F1第11戦ハンガリーGP決勝、スタート序盤にジェンソン・バトンのマシンにトラブルが発生、問題解決のために行ったチームとの無線がペナルティの対象となってしまった。キミ・ライコネンとマックス・フェルスタッペンのバトルや、トラックリミット問題など70周に渡るレースを無線で振り返る。
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<LAP5>
ジェンソン・バトン→(ドライバーからチームへ)「ペダルが床まで行った! 何のトラブルなんだ!?」
←(チームからドライバーへ)「チェックしているところだ」
←「シフトしないでくれ、油圧を失っている」
→「ゲームオーバーだ」
<LAP6>
ジェンソン・バトン←「ジェンソン、ステイアウト、ステイアウト」
→「おぉ、それは素晴らしい。こんな状態でレースをしろっていうのかい?」
<LAP7>
マックス・フェルスタッペン←「ダニエル(リカルド)のDRSを使え」
→「僕のおばあちゃんみたいなドライビングになってるよ!」
<LAP13>
ジェンソン・バトン→「ブレーキペダルがフロアまで行っているというのは安全に関わることだ。それなのに(それに関する無線交信で)ペナルティを受けるなんて興味深いよ」
<LAP20>
ルイス・ハミルトン→「ペースに苦しんでいる」
<LAP21>
ダニエル・リカルド←「ダニエル、よくやってるよ。メルセデス勢は1分26秒9、君は彼らより(およそ)1秒速い。ロズベルグまで6秒差だ」
<LAP25>
ルイス・ハミルトン←「ペースを少し上げてくれ」
→「もう、やってるよ」
<LAP27>
キミ・ライコネン←「ペースは、まだ良い。そのままキープしろ」
<LAP33>
ルイス・ハミルトン←「リカルドがトレイン(トップ集団)の後ろに追いついてきている。かなりギャップを広げる必要がある」
→「このタイヤで、できる限りの速さで走っているよ」
←「もしペースが上げられないなら、ロズベルグを先にピットインさせる。優勝が危機に晒されているんだ」
<LAP35>
セバスチャン・ベッテル→「カモーン! ブルーフラッグ! XXXX! バカげてるよ!」
<LAP36>
マックス・フェルスタッペン←「マックス、ターン11のトラックリミットの警告を受けた。1回目だ」
<LAP45>
セルジオ・ペレス→「何が起きたんだ? なんで準備できてなかったんだ?」
←「わかった、チェコ。レースに集中しよう」
<LAP46>
セバスチャン・ベッテル→「ブルーフラッグ! カモン! マジで!」
<LAP50>
マックス・フェルスタッペン←「ターン4のトラックリミットに注意してくれ」
→「ワイドに行ったけど、大きくタイムロスしたよ」
←「これで2回目の警告だ」
<LAP52>
フェルナンド・アロンソ←「ターン4のトラックリミットについて警告を受けた」
→「これで2回目? 3回目?」
←「3回目だ。最後の警告だ」
<LAP57>
キミ・ライコネン→「(フェルスタッペンが)右に動いて、また左に戻ってきた! 僕のXXXXなフロントウイングが壊れた!」
←「了解、プッシュを続けよう」
<LAP60>
マックス・フェルスタッペン→「ライコネンはトラックリミットを超えているよ」
<LAP62>
ジェンソン・バトン→「この周にピットインする」
←「バックオフしてくれ、リタイアする」
<LAP68>
キミ・ライコネン→「あんな動きは許されるべきじゃない」
←「了解」
→「僕が先に動くと決めたんだ。そのあとに前で動かれたら、どうすることもできない。僕が先にインに行くと決めたんだ。それなのに、そこに前でインに入ってきたんだ」
<チェッカー>
ルイス・ハミルトン←「素晴らしいレースだった。良い仕事だった。メガ・ジョブだ」
→「みんなありがとう。ファクトリーも含めてチームみんなの努力のおかげだよ」
(米家峰起/Text:Mineoki Yoneya)