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PU・チーム・ドライバー総括:バトン1位、アロンソ4位の年間記録とは
2014年12月22日
【パワーユニット(PU)総括〜最強メルセデスそのパワーの源は?】
今年導入されたエネルギー高効率追求“F1専用エンジン”は、65年史上で最も高いパワーユニットになってしまった。これは11年6月末、世界モータースポーツ評議会で14年度導入が正式決定された時点から予測されていたこと。
そのお値段はメルセデスが2000万ユーロ(推定)にはね上がり、ルノーも同額レベルに達し、フェラーリは1500万ユーロとされた(安価だが現場サービスなどは最小限スタッフだけ)。1戦1億円以上もの年間経費、これが中小コンストラクターの運営を苦しめることになったのは言うまでもない。
最強PUメルセデス=コストパフォーマンスNO・1、ユーザーチーム躍進によってはっきり証明された。PU106Aハイブリッドのコンプレッサーと排気タービン“分割配置”ばかり話題になったが、その回生システム・レイアウト優位性だけでなく1600ccエンジンそのものの発生トルクが他を圧倒した。
それが「パワー=トルク×回転数」の定理のうえであれほどのパフォーマンスにつながったのだ。メルセデス陣営は政治的な動きとして、今後“回生システム”を共通化してもいいという態度を示している。それは1600ccエンジン本体に自信があるからなのだろう。新PU革命を制したのは母胎となるコレ(ICE)、話題注目度を他にひきつけたところに奥深い戦略を感じた。
【チーム総括〜絶望から脱却したレッドブル】
14年オフに4冠王者レッドブルはテスト走行距離たった1700km、メルセデスの三分の一しか走れず、ベストタイムは6番目に低迷。ベッテルは絶望し、ニューウェイはRB10空力開発を断念しかかった。
その視点から見ていくとシーズン中に3勝を奪い、ランク2位まで押し上がったレッドブルのチーム力は強烈な“右肩上がり”だ。一例をあげるとストレートの遅さは今年だけでなく昨年までもそう。だがそれをおぎなったのはコーナリング(ボトム)スピードであり、今季もひたすらそこにこだわり着実に高めていったのがコースサイドで見ていてよく分かった。
セクター速度データは公表されても、一つ一つのコーナー速度は計測されない(チーム側はGPSデータ整合によってそれをつかめるが。)そうした観点で言わせてもらうと今年のレッドブル・チームは絶望からの脱却をめざし、よく2位まで這い上がった。
最強メルセデスのトルク、回生パワー、高燃費に比して劣るPUながら、対抗手段をしぼりこみ“挑戦”した4冠王の意地。三つ勝ち、メルセデスを16勝にとどめた彼らがあっさり序盤で諦めていたら、このシーズンは平凡で退屈な年になっていた。
関連ニュース
※メキシコシティGP終了時点
| 1位 | ランド・ノリス | 357 |
| 2位 | オスカー・ピアストリ | 356 |
| 3位 | マックス・フェルスタッペン | 321 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 258 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 210 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 146 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 97 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 41 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 39 |
※メキシコシティGP終了時点
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 713 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 356 |
| 3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 355 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 346 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 111 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 72 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 69 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 62 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 60 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |
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