【連載解説】2021年F1新技術レギュレーション(1)開発凍結パーツとトークン制度
2021年2月11日
次世代F1マシン導入を前にし、2021年には昨年型のシャシーが持ち越され、開発が厳しく制限される。そのための規定を含め、技術レギュレーションにはいくつか重要な変更がなされた。その主な変更点を全4回にわたって紹介していく。第1回では、凍結されるパーツとそのスケジュール、開発のためのトークン制度についてまとめた。
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今季2021年は、基本的には昨年型の車体を使い回すことになる。チームが新車を投入せずに去年のマシンを使うのは、F1GP史上初めてのことだ。ただしボディワークとパワーユニット(PU/エンジン)は、新規開発が許されている。さらにいえば凍結されたパーツも、ある程度の改良を施すことは可能だ。
FIAの今回の決定は、いうまでもなく新型コロナウイルスの世界的蔓延でチームの財政状態が悪化したからだった。
上述したようにボディワークは、新開発が許されている。一方で内部パーツのほとんどは、FIAによる段階的ホモロゲを昨年から今季開幕戦までに受け、そのパーツを今季も使い続けることが義務付けられた。
●2020年開幕戦で凍結されたパーツ
・モノコック
・トランスミッション
・冷却系
・後部インパクト構造
・フロア前部構造
●2020年9月30日で凍結されたパーツ
・前部インパクト構造
・ブレーキ系統
・DRS
・内部サスペンション
●2021年開幕戦で凍結されるパーツ
・ギヤボックス、トランスミッションアーム
・前後サスペンションアーム
・ステアリング、ステアリングコラム
ただしこれらのパーツはトークンを使うことで、凍結を解除することができる。使用できるトークンは2に限られており、たとえばマシン前部あるいは後部の変更はできるが、前後両方にトークンを使うことはできない。この複雑なシステムについて、新たにアルピーヌのテクニカルディレクターに任命されたパット・フライはこう説明する。
「今季はマシンを完全に作り直すことはできない。しかしトークンを用いて、最大半分までの変更は可能だということだ」
トークンの使い方は、各チームの裁量に任される。例えばマクラーレンは、今季から新たに搭載するメルセデス製パワーユニットに合わせた車体改良に使用した。フェラーリは、新型ギヤボックスとマシン後部の改良に充てると言っている。そしてルノーはリヤサスペンションの改良を決断した。一方でアルファタウリは、2019年型レッドブルのトランスミッションを使用した昨年型マシン後部は継続使用し、前部の改良に集中するとのことだ。
昨年話題を読んだメルセデスのDAS(デュアル・アクシス・ステアリング)は、今季使用禁止となる。しかしそれによってマシンパフォーマンスに大きな影響は受けないというのが、同チームのテクニカルディレクター、ジェームズ・アリソンの見解だ。DASはステアリングコラムを前後に押し引きすることでトーを変化させる機構だが、これまで馴染んでいたマシンフィーリングに反する挙動を示すため、二人のドライバーはすでに去年のレースでも滅多に使わなかったと言う。
ちなみに今季のマシン最低重量は、去年より6kg増えて752kgとなる。とはいえ外見上、重量増を感じさせる変化はない。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫 / autosport web)
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1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 187 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 124 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 64 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 42 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 19 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
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