F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

ホンダ甘口コラム メキシコGP編:レッドブルからの打診の意味

2015年11月8日

 復活したマクラーレン・ホンダの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レースごとに、週末のマクラーレン・ホンダのコース内外の活躍を批評します。今回はパワーユニットに多くのトラブルが発生した第17戦メキシコGPを、ふたつの視点でジャッジ。

xpb

----------------------------------
甘口編
レッドブルからの打診の意味


 23年ぶりに復活したメキシコGPが開催されていたアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスのパドックで、ホットな話題となっていたのが、ホンダの2チーム目供給についてだった。金曜日のFIA公式記者会見で質問を受けた新井康久総責任者は、「話し合いは継続中」と、マクラーレン以外のチームから接触があったことを認めた。その相手がレッドブルであることは、公然の秘密である。

 レッドブルが現在使用しているパワーユニットは、ルノーである。レッドブルとルノーの関係は2007年に始まり、2010年から4年間、ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを独占し続けた。しかし、レギュレーションが大きく変更され、エンジンがパワーユニットと呼ばれるようになった2014年にその関係に亀裂が入り始め、今シーズンはついに修復不能な状態まで悪化した。
 その後、レッドブルはメルセデスやフェラーリにパワーユニットの供給を打診するもまとまらず、2016年に向けてパワーユニットを確保できない状況が続いている。一時、オーナーのディートリッヒ・マテシッツは「コンペティティブなパワーユニットが手に入らなければ、F1からの撤退も辞さない」という構えを見せていた。

 そのレッドブルがここに来て、ホンダに供給を打診してきたのである。もちろん、そこには止むに止まれない事情があったことは想像に難しくない。しかし、このような状況となってもルノーとの復縁を頑なに拒み続けているレッドブルが、撤退を決断する前にホンダのドアをノックしたのである。もちろん、レッドブルとしてはできるなら、メルセデスかフェラーリを搭載したい。しかし、ホンダでもなんとか上位争いすることは可能だという自信があるのだろう。

 というのも、ルノーのパワーユニットを搭載したレッドブルの予選時の最高速は、ホンダとほとんど同じだったからだ。つまり、パワーユニットの性能差はルノーもホンダもそれほど変わりない。にもかかわらず、レッドブルはメキシコGPの予選でダニール・クビアトが4位、ダニエル・リカルドは5位を獲得。レースでも2台は4位と5位でフィニッシュしている。レッドブル・ルノーとマクラーレン・ホンダのマシンが異なるのはセクターごとのタイム。3つのセクターでコンマ4〜5秒、レッドブルのほうが速い。この差はそれぞれのセクターにある低速セクションでのダウンフォースだと考えられる。

 それが、レッドブルの「自分たちの車体性能があれば、ホンダでも上位争いが可能だ」と考えている根拠ではないだろうか。そして、マクラーレンがレッドブルへの供給に対して、ホンダに拒否権を叩きつけている理由なのではないだろうか。

 確かにメキシコGPでホンダは度重なるシステムエラーを起こし、まともな戦いができなかった。それでも、あのレッドブルから供給の申し出があったことは事実であり、その事実には深くて重い意味があることを認識しなければならない。

 おそらく、政治的な理由によって、ホンダがレッドブルにパワーユニットを供給することはないだろう。それでも、この事実をしっかりと受け止め、残り2戦を前向きに戦ってほしい。

ホンダ辛口コラム メキシコGP編

(尾張正博)

…記事の続きは会員登録後閲覧できます。

※こちらの記事は一般&プレミアム会員専用のコンテンツとなります。
一般+プレミアム会員一括登録
※会員登録後、本文記事が表示されない場合、ページの更新をお試しください。



レース

5/17(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
5/18(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
5/19(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※マイアミGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン136
2位セルジオ・ペレス103
3位シャルル・ルクレール98
4位ランド・ノリス83
5位カルロス・サインツ83
6位オスカー・ピアストリ41
7位ジョージ・ラッセル37
8位フェルナンド・アロンソ33
9位ルイス・ハミルトン27
10位角田裕毅14

チームランキング

※マイアミGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング239
2位スクーデリア・フェラーリ187
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム124
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム64
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム42
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム19
7位マネーグラム・ハースF1チーム7
8位BWTアルピーヌF1チーム1
9位ウイリアムズ・レーシング0
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
第10戦スペインGP 6/23
第11戦オーストリアGP 6/30
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.5 第5戦中国GP & 第6戦マイアミGP