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オーストリアGP決勝直前情報:天気、縁石、タイヤ、そしてホンダが波乱を呼ぶか

2016年7月3日

 F1オーストリアGPの予選では、雨という不確定要素があったものの、チャンピオンチームのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。しかし、いくつかの理由によって、決勝レースは予測できない展開となる可能性がある。


 理由のひとつは、縁石の問題だ。金曜日にマックス・フェルスタッペンのサスペンションが壊れたときは、通常の縁石の外側にある段差が大きい黄色い縁石に乗ったことが、サスペンション破損の原因と思われていた。黄色い縁石はコース外を走るマシンがアドバンテージを得ないように設置されたものだったため、マシンを壊したくなけば、そこを通過しなければいいとされ、大きな問題には発展しなかった。


 ところが土曜日のニコ・ロズベルグ、ダニール・クビアトのサスペンション破損は通常の縁石部分で起きたため、状況が一変した。メルセデスのトト・ウォルフは、レースに先立ち、懸念を表明している。


「サスペンションには、それほど大きな荷重はかかっていなかった。だから何が原因なのか、まだ解明できていない。おそらくタイヤに妙な振動のようなものが伝わり、サスペンションを破壊したのではないかと考えられるが、まだ断定できないため不安がある。FIAがどのような決断を下すかは、わからない。黄色い縁石を撤去するかもしれないし、通常の縁石の段差をコンクリートで埋めるかもしれない。いずれにしても予選とレースに向けて、サスペンションを追加のカーボンファイバーで包んで補強することにした」


 土曜日の段階で、FIAは縁石の補修は行っていない。懸念を持つチームに対しては「必要以上に縁石へ乗らないように」という指示にとどまっている。


 ふたつめの理由は、タイヤ選択だ。予選Q2でフェラーリとレッドブルの4台がウルトラソフトではなく、スーパーソフトを装着してベストタイムを記録している。この4台はドライコンディションでレースがスタートすることになれば、ウルトラソフトよりもデグラデーションが小さいスーパーソフトでスタートできることになる。


 ポールポジションを獲得したハミルトンも「ウルトラソフトタイヤは、レースに向けて最良のタイヤではない。だから、そのタイヤを履いてスタートする僕は、最初のスティントをできるだけ長く走らなければならない」と不安を口にしている。


 さらに日曜日の気温は、土曜日から10度以上も下がると予想されているため、スーパーソフトでスタートする4台が「1ストップ作戦」を選択する可能性もある。


 そして、3つめの理由は金曜日と土曜日に降った雨が、日曜日も降る可能性があることだ。レーススタート時の午後2時の段階で、降水確率は土曜日と同じ40%と予想されている。


 最後に注目したいのは、3番手からスタートするマクラーレン・ホンダの存在だ。ジェンソン・バトンは予選5位だったが、2位のニコ・ロズベルグと4位のセバスチャン・ベッテルが、それぞれギヤボックス交換により、5番手降格。ロズベルグは6番手、ベッテルは9番手となり、バトンは3番手に繰り上がる。グリッド2列目に並ぶことになったホンダの長谷川祐介F1総責任者は、意気込みを語っている。


「レースでは(ペナルティで後方からスタートするロズベルグやベッテルに)早々と前に行かれてしまうと思いますが、あまりに頑張りすぎてタイヤをダメにしてしまうより、本来のライバルであるフォース・インディアやトロロッソとの戦いに勝つことが重要。ジェンソンにはウルトラソフトで、できるだけ長く走ってほしいです。いいポジションからスタートできるので、このチャンスを生かし、今回は10位と言わず、もう少し上の順位を狙いたい」


 なお、予選での黄旗無視により、ジョリオン・パーマー、リオ・ハリアント、フェリペ・ナッサが3番手降格のペナルティを受け、それぞれ20番手、21番手、22番手と最後方からスタートとなる。



(Text : Masahiro Owari)




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