時もあった。僕はまだ26歳。自分のことをいいドライバーだと考えている。突然、腕が落ちることなどないはずさ」
ハイドフェルドは、自分の才能なら他の様々なシリーズに参戦することが可能だろうと考えているが、F1以外でのドライブはいまは考えられないとのことだ。
「これまで、こんなこと(他のシリーズのことを考えなければならないこと)なんてなかったよ。F1がダメでも、比較的シートが獲得しやすそうなシリーズがいくつかある。例えば、チャンプカーやDTMさ。でも、それらは僕の希望ではない。僕はいま26歳。まだチャンプカーでもDTMでもドライブしたくない」
ハイドフェルドは、2004年の具体的な動向について尋ねられると、まだF1にいるだろうと述べた。
「僕は来年も、メルボルン、マレーシア、バーレーンとレースをしているだろう。来年も世界の皆に僕の姿を見せたいと思っている」