F速

  • 会員登録
  • ログイン

フェラーリPUパワーアップの理由は、充放電を同時に行う独自システムの恩恵か

2018年8月8日

 今季中盤以降のフェラーリの速さ、特にストレートでの尋常ではない速さには、ライバルたちの誰もが「説明不能だ」と声を揃える。空力的には、リヤウイングを極端に寝かせているようには見えない。となればメルセデスをはるかにしのぐ、強大なパワーを発生しているとしか思えない。


 以前から、フェラーリ製パワーユニットのバッテリーがかなりユニークな形式を採用していると言われている。他のメーカーはバッテリーパックをひとつにまとめているのに対して、フェラーリだけはバッテリーパックを収納する容器をふたつに分け、それぞれ違う役割を与えているように見えるのだ。


 フェラーリはこの方式を、2014年に初めて導入した。そして今季のフェラーリの大幅な戦闘力向上に対し、どうやらこれらふたつのバッテリーが同時に充電と放電を行っているのではないかという仮説が出てきた。それによれば一方はMGU-Kに回生エネルギーを送り、もうひとつがMGU-Hからのエネルギーを受け取っているというのである。


 確かに面白い仮説である。しかしもし本当にそれを行っているとすると、レギュレーション上の問題をクリアする必要がある。というのもバッテリーとMGU-Kを循環する回生エネルギーの総量は、1周あたり4メガジュールを超えてはならないと規定されている。


 同時に充放電を行い、より多くのパワーを発生しようとすると、このエネルギー総量を軽くオーバーしてしまう恐れがあるのだ。


 一方フェラーリの最近の進化が、燃焼室の性能向上によるものでないことは確かであろう。古いスペックのままだったキミ・ライコネンも、最新スペックのセバスチャン・ベッテル・ベッテルとほぼ同じ最高速を出していたからである。ということで現状では、フェラーリの性能向上の理由は謎に包まれている。


 メルセデスはすアゼルバイジャンGPの時点でFIAに公式書簡を送り、「フェラーリは規定以上の回生エネルギーを利用しているのでは」と疑義を申し立てた。そのためFIAは改めてフェラーリ製パワーユニットのデータを測定し直したが、「レギュレーションに違反している事実はない」と、結論づけている。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(Translation:Kunio Shibata)


レース

6/27(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
6/28(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
6/29(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※オーストリアGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ216
2位ランド・ノリス201
3位マックス・フェルスタッペン155
4位ジョージ・ラッセル146
5位シャルル・ルクレール119
6位ルイス・ハミルトン91
7位アンドレア・キミ・アントネッリ63
8位アレクサンダー・アルボン42
9位エステバン・オコン23
10位ニコ・ヒュルケンベルグ22

チームランキング

※オーストリアGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム417
2位スクーデリア・フェラーリHP210
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム209
4位オラクル・レッドブル・レーシング162
5位ウイリアムズ・レーシング55
6位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム36
7位マネーグラム・ハースF1チーム29
8位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム28
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー26
10位BWTアルピーヌF1チーム11

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第11戦オーストリアGP 6/29
第12戦イギリスGP 7/6
第13戦ベルギーGP 7/27
第14戦ハンガリーGP 8/3
第15戦オランダGP 8/31
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号