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ホンダ甘口コラム アブダビGP編:来季への可能性を示した3番手タイム
2015年12月6日
復活したマクラーレン・ホンダの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レースごとに、週末のマクラーレン・ホンダのコース内外の活躍を批評します。今回は最終戦のアブダビGPを、ふたつの視点でジャッジ。
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甘口編
来季への可能性を示した3番手タイム
「今シーズン、ベストのレースだったと思う。とにかく、走っていて楽しかった。レース終盤に、あんなに長い間、ウイリアムズの前でレースできるなんて思っていなかったからね。これは、いい意味で予想外の驚きだ」
レース後のジェンソン・バトンのコメントである。バトンの背後にウイリアムズのバルテリ・ボッタスが追いついたのは、45周目。55周で争われるアブダビGP決勝レースは、チェッカーフラッグまで残り10周もあった。しかし、バトンはボッタスの前でフィニッシュ。その差はわずか0.4秒だった。
このバトンの言葉にこそ、2016年に向けた最終戦のマクラーレン・ホンダの希望を感じた。それはマクラーレン・ホンダのマシンがパッケージとして、着実に進化していたということだ。最終戦にホンダは新しいパワーユニットを投入したわけではない。すでに5基以上投入しているホンダがここで新しいパワーユニットを使用すれば、ペナルティを受けるからだ。しかし、車体には多くの開発部品が搭載されていた。それはデータ収集のための金曜日のフリー走行でしか使用されなかったものもあるが、週末を通して使用されたものもある。
その進化したマクラーレンの車体性能を実現させたのが、非常にコンパクトなホンダのパワーユニットである。確かにその革新的すぎるアイデアに技術が追いつかずに、復帰初年度の今シーズン、ホンダは苦戦を強いられる結果となったが、その方向性に間違いはなかったことを証明したのが、この最終戦アブダビGPだった。
そのことは、新井総責任者のコメントからもうかがえる。
「(サイズゼロ)というコンセブトを変えるつもりはない。われわれのパッケージが完成したら、他チームがコピーすることはできないでしょう」
xpb
最終戦でマクラーレン・ホンダのサイズ・ゼロが持つコンセプトにポテンシャルを感じさせたのが、フェルナンド・アロンソのレース終盤の走りだった。
スタート直後にクラッシュして1周目に最後尾に脱落し、さらにドライブスルーペナルティを受けていたアロンソは、17番手で迎えた残り9周、タイヤを交換するためピットストップを行った。そこでスーパーソフトを履いたアロンソは、アウトラップの翌周となった49周目に1分44秒954の自己ベストを叩き出した。
ところが、その後2周に渡って、アロンソのラップタイムは2分台に落ちる。その理由は明らかになっていないが、3周後の52周目に自己ベストを更新する1分44秒796をマークしていることを考慮すると、マシンにトラブルがあったというよりも、回生エネルギーのチャージを行っていたと考えるのが自然だろう。そして、その1分44秒796というタイムは、レース中、3番目に速いファステストラップだった。
もちろん、ほとんどのドライバーの最後のピットストップは24周目から29周目で、そこから31周ないし26周のロングランを行っていたので、6周のショートスティントのアロンソのタイムと単純に比較はできない。ただし、アロンソよりも3周早い44周目にピットインして、アロンソと同じ新品のスーパーソフトに交換したフェリペ・ナッセの自己ベストが1分46秒424だったことを考えると、アロンソの3番目のファステストラップは、何も新品のタイヤだけの恩恵ではなかったのではないだろうか。
自己ベストを出した52周目のアロンソのタイムは、新品のスーパーソフトと2周かけてチャージしたMGU-Kの回生エネルギーとともに、おそらくパワーユニットの出力モードを最大にして走っていたのではないだろうか。シーズン中には信頼性の問題があったので、そのように使用することは許されなかったが、最終戦のレース終盤なら試せすことができた。
「課題はわかっている」(新井総責任者)という部分を、このウインターシーズンの間に克服できれば、上位を目指して戦うことはできる。そのことをアロンソは身をもって示し、ホンダの開発陣の士気を高めたかったのではないだろうか。このチームには、まだまだポテンシャルは、ある。
(尾張正博)
ホンダコラム 辛口編:少なくともシーズンは終わった
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甘口編
来季への可能性を示した3番手タイム
「今シーズン、ベストのレースだったと思う。とにかく、走っていて楽しかった。レース終盤に、あんなに長い間、ウイリアムズの前でレースできるなんて思っていなかったからね。これは、いい意味で予想外の驚きだ」
レース後のジェンソン・バトンのコメントである。バトンの背後にウイリアムズのバルテリ・ボッタスが追いついたのは、45周目。55周で争われるアブダビGP決勝レースは、チェッカーフラッグまで残り10周もあった。しかし、バトンはボッタスの前でフィニッシュ。その差はわずか0.4秒だった。
このバトンの言葉にこそ、2016年に向けた最終戦のマクラーレン・ホンダの希望を感じた。それはマクラーレン・ホンダのマシンがパッケージとして、着実に進化していたということだ。最終戦にホンダは新しいパワーユニットを投入したわけではない。すでに5基以上投入しているホンダがここで新しいパワーユニットを使用すれば、ペナルティを受けるからだ。しかし、車体には多くの開発部品が搭載されていた。それはデータ収集のための金曜日のフリー走行でしか使用されなかったものもあるが、週末を通して使用されたものもある。
その進化したマクラーレンの車体性能を実現させたのが、非常にコンパクトなホンダのパワーユニットである。確かにその革新的すぎるアイデアに技術が追いつかずに、復帰初年度の今シーズン、ホンダは苦戦を強いられる結果となったが、その方向性に間違いはなかったことを証明したのが、この最終戦アブダビGPだった。
そのことは、新井総責任者のコメントからもうかがえる。
「(サイズゼロ)というコンセブトを変えるつもりはない。われわれのパッケージが完成したら、他チームがコピーすることはできないでしょう」
xpb
最終戦でマクラーレン・ホンダのサイズ・ゼロが持つコンセプトにポテンシャルを感じさせたのが、フェルナンド・アロンソのレース終盤の走りだった。
スタート直後にクラッシュして1周目に最後尾に脱落し、さらにドライブスルーペナルティを受けていたアロンソは、17番手で迎えた残り9周、タイヤを交換するためピットストップを行った。そこでスーパーソフトを履いたアロンソは、アウトラップの翌周となった49周目に1分44秒954の自己ベストを叩き出した。
ところが、その後2周に渡って、アロンソのラップタイムは2分台に落ちる。その理由は明らかになっていないが、3周後の52周目に自己ベストを更新する1分44秒796をマークしていることを考慮すると、マシンにトラブルがあったというよりも、回生エネルギーのチャージを行っていたと考えるのが自然だろう。そして、その1分44秒796というタイムは、レース中、3番目に速いファステストラップだった。
もちろん、ほとんどのドライバーの最後のピットストップは24周目から29周目で、そこから31周ないし26周のロングランを行っていたので、6周のショートスティントのアロンソのタイムと単純に比較はできない。ただし、アロンソよりも3周早い44周目にピットインして、アロンソと同じ新品のスーパーソフトに交換したフェリペ・ナッセの自己ベストが1分46秒424だったことを考えると、アロンソの3番目のファステストラップは、何も新品のタイヤだけの恩恵ではなかったのではないだろうか。
自己ベストを出した52周目のアロンソのタイムは、新品のスーパーソフトと2周かけてチャージしたMGU-Kの回生エネルギーとともに、おそらくパワーユニットの出力モードを最大にして走っていたのではないだろうか。シーズン中には信頼性の問題があったので、そのように使用することは許されなかったが、最終戦のレース終盤なら試せすことができた。
「課題はわかっている」(新井総責任者)という部分を、このウインターシーズンの間に克服できれば、上位を目指して戦うことはできる。そのことをアロンソは身をもって示し、ホンダの開発陣の士気を高めたかったのではないだろうか。このチームには、まだまだポテンシャルは、ある。
(尾張正博)
ホンダコラム 辛口編:少なくともシーズンは終わった
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9/20(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/21(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/22(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
※シンガポールGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 331 |
2位 | ランド・ノリス | 279 |
3位 | シャルル・ルクレール | 245 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 237 |
5位 | カルロス・サインツ | 190 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 174 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 155 |
8位 | セルジオ・ペレス | 144 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 62 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 24 |
※シンガポールGP終了時点
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 516 |
2位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 475 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 441 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 329 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 34 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 31 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 16 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 13 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
2024年F1カレンダー
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