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【レースの焦点】表彰台の3人が見せた完成度の高いオーバーテイク/F1第17戦アメリカGP

2017年10月24日

XPB Images
 そして──忘れてならないのは、エンジンペナルティを受けて16位スタートから3位ゴールを果たしたフェルスタッペン。

 レース序盤、下位チームのマシンを次々にパスし、10周目には予選結果であった6番手のポジションを取り戻した。しかしトップチームを相手にしたその後の戦いは簡単ではなく、第2スティントでは10秒後方から4番手ライコネンを追うことになった。

 ボッタス/ライコネンの戦いを見て、レッドブルが2回目のストップに挑んだのは37周目──。第1スティントをスーパーソフトで走ったフェルスタッペンにとって残り19周は十分にカバーできる距離。そして、いったん18秒に開いたボッタス/ライコネンとの間隔を埋められる周回数だった。

 52周目のターン12でボッタスのインに飛び込み、メルセデスを右のコース外に追いやったフェルスタッペンは、そこでオーバーテイクを完結せず、コースに戻ってくるメルセデスをいったん、賢明に前に出した──。これで、審議対象とはならない。それに、コース外の埃を拾ったメルセデスはグリップが低下している。

 続くターン13で、フェアに4番手を奪ったフェルスタッペン。チームからは残り4周、キミとの差は4秒と、掛け声が飛んだ……。

 最終ラップ、ターン17のライコネンとの攻防は16番手から挽回したレースの、最高のハイライトシーン。しかしフェラーリをパスする瞬間、インに入ったレッドブルが4輪とも白線の外を走行していた事実をスチュワードは見逃さなかった。結果、ゴール直後に審議対象となったこの件には時間を置かず裁定が下され、フェルスタッペンは5秒加算のペナルティによって3位から4位に降格されることになった。

 オースティンのようなコースでは、トラックリミットの外を走行するシーンが当たり前のように繰り返される。しかしフェルスタッペンの場合、カットしたのはコースのイン側のラインで、これはコーナーを“ショートカット”したと判断されても仕方がない。そこから“アドバンテージを得た”事実も明白だ。

 最後は少し水を差されたかたちで終わったアメリカGP。しかしウサイン・ボルトがインタビュアーを務める表彰台はF1だけでなく、世界中のスポーツファンにとって夢のような舞台の実現になった。世界最速のアスリートとの共演にちょっと緊張気味のドライバーたちと、慣れない舞台で少しぎこちないボルト。みんなの人柄が表れていて微笑ましい。

素敵なストーリーが数多く生まれたグランプリ
XPB Images
 ボルトの背中にシャンパンを注ごうとかまえながら、了解を求めるようにベッテルを振り返ったハミルトンは子供のように“素”の状態。頷いてGOサインを出すベッテル、驚いて逃げるボルト、我関することなくレースを振り返って話し続けるライコネン……それぞれのキャラクターが際立った表彰台を、秋のはじめの陽射しが優しく包んだ。

 チャンピオンシップとは別に、1戦ごとに起承転結するストーリーがある。ポイント争いよりも、たくさんの素敵なストーリーが生まれたグランプリだった。

(Masako Imamiya)





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4位ランド・ノリス101
5位カルロス・サインツ93
6位オスカー・ピアストリ53
7位ジョージ・ラッセル44
8位ルイス・ハミルトン35
9位フェルナンド・アロンソ33
10位角田裕毅15

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1位オラクル・レッドブル・レーシング268
2位スクーデリア・フェラーリ212
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム154
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム79
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム44
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム20
7位マネーグラム・ハースF1チーム7
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