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レッドブル&HRC密着:SC出動前のピットインで不利な状況に陥るも、驚異的なアウトラップで挽回したフェルスタッペン

2022年7月25日

 ストレートスピード重視のレッドブル2台が、ダウンフォース重視でポールポジションからスタートするシャルル・ルクレール(フェラーリ)とどんな戦いを演じるのかが注目された、F1第12戦フランスGP決勝レースは予想外の展開に発展し、想像もしなかった結末となった。


 まずスタートで3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)がルイス・ハミルトン(メルセデス)にかわされて4番手にポジションを落としてしまう。これで優勝争いはルクレールと2番手からスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の一騎打ちとなる。

レッドブル&HRC密着
ルクレールとフェルスタッペンの順位は変わらず。ペレスはハミルトンに抜かれてひとつポジションを落とした


 DRSが使用可能になると、バックストレートでフェルスタッペンは何度もルクレールのスリップストリームに入るが、なかなか並ぶことができない。

レッドブル&HRC密着
フェルスタッペンはDRSを使ってルクレールのスリップに入るが、オーバーテイクには至らなかった


「決勝レースでは、まったく歯が立たなかった。シャルルの後ろでタイヤがオーバーヒートし始めたため、アンダーカットを狙って、先にピットインした」(フェルスタッペン)


 しかし、フェルスタッペンは「単独走行でもタイヤがすぐに温まり、熱くなっていくのがわかった」と、たとえアンダーカットに成功したとしても、その後のタイヤのマネージメントが簡単ではなかったと語った。


 レッドブルが仕掛けたアンダーカットが成功したのかどうか、その答えがわからないまま、フェルスタッペンvsルクレールの戦いは幕を閉じる。18周目にルクレールが単独でコースアウトし、タイヤバリアにクラッシュ。そのままリタイアした。


 クラッシュ直後、ルクレールはアクセルに問題があったことをほのめかすようなことを無線で伝えていたが、実際にはマシンにトラブルはなく、自分のミスだったことを認めている。


「あれは僕のミス。今週末はずっとバランスがトリッキーで、僕はオーバーステアが好きなんだけど、一貫性がなく、ドライビングが難しかった」(ルクレール)


 なぜルクレールがミスを犯したのかはわからない。ただし、フェルスタッペンのアンダーカットとピットストップ後のアウトラップが非常に速かったことは間違いない。ピットアウト後、フェルスタッペンはレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼから「いまプッシュしろ」と指示を受けている。結局、そのアンダーカットがルクレールに対して功を奏したのかわからないが、このプッシュが優勝を勝ち獲るもうひとつの要因になった。

レッドブル&HRC密着
ピットアウト後、プッシュしてノリスをとらえるフェルスタッペン


 ルクレールのクラッシュによってセーフティカーが出動したため、レースはセーフティカー出動より前にピットインしていたフェルスタッペンに不利な状況となっていたからだ。セーフティカー出動前の17周目のハミルトンとフェルスタッペンの差は約17秒。ポール・リカールのピットストップロスは通常27秒だが、セーフティカー時には16.5秒となる。本来であれば、ルクレールに代わってトップに立っていたハミルトンがそのままトップでコースに復帰していてもおかしくなかった。


 ところが、ハミルトンがピットアウトしたとき、フェルスタッペンはすでにピットレーンの出口を通過していた。それは、フェルスタッペンのアウトラップのペースが驚異的だったことと、メルセデスのピットストップが若干遅れて3.8秒かかったからだった。


 今回のフランスGPの勝利は、単に相手のミスによって転がり込んだ勝利ではなく、いかなる状況でも限界で走った結果、授けられた価値ある勝利だったのではないだろうか。



(Masahiro Owari)




レース

6/8(土) フリー走行1回目 2:30〜3:30
フリー走行2回目 6:00〜7:00
6/9(日) フリー走行3回目 1:30〜2:30
予選 5:00〜
6/10(月) 決勝 3:00〜


ドライバーズランキング

※モナコGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン169
2位シャルル・ルクレール138
3位ランド・ノリス113
4位カルロス・サインツ108
5位セルジオ・ペレス107
6位オスカー・ピアストリ71
7位ジョージ・ラッセル54
8位ルイス・ハミルトン42
9位フェルナンド・アロンソ33
10位角田裕毅19

チームランキング

※モナコGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング276
2位スクーデリア・フェラーリ252
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム184
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム96
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム44
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム24
7位マネーグラム・ハースF1チーム7
8位ウイリアムズ・レーシング2
9位BWTアルピーヌF1チーム2
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

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