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ハミルトンがハンガロリンクで8勝目。フェルスタッペンはレース前のクラッシュを乗り越え2位【決勝レポート/F1ハンガリーGP】
2020年7月20日
7月19日現地時間午後3時10分、F1第3戦ハンガリーGPの決勝が行われた。
朝はウエット路面でのサポートレース開始だったもののその後は雨も降らず、路面はドライに。しかし午後1時前から再び雨が降りだして路面はウエットになり、午後1時1分には一定のセットアップ変更を許可する天候変動宣言も出された。
各車がグリッドへと向かう午後2時40分までには雨は上がったものの路面はウエットのままで各車がインターミディエイトで走行するなか、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は金曜から特に苦戦していたターン12でフロントタイヤをロックさせて左フロントからタイヤバリアにクラッシュ。フロントウイングを無くした状態でなんとかグリッドへと辿り着き、メカニックがグリッド上で左フロントサスペンションの修復に当たった。
アルファタウリのピエール・ガスリーは予選でのトラブル発生を受けて、リスクを避けるためICE、TC、MGU-H、MGU-Kを交換している。しかし2基目であるためペナルティは科されていない。
気温は21度、路面温度27度というコンディションで、路面にはすでにドライパッチが見えるが、20周目頃に強い雨の予報があるなかでのスタートとなった。
ウエットコンディションのため各車ともスタートタイヤは自由選択となったが、フルウエットを履いたケビン・マグヌッセン(ハース)以外の全車がインターミディエイトタイヤを選んだ。ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)はフォーメーションラップからすでにピットインしてドライタイヤへの交換を訴えるが実行せず。ハースの2台がピットインしてミディアムに履き替えた。そのせいでキミ・ライコネンは正規のグリッドについておらず5秒加算ペナルティが科された。
ポールポジションのハミルトンは首位を守ったが2番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)は大きく出遅れ、ランス・ストロール(レーシングポイント)が2番手、フェルスタッペンがターン1の大外からターン2でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のインに飛び込んで3番手に浮上。
5番手シャルル・ルクレール、ボッタスは6番手まで後退し、セルジオ・ペレス(レーシングポイント)が7番手、カルロス・サインツが8番手、ダニエル・リカルドが9番手に浮上してきた。
1周目にはクビアト、2周目にはルクレールとボッタスがピットインしてドライタイヤに交換していく。3周目にはフェルスタッペン、ルノー勢以外の全車がピットインしてソフトかミディアムに交換していく。多くのマシンがピットインするなかでベッテルは大きくタイムロスを喫した。4周目まで引っ張ったフェルスタッペンは首位ハミルトンの5.6秒後方でコースに戻りストロールをオーバーカットして2番手に浮上した。
先にドライタイヤに交換していたハース勢はここで3番手・4番手へと大きく浮上した。
5番手ストロール、6番手ルクレールだけはソフトタイヤ、7番手ボッタス、8番手ベッテル、9番手アルボン、10番手ペレスというトップ10になった。逆にマクラーレン勢はここで12番手・18番手と大きく順位を落としてしまう。
7周目のターン1でストロールがグロージャンをパスして4番手へ。8周目のストレートでボッタスがルクレールをパスするが、ルクレールはターン1〜2で再逆転しポジションを取り戻した。ボッタスは10周目のストレートで抜いて6番手に浮上、12周目にはグロージャンを抜いて5番手に浮上した。ルクレールはソフトタイヤの挙動に苦しみペースが上がらず、後方のアルボンとベッテルからプレッシャー受けることになった。
首位ハミルトンは後方のフェルスタッペンのペースを見ながらじわじわとギャップを広げていく。ストロールはマグヌッセンを抜くことができずボッタスもここに追い付いてくる。
15周目にガスリーはリヤから白煙を上げながらピットに戻ってリタイア。16周目のターン1でストロールはようやくマグヌッセンを抜いて3番手に上がった。18周目のターン1ではアルボンがようやくルクレールをパスして7番手に浮上、19周目にはベッテルもターン2でルクレールを抜いた。
雨が降ってくると予想されるなか、左フロントタイヤが完全に終わってしまったルクレールは20周目にピットインしてハードタイヤに履き替え、15番手まで後退した。
アルボンは29周目にターン1でグロージャンのインに飛び込んでパス。僅かにタイヤ同士を接触させながらも前に出て6番手に上がった。そしてベッテルはピットインしてハードに交換し12番手でコースに復帰。ルクレールはまだ15番手に留まっている。
33周目、各車とも左フロントの磨耗に苦しむなか、ボッタスがピットインしてミディアムへ。セクター2では小雨が降り始めてきたが、それほど雨脚は強くなく、それも10分ほどと予想されている。
34周目にはアルボンがハード、35周目にはストロールがミディアムに換え、ボッタスはストロールのアンダーカットに成功する。
2番手フェルスタッペンは36周目にピットインしてハードタイヤに交換しボッタスの8秒前方でコースへ戻る。しかしボッタスの方がペースが1周1秒以上速く、ギャップはどんどん縮まっていく。そして37周目にハミルトンがピットインしてミディアムに履き替え、首位を堅持する。
40周目にサインツ、43周目にリカルドがピットインして全車がレースの最後まで走り切るだけのタイヤ交換を終え、首位ハミルトンの後方は20秒差で2番手フェルスタッペン、そしてその背後に3番手ボッタス。4番手ストロールは首位から43秒差で、5番手ベッテルは67秒差、6番手アルボンは71秒差で7番手ペレスが2秒後方に迫る。8番手マグヌッセン、9番手リカルド、10番手ルクレールというトップ10のオーダーとなった。
リカルドは46周目にマグヌッセンをパスして8番手。フェルスタッペンの背後に迫ったものの抜けないボッタスは49周目にピットインしハードタイヤに交換。フェルスタッペンより14周フレッシュなタイヤで1.4秒速いファステストラップを記録し、フェルスタッペン追撃を狙う。
52周目には後方ベッテルと22秒のギャップのあったストロールがピットインしハードタイヤに交換する。61周目にはサインツがターン1でルクレールのインに飛び込んで10番手に入って来た。ルクレールはハードタイヤで40周走っておりペース低下に苦しんでいる。
2番手フェルスタッペンに25秒以上のギャップを持つハミルトンは、66周目にファステストラップを狙ってピットインしソフトタイヤに交換。68周目に1分17秒497を記録してファステストラップを獲得した。
ボッタスは自己ベストタイムを記録してフェルスタッペンとのギャップは3秒を切る。ベッテルは66周目のターン2でワイドになり、アルボンがその隙を逃さずパスして5番手に上がった。
最終ラップのコントロールラインでのギャップは0.6秒を切る。しかしフェルスタッペンもバッテリーをフルチャージ状態でボッタスとの攻防に備えており、最後は0.750秒差でボッタスを抑えてフェルスタッペンが2番手を守り切って見せた。
ハミルトンは余裕で最終ラップに1分16秒627を記録してさらにファステストを更新する圧勝で自身通算86勝目、ハンガリーGP8勝目を挙げた。
4番手はストロール、5番手アルボン、6番手ベッテル。7番手ペレス、8番手リカルド、9番手マグヌッセン、10番手サインツという結果になった。
(Mineoki Yoneya)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 403 |
2位 | ランド・ノリス | 340 |
3位 | シャルル・ルクレール | 319 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 268 |
5位 | カルロス・サインツ | 259 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 217 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 208 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 63 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 35 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 608 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 584 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 555 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 425 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 50 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 49 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |