F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【新車解説】異なる空力思想、メルセデスW05

2014年1月30日

フェラーリと似て非なるカモノハシ・ノーズ

MERCEDES

 ライバル勢の多くがいわゆる「アリクイ」タイプのソリューションで、2014年のテクニカルレギュレーション変更に対応してきたのに対して、メルセデスAMGはフェラーリ同様、ノーズの高さを低くした「カモノハシ」のくちばしような形状のノーズを採用してきた。

LAT

 コクピットからノーズの形状を維持しながら低くすれば、当然フロントウイングとの隙間が狭くなる。フェラーリがウイングステーを広げて、狭くなったその隙間の開口部を広げているのに対して、メルセデスAMGはステー(吊り下げ部)自体を薄くかつフロントウイングとの設置面積を小さくすることで、前方からノーズ下に流入する空気流を妨げないという工夫を見せている。ただし、この接合部分の空力をかなり攻めすぎたためか、ヘレステストの初日にストレートエンドでフロントウイングが脱落するという事故を起こしている。
LAT

 事故を起こした翌日のテストでメルセデスAMGがどのようなスペックのステーを使用したかについての詳細は不明だが、外見上は大きな変更が見られないことを考えると、設計上のミスというよりは、製造工程での不具合の可能性が大きく、根本的な問題にはなっていないようだ。
 それよりも、ライバル勢のノーズを見たメルセデスAMGが、今後どのようにノーズ部分をアップデートしてくるのかは興味深いテーマである。


LAT

 フェラーリと同タイプのノーズであるW05だが、フェラーリと完全に異なる部分がある。それはノーズ後方に取り付けられているフロントサスペンションである。フェラーリがプルロッド方式を採用しているのに対して、メルセデスAMGはプッシュロッド方式。しかも、フェラーリが前年同様、上下のウィッシュボーンをコクピットの高い位置にマウントしているのに対して、メルセデスAMGはウィッシュボーンのコクピット側取り付け位置を昨年よりも下げている。マシンを正面から見ると、フェラーリのサスペンションが「ハ」の字型に見えるのに対して、メルセデスAMGはほぼ水平となっているのがわかる。

Ferrari

 現在のサスペンション、特に可動範囲が極めて小さくなったフロント側の存在価値は、ビークルダイナミクス(車両運動力学)としてよりも、エアロダイナミクスとしてある。つまり、サスペンションの方式、及びマウント位置が異なるということは、フェラーリとメルセデスAMGが同じタイプのノーズでありながら、かなり異なった思想の空力でマシンを開発していることを意味する。

 アリクイかカモノハシかという対決同様、プルロッドかプッシュロッドかという対決にも、注目していきたい。

(Masahiro Owari)




レース

9/20(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
9/21(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
9/22(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※シンガポールGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン331
2位ランド・ノリス279
3位シャルル・ルクレール245
4位オスカー・ピアストリ237
5位カルロス・サインツ190
6位ルイス・ハミルトン174
7位ジョージ・ラッセル155
8位セルジオ・ペレス144
9位フェルナンド・アロンソ62
10位ニコ・ヒュルケンベルグ24

チームランキング

※シンガポールGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム516
2位オラクル・レッドブル・レーシング475
3位スクーデリア・フェラーリ441
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム329
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム34
7位マネーグラム・ハースF1チーム31
8位ウイリアムズ・レーシング16
9位BWTアルピーヌF1チーム13
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第18戦シンガポールGP 9/22
第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
第21戦サンパウロGP 11/3
第22戦ラスベガスGP 11/23
  • 最新刊
  • F1速報

    Rd15 オランダ&Rd16 イタリアGP号