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「シューマッハーがいなければ我々は成功しなかったはず」メルセデスF1代表、チームの躍進を振り返る

2020年1月6日

 メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、もしミハエル・シューマッハーがメルセデスに加わらなければ、チームの成功はなかっただろうと語った。


 シューマッハーは、1度現役を退いた後も様々なかたちでF1に関わっていた。そして2010年に、前年のチャンピオンチームであるブラウンGPを買収して権利を引き継いだメルセデスに加入し、現役に復帰した。


 ところが久々にワークスチームとしてF1参戦を果たしたメルセデスは、競争力は高かったものの、ライバルであるレッドブルやフェラーリと同等の結果を出すための資源に欠けていた。


 2012年には、当時メルセデス・モータースポーツのマネージングディレクターだったノルベルト・ハウグの後押しも受けたシューマッハーが、メルセデスの経営陣に強く陳情し、結果として2013年のチーム予算が大幅に増額された。また、この年からウォルフがチームの指揮を執ることになった。


「(メルセデスの成功に)ミハエルの果たした役割は大きい」と、ウォルフは『Motorsport-Total』に語った。


「仮にブラウンGPが存在していなかったら、ノルベルトのチーム構想がなかったら、そして新チームのスタードライバーとしてミハエルが加わらなかったら、我々のサクセスストーリーも存在しなかったはずだ」


「プロジェクトに対する経営陣の意識が変わったのは、2012年の終わりから2013年の初めにかけてだった」


 2012年に、メルセデスは当時ウイリアムズの株主だったウォルフとの間で、メルセデスF1を勝てるチームに変貌させるためにはどうすれば良いのか協議を続けていた。


「私は外部の人間として、メルセデスF1の組織と資源が世界選手権を勝ち獲るという目標に見合うものかどうかを評価するように要請されていた」


「目標と実際に可能なこととの間にはギャップがあったが、その後2013年に予算が増額された」


「当時私は、経営陣にこう説明した。『現在のチームの実力は、3位から6位の間のどこかだろう。あるいは一歩前進してレッドブルには近付ける。それから数年のうちに、2014年のレギュレーション変更を契機として世界選手権を狙えるようになる』とね」


 ウォルフは最終的にノンエグゼクティブチェアマンのニキ・ラウダとともにメルセデスに加わり、チームの株主にも名を連ねることとなった。


 だが、『F1におけるチャレンジは追加投資に値する』という決断を下したのは当時のダイムラー会長であったディーター・ツェッチェだった。ウォルフによれば、彼がメルセデスの予算増額について“オールイン”(ポーカー用語で手持ちのチップ、財産をすべて使うこと)を許可したのだという。


「予算増額には決断が必要だった。ディーター・ツェッチェと役員たちがそれを行ったのだ。ポーカーでいうところの『オールイン!』だ」


「私たちは彼らの信頼に応えた。コースで結果を出しただけではなく、それによって獲得した報奨金の点でもそうだ」


「今日、我々が関わるチームに投じられた費用とパフォーマンスとを比べれば、費用対効果は非常に高いと思う」



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)


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