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テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」

2025年3月6日

 メルセデスは、プレシーズンテストを終えて勢いづいており、2024年シーズンにチームを悩ませた問題は解決されたと確信している。

 ドイツのチームにとっては大きな賭けだ。2022年にF1のグラウンドエフェクト時代が始まって以来、メルセデスは苛立たしいほど不安定な状態に悩まされ、一貫性のなさから輝かしい卓越性は消え去っていた。W15は気まぐれなマシンで、ある週末は好調だが、次の週末には不機嫌になり、そのパフォーマンスは嵐のなかの風向計のようにコースコンディションに左右された。

 チーム代表のトト・ウォルフが示唆したように、寒いバーレーンでのテストでは、2025年型マシン『W16』が解決策となるかどうか完全に明らかにはならなかったが、チームのトラックサイドエンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンにとっては、初期の感触は前向きなものだ。

 ジョージ・ラッセルとルーキーのアンドレア・キミ・アントネッリは、458周という膨大な周回数を走ったが、これはどのチームよりも多い記録であり、これによりメルセデスは信頼性の高さを誇示した。

 開幕戦までのカウントダウンが2週間を切るなか、ショブリンは進捗状況について非常に喜んでおり、チームはデータを徹底的に調べ、新しいマシンを磨く準備ができているという。

■着実な前進


 ショブリンは、バーレーンでのテストを振り返る際に言葉を濁すことはなかった。

「バーレーンで3日間、充実したプレシーズンテストを行った」と、ショブリンは満足げな声で語った。

 予測不可能なハンドリングやコンディションへの敏感さといったW15の数々の問題点のせいで、チームは冬の間は夜を徹して懸命に取り組まなければならなかった。今、彼は楽観的になっている。

「チームは冬の間、W15の弱点を改善するために懸命に取り組んできた。最初の兆候から、我々はこの分野で素晴らしい進歩を遂げたようだ」

「テスト期間中にどのチームよりも多くの周回をこなすことができたのは、ブラックリーとブリックスワースの全員の努力の証だ」

 これは単に時間を費やした仕事ではない。たとえバーレーンの冷たい空気がその真のペースの一部を隠していたとしても、W16が力をつけているという証拠だ。一貫性の欠如を解消することに必死なチームにとって、信頼性は構築すべき強固な基盤だ。オーストラリアでのシーズン開幕が迫るなか、ショブリンはすでに次の一手を講じている。

「今後1週間、あのデータを精査して改善点を評価し、2週間後のメルボルンでの開幕戦には、完全な準備ができたレースカーを持ち込むつもりだ」

 W16は現在も開発中であり、2025年には厳しいマージンが予想されるため、あらゆる調整が重要だ。ラッセルも同意見で、「メルボルンの前にさらなる改善点を見つける機会を与えてくれる、重要なデータと知識を蓄積してきた」と述べた。

 しかし、ショブリンは選手権の序列に関しては慎重な姿勢を保っている。

「もちろん競争順位を正確に予測するのは時期尚早だ。しかし、テストの成果には満足しており、2025年シーズンを開幕するためにオーストラリアに向かうことを楽しみにしている」

 マクラーレンのMCL39が序盤の優勝候補になるかもしれず、ラッセルもそのことに同意して、「僕たちのライバル、特にマクラーレンが強力に見えるのは驚くことではない」と語っている。しかし、メルセデスは永遠に追い上げを続けるつもりはない。

■戦いの準備は万端


 ラッセルは、「バーレーンでのプレシーズンテストは、実りある3日間だった」とテストを振り返った。

「ブラックリー、ブリックスワース、そしてここトラックサイドのチームは、テストに向けて準備を整え、走行距離を稼ぐために素晴らしい仕事をしてくれた」

「マシンは順調に走っている。3日間、順調に過ごせた」

「キミと僕は来週ファクトリーに行き、シミュレーターで走行する。全員が全力でプッシュして、オーストラリアでベストを尽くす。始めるのが待ちきれないよ」

 ショブリンのクルーも同じ気持ちだ。W16の“素晴らしい前進”は命綱であり、2024年の重荷を捨ててトップチームととことん戦うチャンスだ。データは手元にあり、ラップは記録されており、メルセデスは表彰台獲得への期待を持とうとしている。

(autosport web / Translation : AKARAG)


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