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ピレリF1「2022年型車は最初は0.5秒遅くなる」テスト環境では18インチタイヤは現行車の実質1.5秒落ち
2021年12月21日
2022年にはF1技術規則が大幅に変更され、新世代マシンが登場する。新規則には、タイヤの13インチから18インチへの変更も含まれている。最新のシミュレーションでは、2021年型マシンと比較して、2022年初めには1周0.5秒遅くなるという結果が出ているというが、シーズン終わりにはその差はなくなると、ピレリは予想している。
最終戦アブダビGP後、チームはヤス・マリーナ・サーキットに残り、12月14日、15日に18インチタイヤのテストを行った。18インチタイヤをテストするために改造した“ミュールカー”を用意できなかったウイリアムズを除く9チームが、5種類のスリックコンパウンドをテストし、総合最速タイムを記録したのはマクラーレンのランド・ノリス(2日目/1分25秒809)だった。
タイヤの内圧は、初日にはリヤ17.5psi、フロント21.5psiで、この日のデータを分析した結果、2日目にフロントは20.0psiに下げられた。フロント、リヤともにアブダビGPの週末よりも低い数値となっている。タイヤウォーマーの温度はフロント、リヤともに70度に設定。これまでの13インチの場合、フロント100度、リヤ80度に決められていた。
F1およびカーレーシング責任者マリオ・イゾラは、「2日間のテストと、新しい18インチタイヤにの挙動に満足している」とコメントしている。
この2日間には、18インチタイヤのテストと同時に、ヤングドライバーテストも実施され、彼らは13インチタイヤを装着した2021年型マシンで走行した。若手枠で最速だったのはメルセデスのニック・デ・フリース(1日目/1分23秒194)だった。
13インチタイヤでの最速タイムと18インチタイヤでの最速タイムの差を単純に比較すると、2.615秒だった。イゾラは、18インチタイヤを2022年型マシンに装着して走行した場合、これほどのタイム差にはならないと語った。
「デ・フリースは(ベストタイムを出した時に)予選ラップを走っており、一方(18インチの)ミュールカーの方は、予選ラップ走行には集中していなかった」とイゾラ。
「つまり13インチの基準は1分24秒か25秒とすると、1周あたり1.5秒ぐらいの差になる。マシンが完全に最適化されたものでないことを考慮すれば、許容できる範囲だ。来年、ニューマシンに装着し、セットアップを最適化すれば、もっとずっと良くなるし、バランスも向上するだろう」
2022年にはマシンが一新されるため、完全な予想をすることはできないと、イゾラは言う。
「2022年型マシンにこのタイヤを装着して走り出す来年序盤までは、真の状況は見えてこないだろう。2022年型マシンは、空力やブレーキが完全に変わり、ホイールリムカバーも使用される」
「チームの最新のシミュレーションでは、ニューマシンは現行(2021年型)マシンより0.5秒程度遅くなるという結果が出ている。このギャップは、来シーズン終わりまでには縮められることになると思う」
18インチタイヤテストにおけるドライバーたちからのフィードバックについて、イゾラはブレーキング時の違いが挙げられたと明かした。
「ブレーキングが以前より多少難しく、時々ロックしやすくなる」
「タイヤの重さを感じているのだ。13インチと比べて、フロントリムはそれぞれ2.5kg、リヤは3kg重くなっている。それをステアリングホイールで感じるのだ」
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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