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ホンダF1田辺TDレース後会見:1991年以来のアメリカでの勝利。激戦を制すも「まだまだ長く厳しいシーズンが続く」
2021年10月25日
不利が予想されたF1第17戦アメリカGPで、マックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウイン、セルジオ・ペレスも3位に入ったことで、レッドブル・ホンダが前戦トルコGPに続いて2戦連続のダブル表彰台を獲得した。一方アルファタウリ・ホンダはピエール・ガスリーがサスペンショントラブルで序盤にリタイアを喫したものの、角田裕毅が終始安定した走りで久々の9位入賞を果たした。
この結果にホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、「4台入賞の目標には届きませんでしたが、3台はいいレースをしてくれた」と、コメント。しかし今季残り5戦の戦いについては、「ひとつでも取りこぼすと、挽回は非常に厳しくなる」と、厳しい戦いが続くという認識を示していた。
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──マックス・フェルスタッペンが逃げ切りました。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):スタートで(ルイス・)ハミルトンに前に行かれてしまいましたが、その後レッドブルの早めのピットイン戦略で首位を奪い返し、最後はマックス自身の冷静な走りで勝つことができました。ペレスも前の2台に離されたとはいえ確実に3番手を走行し、マックスをサポートできた。レッドブル・ホンダの総合力が発揮できたレースでした。
──アルファタウリはピエール・ガスリーが早々にリタイアしました。
田辺TD:レース序盤は2台ともいいところを走っていただけに、残念なリタイアでした。しかし角田(裕毅)選手がきっちりと走って、9位に入った。4台入賞の目標には届きませんでしたが、3台はいいレースをしてくれました。
──長かったシーズンも、残り5戦です。
田辺TD:我々にとっては、まだまだ長く厳しいシーズンが続くという思いです。この先、ひとつでも取りこぼしてしまうと、挽回は非常に厳しくなる。次のメキシコは標高が2000mを超える高地での戦いです。冷却も厳しいし、ターボチャージャーへの負荷も高い。これまで以上の入念な準備が必要と感じています。
──ここは非常に燃費の厳しいコースでもあるのですが、ハミルトンと接近戦を繰り広げることで燃費対応にも苦労したのでしょうか。
田辺:そこは事前にフリー走行で取得したデータを解析して、エネルギーマネジメントのセッティングなど最適化を図ってきたので、大きな問題はありませんでした。
──今回、山本雅史マネージングディレクターが初めて表彰台に上がりました。田辺さん自身はこれまで2度トロフィを受け取ってますが、どんな思いで表彰式を見ていましたか。
田辺TD:レッドブルとは2019年から一緒にやってきたわけですが、私や山本を表彰台に送り出してくれた。さらにトルコでは、ホンダの特別カラーリングの実現にも尽力してくれた。彼らとホンダF1との強い絆、そして彼らが見せてくれる敬意、そんなものを改めて感じました。
──アメリカでの勝利は、1991年以来30年ぶりです。
田辺TD:ホンダ、そしてアキュラブランドは、アメリカで非常に愛されている。今回もサーキットで多くの人に声をかけてもらい、いい雰囲気のなかで最高の結果を出すことができた。アメリカに根付いて長い年数が経ちますが、今回の勝利を本当に嬉しく思っています。
──レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が、メルセデスはストレートでダウンフォースが減少する特殊なデバイスを使っているのではと発言しています。ホンダ側でそれについて気づいた点、こんなことをしているのではと推測している部分はありますか。
田辺TD:直線での加速、最高速はパワーユニットの出力に直結する部分もあり、注視しています。ただ基本的にはあくまでマシンパッケージの話と捉えています。各コーナーでクルマがうまく曲がらなければ、ダウンフォースをつけ気味にする。しかしそうすると最高速が落ちる。一方で足回りを含め、クルマ全体がいい仕上がりだと、ダウンフォースを落としてもタイヤの性能劣化を含め、大きな問題にはならない。一概にはいえませんが、最高速で負けている部分は多いと感じています。ただメルセデスの仕掛けが合法かどうかも含め、私はそこはわかりません。チームの見解を聞いていただければと思います。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | ランド・ノリス | 77 |
2位 | オスカー・ピアストリ | 74 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 69 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 63 |
5位 | シャルル・ルクレール | 32 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 25 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 151 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 93 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 71 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 57 |
5位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
6位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

