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【レースの焦点】賢明な王者と、偉大な敗者

2014年11月25日

 チームメイト同士の接戦では、シーズン中に幾度か、ふたりの波が交差する。同じマシンで競い合えば、波には精神戦の跡が色濃く表れる。パワーユニット元年――他を圧倒するメルセデスとて100%の信頼性を得るのは難しく、ふたりにはマシントラブルという非情な現実を呑み込んで消化する強い心も要求された。

 最初の“交差"はモナコGP。ニコ・ロズベルグのコースオフによる黄旗でQ3のアタックラップを阻まれた際に抱いた不信感はルイス・ハミルトンの心に長く留まり、その結果、ハミルトンは自ら予選のペースを崩してしまった。母国イギリス、ウエット路面の変化を読み切れなかった失敗はレースで勝利したことによって払拭されたものの、ドイツ、ハンガリーではマシントラブルによってはるか後方からのスタートを強いられた。夏休み明けのスパではスタートで前に出ることに成功したものの、レコンブでの接触によってレースを失った。この時点で、選手権1位のロズベルグとの差は29ポイント。

 しかしシーズンふたつ目の大きな転機、ハミルトンが精神的に上位に立ったきっかけはこのベルギーGPだ。チームもパドックも、大半が“接触の非はロズベルグにある"としてハミルトンを支持――冷静に対処する環境を得て、彼は失ったポイント以上に貴重な何かを獲得した。

「何年か前なら、今シーズンのように対処することはできなかったと思う。きっと、自分のためにはならない、他の考え方を選んでしまっていた。でも今年は数年前より成熟して、これから先の日々を考え、違うエリアに集中することができるようになった。(ベルギーGPに)続くレースには違うアプローチで臨むことが可能になった。具体的に何をしたか、説明するつもりはないよ。これからも活かしていこうと考えているから」

 モンツァ以降は5連勝。その快進撃の具体的なメソッドを、ハミルトンはタイトル獲得の後も明かそうとしなかった。

 今シーズンの彼は、まず、言葉でチームメイトを乱そうとする手段を控えるようになった。そして優位に立ったとわかると、さらに無口になった――勝利の喜びを語りながら、手の内はけっして明かさない“戦術"を身に着けたのだ。もちろん、そんなプレス対応は氷山の一角。チーム内においても彼が賢明に密かに、自分だけのレース戦略を築いていったことは結果が示している。





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