最新記事
- グランプリのうわさ話:オースティン、コース...
- JRPA日本レース写真家協会が2024年モータース...
- ルーキーレース延期の理由のひとつはロジステ...
- ルノーの次世代F1パワーユニット救済を求める...
- 2025年用ピレリF1タイヤのテストにメルセデス...
- F1、巨大複合企業グループ『LVMH』と10年のグ...
- 【角田裕毅を海外F1ライターが斬る】マルコの...
- シーズン後の新『F1ルーキーレース』、2024年...
- F1パワートレイン事情:ハミルトンがアゼルバ...
- 「いじめに遭い、本当につらい時期があった」...
- 苦戦するチームに「特効薬はない」アルピーヌ...
- 松田次生のF1目線:ドライバーに求められるセ...
F1 Topic:標高2250メートルにある過酷なメキシコGPを4日間で対応するF1ドライバーたち
2017年10月29日
テレビではあまり伝わらないが、メキシコGPはエンジニアとドライバーにとって過酷なグランプリだ。理由は、舞台となるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスが標高2250メートルにあるためだ。
標高の影響を最も大きく受けるのが、エンジン。標高が上がると気圧が下がり、空気の密度が低くなり、燃焼できる酸素が減少するからだ。
一般的に、標高が100m上がると、エンジン出力は約1%低下する。1992年のメキシコGPは自然吸気エンジンだっため、その影響はダイレクトに受けた。
エンジン出力は、標高49メートルの鈴鹿サーキットに比べて、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスでの出力は約22%低くなったという。
ただし、現在のF1はターボチャージャーが付いているため、状況は異なる。ターボで空気を過給するので、標高の影響ほど、馬力は下がらない。
だが、別の問題がある。ひとつは、通常よりもターボを高い回転域で使用するため、ターボと同軸で接続されているMGU-Hとコンプレッサーの回転数も上がることだ。
2つめの問題は、空気の密度が低くなるということは、冷却も難しくなるということだ。そのため、インタークーラーの冷却効率も下がり、せっかくターボで空気を圧縮しても、空気が冷えにくく、ターボ本来の性能を出すのが難しくなるのだ。
影響を受けるのはパワーユニットだけではない。冷却能力が落ちるということは、エンジンそのものの冷却効率も下がるとともに、ブレーキ、ギヤボックスなど、空気に依存するシステムの冷却がすべて厳しくなるということを意味する。
そのため、マシンはいつもよりも冷却系の開口部を大きくとる。これによってドラッグ(空気抵抗)が増加するが、そもそも空気が希薄なためドラッグも小さいから、受ける影響も小さい。
だが、そのことは別のハンデを背負うことを意味する。それはメキシコGPではダウンフォース量が少なくなるということだ。あるチーム関係者は「メキシコGPでは高ダウンフォース・パッケージに近いものを用意するだろう」と語る。
それでも、金曜日のフリー走行での最高速は354.3km/h(ルイス・ハミルトン)だった。つまり、モンツァと同じようなダウンフォースレベルで走っているため、セクター2やセクター3で、コースオフしたり、スピンするドライバーが続出するのである。
空気の薄さはマシンだけでなく、ドライバーにも影響を与える。酸素の摂取量が通常よりも減少するため、肉体的なハンデが大きくなる。
もちろん、人間には順応性があり、メキシコで暮らしている人にハンデはない。あるフィジオによれば、「2週間もすれば、順応するだろう」と言う。しかし、メキシコGPはアメリカGPと2週連続開催であるため、ドライバーは4日間で対応しなければならない。
肉体的に最も厳しいのが、日本から移動して来たピエール・ガスリーだ。彼は高地対策ができていないだけでなく、14時間という時差とも戦わなければならないからだ!!
(Masahiro Owari)
関連ニュース
9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第18戦 | シンガポールGP | 9/22 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |