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アロンソ、表彰台での涙の理由を語る

2012年6月26日

LAT

 スペイン バレンシアでのヨーロッパGPを制したフェルナンド・アロンソは、勝利を獲得した後、涙を流し、スペインが苦境にある今、母国で挙げたこの勝利は、今までで最も感動的な勝利だったと語った。

 予選では速さを発揮できず、11番グリッドからのスタートとなったアロンソだが、いくつかのオーバーテイクを成功させ、セーフティカー出動やセバスチャン・ベッテルのリタイアもあり、今季2勝目を挙げてランキングトップに立った。

 これがキャリアの中で最も感動した勝利だと、レース後、アロンソは記者会見において語った。
「今の気持ちを表現するのは難しい。ホームグランプリで勝つというのは特別なことなんだ。ルノー時代の2006年にバルセロナで勝ったが、その日のことは今も完璧に覚えている。そして今日、同じことをバルセロナでできた。特別なチーム、フェラーリと共に走り、グランドスタンドは赤い旗とスペインの国旗でいっぱいだった」
「今、スペインのスポーツマンとして、スペインでのこのレースに勝ったことに大きな誇りを感じる。今回の勝利は、感動の大きさでは今までで一番の勝利だ。この勝利と並ぶものは何もない」

 アロンソは、グランドスタンドのファンと喜びを共にした後、表彰台の上で涙を流した。「あなたが泣いているのを見たのは2010年のアブダビ以来ですが」とメディアから言われたアロンソは、現在スペインが経済危機にあり、苦しい状況にあるにもかかわらず応援しに来てくれたファンにお返しができて嬉しかったと語った。

「グランドスタンドにいるファンのことを思い、気持ちが高まった」と涙のわけを話すアロンソ。
「スペインは今、いい状況じゃない。危機的状況にあり、人々は皆問題を抱えている。グランプリに来るためには何か犠牲を払わなければならない。家族でここまで長旅をし、車やトレーラーの中で眠り、そうやってレースを楽しもうとしてくれている」
「昨日は彼らが期待していたような結果をプレゼントできなかった。でも今日、少しは──ほんの少しだけれど──、苦しい状況にありながらも応援してくれる彼らにお返しができたと思う」
「スペインの国民は今、心配事を抱えている。でも昨日はウインドウにも通りにもスペインの旗がいっぱい飾られていた。スペインのフットボールチームや(テニスのラファエル・)ナダルの活躍もあって、皆、スペイン人であることにある種の誇りを感じている。僕も何かしなければならないと思っていた。だから今日は胸がいっぱいだ」




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