ウイリアムズF1のドライバー、ラルフ・シューマッハーは、8月半ばのハンガリーGPでレースに復帰できるかもしれないと考えている。BMWモータースポーツのディレクター、マリオ・タイセンがそう伝えた。
ラルフは、アメリカGPでのクラッシュで背骨2カ所を骨折し、当初は全治約3カ月と言われていた。そうなると、今季残りのレースのほとんどを走れないはずだった。
「私は今朝(日曜朝)、ラルフと話をしたが、かなり楽観的だったよ。医者が言うよりも、早く活動を開始したがっているんだ」と、タイセンはロイター通信に対して語った。
「彼は、自分がハンガリーでマシンに復帰できるだろうと考えている」
「医者がそれに同意しているのかどうかは分からないが、彼は来週メディカルチェックを受けることになっており、その時にもっとはっきりするだろう」
マルク・ジェネが、前回のフランスと今回のイギリスで、ラルフの代役を務めたが、フランスでは10位、イギリスでは12位という不本意な結果に終わっている。
2005年にはトヨタへ移籍することが決まっているラルフは、1999年以来ウイリアムズで走ってきた。
タイセンは、次のように付け加えた。「私は、彼がマシンに復帰するのを心待ちにしているんだ。彼は本当にいいレースをしてくれるだろう。それに、マシンをセットアップするうえで、本当にいいパフォーマンスを見せてくれるだろうし、最終戦まで今年のマシンを開発してくれるだろうと、私たちは期待しているんだ」
一方、チーム代表のサー・フランク・ウイリアムズは、チームがコンストラクターズ選手権で、できる限りの好成績を得るには、ラルフの復帰が必要であることを認めた。
ウイリアムズは次のようにコメントした。「ラルフがいないので、私たちはどんどん下降し続けている。コンストラクターズ選手権で、2位から3位に落ちれば(賞金は)約250万ドル、3位から4位に落ちれば約200万ドル、4位から5位に落ちれば約150万ドルになる。だから……私たちにはラルフの復帰が必要なんだ」