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“1周長いステイアウト”で代償払うも、雨想定のマシンはライバルに匹敵するペースを発揮【トップチーム密着:フェラーリ編】
2025年3月16日
2025年F1第1戦オーストラリアGPの予選でシャルル・ルクレールが7番手、ルイス・ハミルトンが8番手という結果に終わったフェラーリ。予選後、ルクレールは「予選ではパフォーマンスを少し落とす必要があった。その理由は言えないが、レースに向けてやるべきことはしっかりとやった」と語っていた。
フェラーリは予選に向けて、何を行ったのか。考えられるのはセットアップをウエット寄りに振ったことだ。情報筋によれば、「フェラーリは完全なウエットレースになることを想定して、車高を上げた」という。

日曜日の朝、フェラーリの予測は的中する。メルボルンは朝から雨。その雨は時折激しくなり、サポートレースのFIA F2はフォーメーションラップで赤旗が出された後に中止となった。
ところが、その雨はF1のスタート30分前に上がる。路面が濡れていたため、全車インターミディエイトタイヤでスタートすることとなったが、周回を重ねるごとに走行ラインは乾いていった。それはフェラーリが期待していたコンディションではなかった。
それでも7番手からスタートしたルクレールは、スタート直後の1コーナーでアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)を抜いて6番手に浮上すると、3コーナーで角田裕毅(レーシングブルズ)をオーバーテイクして5番手にジャンプアップした。フェラーリでの初レースとなるハミルトンもスタートポジションをキープし、後半に期待を持たせる走りを披露していた。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)がクラッシュしてセーフティカーが導入されたタイミングでドライタイヤに交換した後も、2台の順位は変わらなかった。
問題はその後に降り出した短いにわか雨への対応だった。先頭を走っていたマクラーレンのランド・ノリスがコースをはみ出したために、緊急ピットイン。4番手のジョージ・ラッセル(メルセデス)とアルボンらはピットインしたが、フェラーリ2台は3番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と同様、コースにとどまった。
ところが、その雨はさらに強くなり、翌周フェルスタッペンはピットイン。しかし、ここでもフェラーリは動かず、結果的にダメージを広げてしまった。

インターミディエイトタイヤに交換してコースに復帰したフェラーリ勢は9番手と10番手まで後退。ルクレールがひとつポジションを上げて8番手でフィニッシュしたが、マクラーレン、レッドブル、メルセデスの後塵を拝する結果に終わった。
レース後、フレデリック・バスール代表は、こう分析する。
「我々はマックスと同様に、リスクを承知でコースにとどまった。しかし、1周長くコースにとどまり過ぎたために、その代償を払うことになってしまった。とはいえ、ドライだった金曜日とレース用セッティングで走った日曜日に、メルセデスとレッドブルに匹敵するペースがあったことはポジティブだった」
バスールの分析が正しいかどうかは、次の中国GPまで待つことにしよう。



(Text : Masahiro Owari)
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1位 | ランド・ノリス | 25 |
2位 | マックス・フェルスタッペン | 18 |
3位 | ジョージ・ラッセル | 15 |
4位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 12 |
5位 | アレクサンダー・アルボン | 10 |
6位 | ランス・ストロール | 8 |
7位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 6 |
8位 | シャルル・ルクレール | 4 |
9位 | オスカー・ピアストリ | 2 |
10位 | ルイス・ハミルトン | 1 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 27 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 27 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 18 |
4位 | ウイリアムズ・レーシング | 12 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 8 |
6位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |
7位 | スクーデリア・フェラーリHP | 5 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
9位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 0 |
10位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 0 |

