ルーベンス・バリチェロが、フェラーリとブリヂストンは予選とレースディスタンスで威力を発揮するタイヤ開発においてタフなチャレンジを強いられていると語った。
フェラーリは今シーズン、ラップタイムの上がらないタイヤに悩まされてきた。しかし、開幕から数戦における問題を克服した後、ブリヂストンタイヤはイモラやモナコで見せたように、次第にその威力を発揮し出している。バリチェロは予選での低迷について尋ねられると、フェラーリはレース中のパフォーマンスを犠牲にしてまでいいグリッドを手に入れたいとは考えていないと語った。
バリチェロはカナダで次のように述べた。「いつも調子がいいというわけではないが、徐々に前進している。予選で今以上のタイムをマークしたいとも思っている。しかし、予選で今より速く走った上で、今と同じような信頼性を維持する、つまりレースが終わった後で全チーム中、恐らく1番のコンディションを保っているとすれば、どれぐらいのものを犠牲にせねばならないだろうか?」
「予選が終わった後、レースに向けたタイヤが維持できているのならいいが、それができないとすれば、マズイ。僕たちは、予選と決勝のバランスを考えなければならない。先週のシルバーストンでのテストはちょっと寒すぎて、意見がまとまらなかった。カナダに向けた特別なテストはしなかった。シルバーストンでのテストを参考にすることになると思う。シルバーストンではタイヤ以外のテストも行った。シルバーストンには2台のマシンを持っていき、もう1台はモンツァに残していったので、シルバーストンでのテストではやるべきことがたくさんあった。いろんなことがいい方向へ向かっている。とにかく、バランスをとって、レースの成り行きを見守っていくだけさ」
「シーズンのスタート時、ルノーは予選でも決勝でも強いタイヤを持っていた。彼らは予選でも決勝でも速く、文句のつけどころがなかった。タイヤのうまいバランス戦略が上位フィニッシュの鍵だと思う。そう思ってやっているのは僕たちだけでなく、マクラーレン、時にはウイリアムズもそうだと思う。みんな優勝を目指して頑張っている。予選と決勝の両方でタイヤに完璧さを期待することはできない。予選で上位に食い込み、一番大切なことである決勝での上位フィニッシュができるようなコンビネーション戦略が必要だ」