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ホンダF1甘口 テスト総括:復帰後7シーズンの中で最も充実したプレシーズンに

2021年3月22日

 ホンダがパワーユニットを供給しているレッドブルの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レッドブル・ホンダの走りを批評します。今回は開幕前にバーレーンで行われたプレシーズンテスト総括を甘口の視点でジャッジ。

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 2021年で最初で最後のF1プレシーズンテストを終えた直後、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、3日間のテストをこう振り返った。

「3日間通して、ホンダPUを搭載したレッドブルとアルファタウリの2チームが大きなトラブルを発生させることなく、順調に周回して、プログラムも消化できました。ただ、周回を重ねただけでなく、われわれPU側と車体側もいろいろとセッティングを変えて、それぞれの応答を見ることができたので、中身の濃いテストになったと思います。したがって、今回のテストは3日間が1度だけという制限がありましたが、ヨーロッパよりも温かいバーレーンで3日間しっかり走ることができたことは良かったです」

 今年のプレシーズンテストは近年では最も少ない3日間だけだった。2020年のプレシーズンテストも、史上最多となる全22戦となることを考慮して、それまでの4日間×2回の合計8日間から、3日間のテストを2回の合計6日間に短縮されていた。それが今年は昨年の半分となる3日間だけとなった。今回のホンダの総走行距離はレッドブルとアルファタウリの2チームで791周、4280kmだった。2020年が1549周と7211kmだから、約半分に減ったこととなる。

 そうなると、トラブルなく走り続けたとしても、テスト期間中に信頼・耐久性の確認を行うことはできない。「信頼性を実際に確認するには6000kmを3日で割って1日2000km走らなければならないので、それは不可能」と田辺TDは語る。

 そこでホンダは、「条件を絞って、見極める」よう、テストのプログラムを変更した。アルファタウリは10チーム中、最も多くの周回数を走行した一方で、大きなトラブルがあったわけでないのに、レッドブルが3日間で369周、走行距離にして1997kmと10チーム中7番目だったのは、量より質を重視していたからかもしれない。

XPB Images

 そのひとつに、レーシングポイント(今年のアストンマーティン)から移籍してきたセルジオ・ペレスとの共同作業がある。ペレスが昨年まで在籍していたレーシングポイントが搭載していたのはメルセデス製のパワーユニット。今回のテストではペレスがホンダ製パワーユニットに順応するだけでなく、ホンダがペレスを通してメルセデス製パワーユニットの情報を入手し、今後にどのように活用していくかという作業も含まれていたことは、田辺TDも次のように認めている。

「ペレス選手が昨年まで異なるチームの車体やPUに乗っていたので、そことの差をいろいろと話を聞きながらやっていました。すぐに対応できるところとできないところがありますが、われわれにとってはいろいろと勉強となることで、いいところはそれを実現できるようにやっていきたい」

 そして、ホンダにとって、このテストでの最大の目標は新骨格のパワーユニットが実走でも想定していたパフォーマンスを発揮していたかどうかだ。車体性能(主にダウンフォース値)同様、パワーユニットの性能もベンチでのテストと完全には一致するわけではない。そのため、多かれ少なかれ、コリレーション(相関性)を確認しなければならない。果たして、新骨格のパワーユニットはどうだったのか。

 田辺TDは、「ポジティブな結果、ネガティブな結果、両方ありましたが、基本的には予想してきたものでした。今回のテストは初日が30℃を超す暑いコンディションで、2日目以降は20℃台の通常のコンディションだったため、さまざまなコンディションでのデータが取れたという点でもいいテストになりました」と語っている。

 ライバルたちがどのような状況にあるのかは、1週間後の開幕戦バーレーンGPが開幕するまではわからない。しかし、ホンダにとってF1ラストシーズンとなる2021年は、復帰後7シーズンの中で最も充実したプレシーズンテストを過ごしていたことは間違いない。

XPB Images

(Masahiro Owari)




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