2015 カナダグランプリ フリー走行
FP2は激しい雨による中断で新型スーパーソフトでの走行は限定的に
ルイス・ハミルトンがP Zeroレッド・スーパーソフトで最速タイムを記録:
昨年の自身ベストタイムを上回る
明日以降も変わりやすい天候の可能性:
多様な戦略が期待される
2015年6月5日、モントリオール
カナダのフリー走行2回目(FP2)は、2週間前のモナコと同じく、激しい雨による中断となりました。
これにより、モナコグランプリでデビューした2015年型P Zeroレッド・スーパーソフトタイヤでの走行は限定的となりました。今週末用として、PZeroレッド・スーパーソフトとP Zeroイエロー・ソフトタイヤが選択されています。1時間30分のFP2セッションでは、雨が降る前に、数名のドライバーが新型スーパーソフトを試し、決勝での1ストップ戦略の可能性を模索するチームもありました。
さらなる正確なデータを得るためには、土曜フリー走行(FP3)が極めて重要になり、タイヤの摩耗とデグラデーションが通常極めて小さいこのトラック上での戦略を仕上げる作業が行われることになります。予報によるとドライコンディションは保証されず、各チームは、戦略に関して迅速な判断をしなければなりません。
メルセデスのルイス・ハミルトンは、降雨前のFP2で、スーパーソフトタイヤを使用して1分15秒988のセッション最速タイムを叩き出し、昨年の同セッションでの自己最速タイムを更新しました。午前中のFP1でも、ソフトタイヤで、昨年の同セッションのベンチマークよりも約1秒速いセッション最速タイムを記録しました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「2011年のカナダグランプリ決勝は、豪雨が降りしきる中、後方から追い上げたジェンソン・バトンが優勝を果たすという大変見応えのある展開となりました。今日の天候はそれを思い起こさせるものでした。まだレース週末の序盤ですが、各チームは、いかなるコンディションにも備えておく必要があります。土曜日のFP3は、2015年型スーパーソフトタイヤでのロングランデータを収集する唯一の機会ですから、特に重要になります。スーパーソフトは、モントリオールのサーキットの厳しさに適応するはずです。決勝時は、コンディションによって、数多くの戦略が可能になるでしょう。FP3後にはより鮮明な戦略の構図が見えてくると思います。今日は、ファンの皆さんがわずかな走行しか見られなかったので残念に思いますが、いつもスリリングなレース週末の舞台となるカナダでは、今日の大雨でさえも皆さんの熱意に水を差すものではないと思います」
FP1
1/ハミルトン/1分16秒212/ソフト新品
2/ロズベルグ/1分16秒627/ソフト新品
3/グロージャン/1分17秒721/ソフト中古
FP2
1/ハミルトン/1分15秒988/スーパーソフト新品
2/ベッテル/1分16秒304/スーパーソフト新品
3/ライコネン/1分16秒310/スーパーソフト新品
本日の統計:
スーパーソフト
走行距離*/1,020
使用セット数**/20
最多ラップ**/20
ソフト
走行距離/3,222
使用セット数/58
最多ラップ/31
インターミディエイト
走行距離/8
使用セット数/2
最多ラップ/1
*本日のFP1とFP2での全ドライバーによる総走行距離(km)
**コンパウンド毎の全ドライバー統計
今日の豆知識:
モントリオールは、シーズン中で最もピットストップによるロスタイムが短く、マシンがピットレーンに入ってから出るまでの所要時間は、わずか17秒程です。このため、特にマシンにスピードがある場合、多くのストップを行う“スプリント”戦略を選択するドライバーの登場を促す可能性があります。セーフティーカー導入の確率が高いことにより、柔軟な戦略がレースを制することも多く、エンジニアにとっての戦略構築作業が複雑さを増します。
(ピレリ ジャパン株式会社 プレスリリース)