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佐藤琢磨も引っ張りだこのF1日本GP。トークショーとデモランで若手ドライバーのサポートを呼びかける
2023年9月25日
9月22〜24日に三重県の鈴鹿サーキットで行われた2023年F1日本GPは、天候にも恵まれた決勝日、10万人を超える観衆が詰めかけた。お祭りムードの鈴鹿は、連日場内のイベントが目白押しで、モータースポーツファンは心から満喫したことだろう。
現役のインディカードライバーであり、元F1ドライバーでもある佐藤琢磨は、毎年日本GPに呼ばれてはイベントに引っ張りだこ。今年の日本GPも例に漏れず、忙しく鈴鹿サーキットを駆け回った。
金曜日にサーキットに到着した琢磨は、早速場内放送席に行きフリープラクティス2の解説を担当した。60分の間、目の前で走行するF1マシンについての解説を続け場内のファンを楽しませた。
走行セッションが終わると、琢磨はグランドスタンド裏のグランプリステージに移動し、自身の恩師であり日本人初のF1ドライバーである中嶋悟とトークショーに出演する。
初代鈴鹿レーシングスクール(SRS)校長と、二代目ホンダレーシングスクール(HRS)校長のふたりでの“校長トークショー”。中嶋は、80年代のホンダF1のデザイン復刻ポロシャツで登場し、琢磨を懐かしがらせた。
琢磨は中嶋校長時代にSRS(現HRS)の下でレーシングドライバーを志していた。そして今はそれを引き継いで同校のプリンシパルとして活躍しているわけだが、両者の目から見た今のF1は『隔世の感』があるらしい。
続く土曜日には、今度は琢磨の教え子でもあるFIA F2ドライバーの岩佐歩夢とともにステージに上がる。琢磨がプリンシパルとなって最初に卒業生として送り出したのが岩佐だったため、2度目のステージは“師弟トークショー”となった。
岩佐は世界を転戦するレースに戦いながらも、琢磨とはコミュケーションを取り続けて近況を伝えていたようだ。折しも金曜日は岩佐のバースデーで、琢磨と共に夕食を取り誕生日を祝ったという。
満員の鈴鹿サーキットでステージに上がった岩佐は、「鈴鹿に来てからファンの皆さんにたくさん声援を送ってもらいました。F2の最終戦では結果を出して皆さんの声援に応えたいと思います」と明言。ポイントランキングで上位となり、スーパーライセンス獲得にも意欲を見せた。
迎えた決勝日の琢磨はさらに忙しかった。まずは朝のグランプリステージでは、F1レジェンドトークと題し、元F1ドライバーの中嶋悟、片山右京のふたりと登壇することに。舞台裏で久々に右京と会った琢磨は互いの近況を語り合っていた。
右京は「お互い(琢磨も)東京都町田市出身だし、今度は角田裕毅も隣の相模原市出身(神奈川県)だから、この近くで三人目だよね(笑)」と、同郷を懐かしむ場面もあった。
ひとたび舞台に上がると、F1レジェンドのトークは白熱。最も年下の琢磨が「中嶋さんと右京さんという、TVで見ていたF1の先輩とステージに上がれるなんて光栄です、本当に憧れていました」と切り出した。
そこからは土曜日のF1予選を振り返りながら、右京が「もう今のF1は本当に異次元。オンボード映像を見ていても、もうステアリングちょっと切って、ブレーキを軽〜く当てて、スーって…」と擬音で現代F1の解説を始める。すると中嶋が、「なんか難しいドライビングの解説してるねぇ(笑)、もうちょっとわかりやすく教えてよ」と釘を刺すコメントを返し、集まった大勢のファンは爆笑の渦に包まれた。
それぞれが鈴鹿で日本GPを経験しているだけに、今年のF1の速さは驚異的に映ったようだ。そして母国グランプリに臨む角田裕毅の健闘を切に祈っていた。
その後、琢磨はレーシングスーツに着替えてグランドスタンド前に登場。教え子の岩佐もレッドブルのスーツで同行し、ファンの前に姿を現した。ふたりが担当したのは、HRSの新スクールカーのお披露目だ。
ふたりは、マシンに乗り込む前にHRSスクール時代の逸話をファンの前で語る。岩佐は「スクールを卒業した僕を海外に送り出してもらえて、新たな地で貴重な経験を積むことが出来ました。そのおかげでFIA F2まで進むことができましたし、残りのレースもしっかり結果を出したいと思います」とファンの前で健闘を誓った。
また琢磨はプリンシパルとして「今年も、カートでもフォーミュラでも生徒たちはとってもハイレベルで頑張っています。僕たち(講師陣)も、できる限りのサポートをして彼らの背中を押してあげたい。皆さんも、どうぞ彼らを応援してあげてください」と場内のF1ファンに語りかけた。未来あるHRSのスクール生たちが、またいつの日かF1ドライバーとなって鈴鹿に戻ってくる日があるかもしれない。
鈴鹿の週末を大忙しで駆け回った琢磨。どのイベントでも、レースに臨む角田裕毅や角田に続く若いドライバーたちへの応援を呼びかけていた。自らがこの鈴鹿で積み重ねてきた素晴らしい経験を、後進の彼らが歩めるように礎となって導いているようだった。
(Photo&Text Hiroaki Matsumoto)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 575 |
2位 | セルジオ・ペレス | 285 |
3位 | ルイス・ハミルトン | 234 |
4位 | フェルナンド・アロンソ | 206 |
5位 | シャルル・ルクレール | 206 |
6位 | ランド・ノリス | 205 |
7位 | カルロス・サインツ | 200 |
8位 | ジョージ・ラッセル | 175 |
9位 | オスカー・ピアストリ | 97 |
10位 | ランス・ストロール | 74 |

1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 860 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 409 |
3位 | スクーデリア・フェラーリ | 406 |
4位 | マクラーレンF1チーム | 302 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1チーム | 280 |
6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 120 |
7位 | ウイリアムズ・レーシング | 28 |
8位 | スクーデリア・アルファタウリ | 25 |
9位 | アルファロメオF1チーム・ステーク | 16 |
10位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 12 |

第19戦 | アメリカGP | 10/22 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/29 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/5 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/18 |
第23戦 | アブダビGP | 11/26 |

