F速

  • 会員登録
  • ログイン

『ハイ・レーキ』継承のレッドブル・ホンダRB16。低速域のダウンフォースも増加/全チーム戦力分析(1)

2020年3月1日

 スペインのバルセロナ-カタロニア・サーキットで行われた2回のテストを終えて、各チームの新型マシンに様々な特徴が見えてきた。今回は2020年F1開幕戦オーストラリアGPに向け各チームの実力を数値化して分析。連載第1回はアストンマーティン・レッドブル・レーシングだ。


──────────
■レッドブル・ホンダのチーム戦力:100点満点中95点
■テストでの最速タイム:1分16秒269 2番手/全10チーム中(マックス・フェルスタッペン/C4タイヤ/テスト第2回目・最終日午後)
──────────


 2019年までと同様、マシンを前傾姿勢にした、いわゆるレーキ角を大きくしたコンセプトである『ハイ・レーキ』マシンを新車RB16でも継承してきた。このコンセプトはアウトウォッシュ(フロントタイヤで発生する乱流をフロントウイング翼端板からタイヤの外側へ向かう気流(アウトウォッシュ)によって浮き飛ばす)効果を併用することで、そのメリットを最大限生かすことができる。


 しかし昨年、フロントウイングのレギュレーションが変更されたため、その対応で後れをとったレッドブルは、序盤戦で苦しむこととなった。


 フロントウイングの問題は、昨年の第8戦フランスGP以降に投入した新しいフロントウイングによって3勝を挙げていることを考えれば、ほぼ解消されたと見ていい。さらに今年はそのフロントウイングを進化させ、ハイ・レーキ・コンセプトで開発したマシンの完成度を上げていく模様だ。

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
ハイ・レーキ・コンセプトを継承したレッドブル・ホンダの2020年型マシン『RB16』


 プレシーズンテストでは、前半の3日間は新車のデータ採りと信頼性の確認を行ったため、マシンのセットアップはほとんどいじらず、マックス・フェルスタッペンも「いまはタイムを見ていない」と、RB16のポテンシャルを引き出すことなくテストを終了させていた。

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
2020年のプレシーズンテストで総合2番手タイムを記録したマックス・フェルスタッペン


 テスト後半の2日目(2月27日)に、空力パッケージを一新。テクニカルディレクターのピエール・ワシェによれば、「フロントウイング、フロア、バージボードをアップデートした」という。新しいフロントウイングは、これまでのものよりも、アッパーフラップの上側2枚の面積が増加している(水色矢印)。またウイングステーと接続されているメインプレートのY250(レギュレーションで定められた車体中心線から左右250mmずつの範囲)との接合部分の段差がなくなり、滑らかな処理が施されている(赤色矢印)。

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
テスト第2回目の2日目に新しい投入された新しいフロントウイング

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
当初『RB16』に装着されていたフロントウイング

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
アッパーフラップの上側2枚の面積が増加し(水色矢印)、メインプレートは接合部分が滑らかに(赤矢印)

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
旧型フロントウイング


 興味深いのは、バージボードのポッドフィンの前方下部にメルセデスが昨年から使用しているタイプの形状のパーツに変更してきたこと。

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
バージボードのポッドフィンの前方下部を、メルセデスが2019年から使用しているタイプの形状のパーツに変更(赤矢印)

全チーム戦力分析:レッドブル・ホンダ編
旧型のバージボード


 これにより低速域でのダウンフォースが増加した模様で、最終日にはフェルスタッペンがC4ながら2番手のタイムをマークしてテストを締めくくった。ホンダのパワーユニットも高い信頼性を示し、ストレートスピードを見る限り、メルセデスとほぼ同等のパワーを披露しており、今年はタイトルを賭けた戦いが見られそうだ。



(Masahiro Owari)


レース

5/23(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
5/24(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
5/25(日) 決勝 22:00〜


ドライバーズランキング

※エミリア・ロマーニャGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ146
2位ランド・ノリス133
3位マックス・フェルスタッペン124
4位ジョージ・ラッセル99
5位シャルル・ルクレール61
6位ルイス・ハミルトン53
7位アンドレア・キミ・アントネッリ48
8位アレクサンダー・アルボン40
9位エステバン・オコン14
10位ランス・ストロール14

チームランキング

※エミリア・ロマーニャGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム279
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム147
3位オラクル・レッドブル・レーシング131
4位スクーデリア・フェラーリHP114
5位ウイリアムズ・レーシング51
6位マネーグラム・ハースF1チーム20
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム14
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム10
9位BWTアルピーヌF1チーム7
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー6

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第8戦モナコGP 5/25
第9戦スペインGP 6/1
第10戦カナダGP 6/15
第11戦オーストリアGP 6/29
第12戦イギリスGP 7/6
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号