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【F1第14戦無線レビュー(2)】3年ぶりの勝利を挙げたリカルド「僕は一度も表舞台から去ってない!」
2021年9月18日
2021年F1第14戦イタリアGPの決勝レースは、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンの接触によりセーフティカーが出動し、各車のギャップがリセットされた。リスタートでも首位を守ったダニエル・リカルドだったが、終盤は背後に僚友ランド・ノリスが迫る展開に。イタリアGP後半を無線とともに振り返る。
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タイトルを争うふたりのクラッシュ、リタイアは、担当エンジニアのトム・スタラードから、すぐにダニエル・リカルド(マクラーレン)にも伝えられた。
スタラード:後ろにいるのはルクレール、ランド、ペレスだ。ハミルトンとフェルスタッペンはクラッシュした。リタイアだ
グラベル上に止まった2台を撤去するためのセーフティカー(SC)周回中に、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が追い抜いて行ったようで、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が不平を漏らす。
カレル・ルース:タイヤは問題ないか?
アロンソ:大丈夫だ。ただウイリアムズがSC中なのにレースしてる。アウト側にデブリがあったからインを通ろうとしたら、インから抜いていきやがった
セーフティカーのタイミングでタイヤ交換に向かったシャルル・ルクレール(フェラーリ)はランド・ノリス(マクラーレン)の前、2番手に順位を上げることに成功した。ノリス陣営は抜き返すチャンスを狙う。
ウィル・ジョゼフ(→ノリス):(SC明けが)ルクレールを抜くチャンスだ。ただしまだ長いレースだ。頭を使っていこう
31周目のレース再開直後、ノリスはターン3でイン側にタイヤを落としながらもオーバーテイクに成功。これでマクラーレンの1-2体制となった。続く32周目には、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)もルクレールをかわして行った。
ペレス:全然スペースを空けてくれなかった
ペレスはシケインをショートカットして抜いたとみなされ、さらにすぐに順位を元に戻さなかったために、5秒ペナルティを科されてしまう。一方マクラーレンの2台では、リカルドに詰まり気味のノリスのイライラがつのっていた。しかしリカルドは、あくまでマイペースだ。
スタラード:ランドが0.9秒まで迫ってる
リカルド:了解した。そのまま接近するつもりなら教えてくれ
ノリス:ペースを上げてほしい。遅すぎる
ペレスの5秒ペナルティで、実質的にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が3番手だ。そのボッタスが、レース終盤にペースを上げていた。34周目にはリカルドより1.5秒速いラップタイムをマークし、その差は一気に2秒あまりまで縮まった。
スタラード:ボッタスのペースが速い。最後までプッシュし続けるしかない
リカルドも頑張って、36周目には自己ベストを更新する。それでもボッタスとの差は、なかなか広がらない。スタラードは激励と指示を矢継ぎ早に出し続けた。
スタラード:今のラップはいいぞ
スタラード:ブレーキバランスを調整して、リヤタイヤを守るんだ
とはいえボッタスの脅威に直接さらされているのは2番手のノリスだ。リカルドと競り合って前に出たいノリスが、婉曲にそうしたい旨を伝える。しかしチーム側の答えは、ノーだった。
ノリス:このままがベストだと思うか
ジョゼフ:ランド、今の位置にそのままいるんだ
ボッタスの前には、まだペレスがいる。チームにしてみれば、ふたりが万一同士打ちをやらかして1-2フィニッシュがフイになることだけは避けたい。とはいえリカルドに対しては、ペースアップの指示を出した。
ジョゼフ:ダニエルが、もっと引き離せといわれてる
ノリス:うん。その方がいいと思う
結局そのまま順位の変動はなく、リカルドが真っ先にチェッカーを受けた。大喜びのリカルド。スタラードにとっても、もちろん長く待ち望んできた勝利だったが、一定の回転数を維持しないとエンジンがダメージを負ってしまう。喜びを爆発させているリカルドが、その操作をおろそかにしているのが、スタラードには気が気でない。
リカルド:勝ったぞ! やったんだ!
スタラード:ダニエル、レブリミットとリチャージに気をつけてくれ
リカルド:ハハハ。圧倒的な勝利だ
スタラード:そうだ、その通りだ。だけどダニエル、回転数を8000まで上げるんだ
リカルド:1-2なのか? そうなんだよな?
スタラード:そうだ、1-2だ。僕がこうして長旅を始めてから、マクラーレンで初めての1-2だよ
ちなみにマクラーレンの最後の1-2は、2010年カナダGPだった。
2018年末に自らの意思でレッドブルを去り、ルノー、マクラーレンと渡り歩いてきたリカルドにとって、2018年モナコGP以来3年ぶりの勝利。マクラーレンに移籍した今季は、ずっとノリスの後塵を拝してきただけに、いっそう待ちわびた勝利だった。
リカルド:サポートし続けてくれて、本当にありがとう。そして僕がもう(表舞台から)去ったと思った人たちに、僕は一度も去ってなかったと言いたい。ちょっとの間、横にいただけだ。みんな、ありがとう
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 216 |
2位 | ランド・ノリス | 201 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 155 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 146 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 91 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | エステバン・オコン | 23 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 22 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 417 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 210 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 209 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 162 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 55 |
6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 28 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 26 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

