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【F1カナダGP予選の要点】難コンディションのQ2でトップタイム。チームの期待に応えミスのない走りを披露したアルボン
2023年6月18日
雨のF1第9戦カナダGP予選は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季5回目のポールポジションを獲得。そして赤旗中断直前の絶妙のタイミングでコントロールラインを通過したニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)が、2番手グリッドを射止めた。
そんな展開の陰に隠れてしまった形だが、Q2でのアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)の走りも、十分に賞賛に値するものだった。
乾きかけの路面から、再び雨の襲来という難しいコンディションのなか、アルボンは2番手フェルスタッペンに0.367秒差のトップタイムを叩き出した。勝因は言うまでもなく、他の14台が浅溝のインターミディエイトタイヤでアタックに出ていくなか、ただひとりスリックタイヤのソフトを選択したことだった。
Q2スタート時点で雨はほぼ止み、走行ラインは乾きつつあった。DRSも使用可能となった。とはいえセクター2から3にかけては、場所によってかなり濡れている。まずはインターでタイムを出して、状況を見てスリックに履き替えるというのが定石で、実際ほとんどのドライバーはそれに従った。
しかしアルボンだけは、果敢にソフトで出て行った。バンピーな路面や高い縁石、そしてダウンフォースを削ってタイムを出すことが求められるため、ここではマシン挙動が不安定になりやすい。ウェット路面では、その傾向にさらに拍車がかかる。
一方で今季のウイリアムズは最高速に優れる代わり、基本的なダウンフォースが足りないクルマだ。それでもあえてソフトを履いた理由として、今季まだ1ポイントしか獲れてない最下位チーム故に、失うものがないという点は確かにあっただろう。しかしアルボンへの厚い信頼がなければ、チームはこんな賭けに出なかったはずだ。
そしてアルボンはその期待に見事に応え、ノーミスの走りでトップに立った。それを見て他のドライバーも次々にソフトに履き替えたが、再び雨が降り始めたこともあってフェルスタッペンを含め、誰もアルボンのタイムを更新できず。Q2首位が確定した。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(レッドブル)が11、12番手に終わり、ルイス・ハミルトン(メルセデス)も10番手でQ3進出が精一杯と、トップドライバーたちが大苦戦しただけに、アルボンの走りはいっそう輝きを放った。
中団グループが例年以上に熾烈な戦いを繰り広げるなか、ウイリアムズの純粋な戦闘力は全10チーム中最下位と言っていい。にもかかわらずアルボンは第3戦オーストラリアと今回のQ3進出、そして第4戦アゼルバイジャンからの3戦連続Q2進出と、予選一発の速さが光る。
入賞は今のところ開幕戦のみだが、ブレーキトラブルや不可解な挙動でのクラッシュによる2回のリタイア以外は、すべて完走を果たしている。2018年のFIA F2でジョージ・ラッセルやランド・ノリスとタイトル争いを繰り広げたアルボンの高い潜在能力が、F1でもっと評価される日は必ず来ることだろう。
(取材・文 柴田久仁夫)
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9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |