【角田裕毅F1第13戦密着】「クルマと格闘している感じだった」グリップ不足の原因は不明。前戦のアップデートとは無関係か
2022年8月1日
「今日は本当に大変な1日で、あまりいいレースができたとは思えない。グリップがまったくなくて、クルマと格闘しているような感じだった。コース上にマシンをとどめておくことさえ、難しい状況だった」
これはF1第13戦ハンガリーGPのレースを2周遅れで完走した角田裕毅(アルファタウリ)のレース後のコメントだ。その表情は落胆しているというよりも、グリップ不足に陥った理由がわからず、途方に暮れているという様子だった。
テクニカルディレクターのジョディ・エギントンによれば、「すべてのスティントでグリップとバランスに苦しんでいた」と言う。それはコーナーの入口でアンダーステアに見舞われ、立ち上がりではオーバーステアになるという典型的なグリップ不足の症状で、角田が無線で何度も「ノーグリップ」と訴えていたのは、決して大袈裟な表現ではなく、本当のことだった。
だが、不思議なのは「テレメトリー上、データには問題が見つからなかった」(エギントン)ことだ。
そこで考えられるのが、フランスGPからアルファタウリが投入したアップデートになんらかの原因があるのではないかということだ。
角田にその点を尋ねると、「いいえ、(ピエール・)ガスリーは普通に走っていたので、アップデートには問題ないと思います。とにかく、僕のクルマだけがグリップがなかった」と、アップデートには関係ないという見方を示した。
ただし、前戦フランスGPではガスリーが土曜日から原因不明の不調に陥った。初日のフリー走行ではトップ10に入っていたガスリーだが、土曜日のフリー走行3回目で13番手となると、予選ではまさかのQ1敗退を喫してしまった。そのとき、ガスリーはこう語っている。
「土曜日になって突然パフォーマンスが出せず、かなり苦しんでしまった。高速コーナーではスライドが多く、グリップが不足していた。なぜ金曜日はうまくいって、それ以降は苦しくなってしまったのか、原因を見直す必要がある」
こうして迎えたハンガリーGPでガスリーはフランスGPほど苦しまず、ピットレーンからスタートして12位でフィニッシュ。一方、フランスGPでQ3に進出した角田は、今回問題に直面した。つまり、アルファタウリのアップデートはセットアップのウインドウが狭く、ピーキーなマシンなのかもしれない。
「アップグレードがなぜうまくいかなかったのかを理解するために、もう一度、すべてのデータを見直さなければならない。夏休みの間に一旦リセットして、シーズン後半に向けてより強くなっていこうと思っている」(角田)
この後、チームはレギュレーションで定められた夏季休暇に入る。しかし、アルファタウリ、とりわけ角田を担当するエンジニアたちは休暇に入る前に、早急に原因を究明して、夏休み明け緒戦のベルギーGPに向けた準備を整えなくてはならないだろう。
(Masahiro Owari)
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| 1位 | ランド・ノリス | 357 |
| 2位 | オスカー・ピアストリ | 356 |
| 3位 | マックス・フェルスタッペン | 321 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 258 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 210 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 146 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 97 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 41 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 39 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 713 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 356 |
| 3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 355 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 346 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 111 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 72 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 69 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 62 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 60 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |
| 第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11/22 |
| 第23戦 | カタールGP | 11/30 |


