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今宮純の金曜インプレッション:カナダ勝率5割、ハミルトンとミハエルの共通点
2016年6月11日
リバーサイド・コース、いまやカナダGPはクラシックなサーキットだ。1978年から数えて37回目、部分的に7度改修されてきたが狭くて壁が近いシケイン、高い縁石、U字ヘアピン、1km超ストレートのレイアウト。ファンならコーナーを暗記できているだろう。
いちばんの特徴はコース真正面にスタンドがあることだ。ドライバーたちは観客めがけて突っ込んでいく。最初の1〜2コーナー、奥の10コーナー・ヘアピンではF1と“対峙”する目線で見ることができる。金曜からスタンドがにぎわうジル・ビルヌーブ・サーキット。理由は、そこにあると思う。逆に言えば、コース上の彼らは満員のスタンドを意識し、思い切りブレーキングでいいところを見せようと突っ込む。僕らはブレーキロックするかしないかを見極める。巧いものには声援を、ミスったものには歓声を、いつもコースサイドがざわついているのがカナダだ。
勝率とポールポジション獲得率は50%(!)。ルイス・ハミルトンこそ絶対本命にふさわしい。8戦で4回獲っている(ちなみにミハエル・シューマッハー7勝がレコードで、フランスGP最多8勝に次ぐ自己ベスト2位)。ハミルトンは2007年に、ここで初ポール・トゥ・ウインを決めてから9年間(2009年は開催なし)にポールポジション4回、4勝を挙げている。
カナダGPと言えばセーフティカー出動や天候変化、事故クラッシュ、失格騒動など「サスペンス劇場」のようなレースが多い。ここで初めて勝てた者が直近8年に3人もいる。2014年に初勝利を挙げたのがダニエル・リカルドだ。そんな荒れるゲームでこそ強かったシューマッハー、いま強いのはハミルトン。ふたりには共通するところがある。
そう感じた金曜、開幕戦以来ハミルトンがトップタイムを出し切った。何度もコースを外れ、減速態勢を乱し、エスケープゾーンに逃げ込む。シューマッハーも、そうだった。“自分リミット”を検知するセンサーを磨き、通過できないと判断したらサッとあきらめる。フリー走行なのだから、それでいい。タイヤにフラットスポットを作ろうが返却するモノだから、惜しげなく試せばいいのだ。そうやって1年ぶりに再会するコースを愛でるように攻め、ポイントを抑えるハミルトンの行為が、はっきり見てとれた。
FP1でセクター1&3ベストタイム、FP2では1&2、あちこちで自分リミットを探った結果はオールトップ。昨年と同じようにドライビング・リズムを完調レベルに整えたハミルトン。しかし2日目からは、ソフト側のタイヤ3種類に合わせた走りをそろえ、万が一ウェットになったときも想定して、どこかにマージンをとっておく必要はあるだろう。
プライベートライフが何かと騒がれるハミルトンだが、北米カナダもアメリカも大好きなようで、ヨーロッパよりリラックスしているように感じる。カナダ4勝男はオースティンのアメリカGPでも4戦3勝の75%勝率、この大陸では滅法強い。
シューマッハが2002、03、04年に3連勝してから、誰も連覇できないカナダGP。ハミルトンは容赦なく襲うハプニングやサプライズやトラブルを、はねのけるか。24点差から挽回への階段を踏み上がる重要レース。ここが終わると全21戦シーズンの、ちょうど三分の一が終了する。ハミルトンにとって「オープン・エンド」な中盤戦に期待しよう。
(Text : Jun Imamiya)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 131 |
2位 | ランド・ノリス | 115 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 99 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 93 |
5位 | シャルル・ルクレール | 53 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 41 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 30 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 14 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 246 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 141 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 105 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 94 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 37 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 14 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 7 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

