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シーズンの流れを決めるサマーブレイク前の4戦とメルセデスの復調/スペイン人ライターのF1コラム
2022年7月7日
F1は7月31日の第13戦ハンガリーGP終了後に1カ月のサマーブレイクに突入する。タイトル争いの趨勢が決まるのはまだ時期尚早だがアレックス・ガルシアはある予感がするという……。ヒートアップする7月の4戦と今後のタイトル争いの状況について語った。
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私がこの文章を書いている間にも、F1は1年で一番多忙な時期に備えている。夏期休暇前の5週間の間に、シルバーストン、レッドブルリンク、ポール・リカール、ハンガロリンクで4戦が開催されるのだ。私はいろいろな意味ですべてが7月に決まるという気がしている。結局のところ、選手権の20%は非常に短い期間に開催される。だからこそ質問したいことがある。マックス・フェルスタッペンはすでに大差をつけているので、今シーズンのタイトルを間違いなく獲得すると言い切るのは時期尚早だろうか?そう、早すぎるだろう。では、この話は終わり!来月またお会いしよう!待って、まだあなたはそこにいる?では、もう少し議論してもいいかもしれない……。
そう、そもそも早すぎるのだ。シーズンはまだ半分も終わっていないのだから。つまり序盤の数戦で起きたことは、残りのシーズンでもふたたび起きる可能性があるし、もう少し多くのことが起きるかもしれない。基本的には、フェルスタッペンが不運に見舞われ、ルクレールが順調な走行をすることもあり得る。
もしくはメルセデスが失っていたパフォーマンスを取り戻し、ハミルトンかラッセルが予想外のタイトル挑戦者となるかもしれない!そう言う意味では、話をするのはまだ早すぎる。それにもかかわらず、予感があるのだ……。2022年シーズンは状況が本当に変わるにはもう遅すぎるのではないかという感触だ。
では事実に目を向けてみよう。この記事を書いている第9戦カナダGPまでの時点で、王者フェルスタッペンは2戦を除いたすべてのレースを完走している。彼の結果は6回の優勝と1回の3位獲得だ。開幕戦バーレーンGPと第3戦オーストラリアGPで、フェルスタッペンは確実に2位になっていたところだったから、これまでに彼は今年すべてのレースを表彰台で終えてもおかしくなかった。
一方、ルクレール(彼は少々運が悪いと言わざるを得ない)は第7戦モナコGPで4位、カナダGPでは5位、第4戦エミリア・ロマーニャGPでは6位で、第6戦スペインGPと第8戦アゼルバイジャンGPではリタイアを喫している。ルクレールのシーズンはどう考えてもそれほど悪くはないが、バルセロナとバクーでトップからリタイアしたのは痛手だった。この時に取れた可能性のある50ポイントがあれば、彼はチャンピオンシップで首位にいただろう。
ここでの問題は、誰が良い仕事をしているかとか、良いシーズンを過ごしているかとかいうことではない。フェルスタッペンとルクレールはふたりとも優れたドライバーであり、素晴らしいマシンを持っている。そしてそこに問題があるのだ。現在、戦いにおいて彼らを邪魔だてするマシンは他にない。常にレッドブルとフェラーリがトップにいるため、フェルスタッペンからポイントを奪うチャンスは、ルクレールの優勝か、もしくはサインツの優勝することだろう。
だが今のところサインツは、調子が良い日でもフェルスタッペンを破ることができていないことを、我々はすでに目にしている(※しかし、第10戦イギリスGPではフェルスタッペンのトラブルによる脱落で初優勝を飾った)。今後、フェラーリにとってのチャンスは、レッドブルのマシンが1回か2回故障することだろう。そうなればふたたびタイトル争いに復帰ができるかもしれない。ただ現状ではレッドブルのマシンの方が信頼性は高いようだ……たとえばカナダについて覚えておくべきは、レース中エンジントラブルを起こしたのはフェラーリだけだったということだ。良い兆候ではない。
前にも述べたように、いろいろな面で今後の4レースの間に多くのことが起きるだろう。フェラーリが対応しなければならないとしたら、彼らは7月のうちにそうするだろう。ハンガリーが終わった時点で、フェルスタッペンの次の順位にいるレッドブル以外のドライバーが50ポイント以上の差をつけられていたら、チャンピオンシップは終了だ。このようなことを言うのは厳しいことかもしれないが、私は本当にそう考えている。実のところ、私は今もメルセデスのことが気になっている。彼らはシーズン序盤から抱えているいくつかの問題を克服して、フェラーリに挑戦できるだろうか?こちらのほうがフェラーリがタイトルを狙うより可能性が高そうだ。これら4戦は上位の全チームにとってはもちろん、それ以外のチームにとっても重要なレースになるだろう。
マクラーレンとアルピーヌはコンストラクターズ選手権で4位になるために戦っている。アルピーヌはこの数戦で素晴らしい進歩を見せている。それでも2023年にアロンソが他のチームに移籍するといううわさは、今も多く飛び交っている。いずれにせよ、トップ5のチームはこのままであることは確かだろう。彼らと後続のチームには明らかな隔たりがあるからだ。アルファロメオ、アルファタウリ、アストンマーティン、ハース、ウイリアムズは、どの週においてもトップ5を脅かすようなポジションにはない。彼らの戦いが7月で決まるとは思えないので、その意味では夏以降も多くの楽しみがあるだろう。実際、今年の中団の戦いは素晴らしい。多くのチーム間の差は非常に小さく、レースごとにあらゆるドライバーにチャンスがある。そのためほぼ全員が才能を発揮することができる。それはF1だけでなく観客にとっても良いことだ。
私は長きにわたってF1を観ている。シルバーストンとハンガリーでレースを見るたびに、私は自分が子供だった頃を思い出す。午前中はスイミングプールに行き、レースのスタートに間に合うようにテレビの前に戻った。(私にとって特別な意味を持つ時間は、スタートの15分前だった!)あなたの夏のF1レースの思い出はなんだろうか?
(Alex Garcia)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 110 |
2位 | セルジオ・ペレス | 85 |
3位 | シャルル・ルクレール | 76 |
4位 | カルロス・サインツ | 69 |
5位 | ランド・ノリス | 58 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 38 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 33 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 31 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 19 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 195 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 151 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 96 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 52 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 40 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 5 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |