最新記事
- 【順位結果】2024年F1第5戦中国GP 予選
- フェルスタッペンが自身通算37回目のPP獲得。...
- 【正式結果】2024年F1第5戦中国GP スプリント
- フェルスタッペンが今季初スプリントを制す。...
- 【角田裕毅F1第5戦展望】走行後の無線が物語...
- 【F1第5戦中国GP週末の要点】雨を味方につけ...
- 【タイム結果】2024年F1第5戦中国GPスプリン...
- F1、フォーミュラE、ヒストリック。2024年モ...
- F1中国GP FP1:唯一のフリー走行はストロール...
- 【タイム結果】2024年F1第5戦中国GPフリー走...
- 5年ぶりのF1中国GPで、ドライバーたちが路面...
- 複数のチームから関心が向く角田には「ベスト...
F1技術解説:サウジアラビアGP(3)アップデートの効果見られず。フロントリミテッドサーキットで苦しんだフェラーリ
2023年3月30日
2023年F1第2戦サウジアラビアGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。第1回「レッドブルが導入したビームウイングと、明らかになったトランスミッションへの不安」、第2回「レッドブルに次ぐポジションに浮上したアストンマーティンAMR23の長所と短所」 に続く今回は、フェラーリが苦戦した理由に注目した。
────────────────────────────────
■1ラップの速さは優れているフェラーリ
フェラーリの開幕戦での不調は、サクヒール・サーキットの舗装路面の荒さとデグラデーションの大きさが理由だとされた。
ところが第2戦サウジアラジアでも、フェラーリは速さを見せられなかった。SF-23に加えたフロントウイングフィンの切り欠き(下写真の緑矢印参照)と再設計したフロアエッジというアップデートが、ほとんど効果を発揮しなかったのだ。
シャルル・ルクレールは予選で2番手タイムを出し、セルジオ・ペレスのポールポジションからわずか0.155秒差だった(ただしフェルスタッペンがQ3に出場していれば3番手タイムだっただろう)。純粋なスピードという点では、フェラーリはかなりの実力を備えていると言える。
ただしアストンマーティンと同様、フェラーリも高速区間でできるだけ抵抗を少なくする必要があり、レッドブルに劣る点はまさにそこだ。
■決勝ではフロントタイヤの劣化に苦しみ、競争力が低下
一方で第2戦サウジアラビアではバーレーンで見えた傾向とは逆に、フェラーリもレッドブルも先代の血統を受け継いでいることがわかった。少なくともジェッダの市街地コースでは、フェラーリはより良い加速と低速コーナーでの大きなダウンフォースを持ち、レッドブルは高いトップスピードと優れたエアロ効率を持っていたのだ。
とはいえ2022年と比較すると、フェラーリはもはや再加速と低速コーナーの速さにおいて、ベストマシンの座をアストンマーティンに奪われている。ただしその代償として、アストンマーティンは高速区間でのタイムロスが大きく、フェルナンド・アロンソは予選でルクレールに対しコンマ3秒以上も遅れを取った。
だがレースでは形勢が逆転する。フロントリミテッド・サーキット(フロントタイヤに厳しい)のジェッダでは、フロントタイヤのオーバーヒートによって、フェラーリの相対的な競争力は消失した。
「特にハードタイヤが問題だった」と、カルロス・サインツは言う。
「メルセデスやアストンマーティンよりも、タイヤの劣化が酷かった。レースでスピードが出ないのは、ダーティーエアの中で走っていたからでもあった。まともなラップタイムを出すには、(予選のような)クリーンエアが必要なんだ」
「シャルルと僕はハードタイヤで本当にプッシュしていた。でも前のマシンについていくのは不可能だった。メルセデスやアストンマーティンは、僕らのコンマ2、3秒前にいた。そしてレース序盤は、(バーレーンよりも)路面が優しい有利な条件にもかかわらず、僕らはレッドブルより1秒遅かった」
ピットストップを行った直後にセーフティカーが導入されたことも、フェラーリの2台の助けにはならなかった。とはいえセーフティカーがなかったとしても、レッドブル勢は圧倒的なアドバンテージで2連勝を達成していたことだろう。どうすればレッドブルに追いつくことができるのか、フェラーリとメルセデスは今、大いに自問自答を重ねているはずだ。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 77 |
2位 | セルジオ・ペレス | 64 |
3位 | シャルル・ルクレール | 59 |
4位 | カルロス・サインツ | 55 |
5位 | ランド・ノリス | 37 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 32 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 24 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 24 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 10 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 141 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 120 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 69 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 34 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 33 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 4 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |