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GP topic:ロズベルグ、ハミルトンともにパワーユニットの新コンポーネントを投入

2016年5月13日

 メルセデスF1チームが、スペインGPでパワーユニットの新コンポーネントを投入することがわかった。前戦ロシアGPでワンツーフィニッシュを飾ったが、2台ともにトラブルを抱えており、薄氷を踏むような状況だった。


 ソチで優勝したニコ・ロズベルグはMGU-Kにトラブルが発生。チームは無線でロズベルグにMGU-Kの制御を一度リセットするように指示、さらにスタンダード仕様に変えてMGU-Kをいたわりながら走っていた。そのためロズベルグはスペインGPには新しい2基目のMGU-Kを使用するとともに、ICEも2基目を投入する予定だ。


 さらに深刻なのは、ルイス・ハミルトンのほうである。ロシアGPの予選でMGU-Hに不具合が発生したハミルトンは、レースに向けてMGU-Hとターボチャージャー(TC)、ES、CEを新しくして、ICEとMGU-Kは開幕戦とバーレーンGPで使用した1基目に載せ替えてレースに臨んだ。本来であればICEとMGU-Kも新しくして3基目を投入したいところだったが、MGU-Hのトラブル原因が特定できていなかったため、再発して3基目のICEとMGU-Kを失うことを恐れての判断だった。


 心配されながらスタートしたソチの決勝ではハミルトンのMGU-Hにトラブルが再発することはなかったが、別なトラブルが発生した。水圧の低下である。当初、原因は水漏れだと思われていたが、そうではなかった。チーム関係者によれば「ウォーターポンプの一部にクラックが入って、そこから空気が入った。空気が入ったことで循環が悪くなったが、致命傷になることはなかった」という。通常よりも高めの水温で走行を強いられたため、できるだけ前車に近づかないこととエンジンをいたわるように無線で指示していたという。


 なんとかハミルトンは2位でフィニッシュしたものの、高温状態でレースを走りきった1基目のICEを、チームは「もうレースでは使用することはない」と金曜日用にストックすることを決めた。スペインGPでは、中国GPのレースで使用した2基目を使用するという。


 さらにハミルトンは今回MGU-HとTCを新しく用意し、22人のドライバーの中で今シーズン初の4基目に突入する。そのMGU-Hは信頼性の改善を目的に変更された仕様で、今回ハミルトンだけが使用する予定だ。ただしメルセデスのスタッフによれば「対策は行ったが、まだトラブルの原因が100%特定できていない」と、不安をのぞかせている。


 ハミルトンの状況が深刻なのは、今回4基目となるMGU-HとTCのうち、すでに2基が完全にブローして使い物にならなくなっていることだ。つまりスペインGPを含めて、残り17戦を3基で回さなければならない。これは事実上不可能で、制限を超えて6基目を使用することは必至。つまりハミルトンは今後どこかのグランプリでペナルティを受けることを意味する。


 第4戦を終えてのドライバーズ選手権ポイントは、ロズベルグが100点でハミルトンが57点。その差は43ポイントだが、実際には数字以上の差が両者の間に横たわっている。



(Text : Masahiro Owari)


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