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レッドブルF1の新型マシン開発は、速さ向上が最優先。技術首脳ワシェが語る設計思想

2025年2月13日

 レッドブルF1のテクニカルディレクターを務めるピエール・ワシェは、2025年シーズンへ向けた新型マシンは、「パフォーマンスの適正範囲がどれだけ狭くなったとしても、チームが最大限の速さを発揮できるように設計されている」と語った。


 2024年、レッドブルは7月中旬頃にマシン開発の限界を迎えたと考えられ、RB20からさらなるパフォーマンスを引き出すことに苦戦し始めた。


 その結果、マシンはマックス・フェルスタッペンでさえ乗りこなせないものになってしまい、第13戦ハンガリーGPでの獲得ポイント数はレッドブルにとって同シーズンで最低となった。


 そんななかでチームが、マシンの最大限のパフォーマンスと適切なドライバビリティとの間で妥協点を見つけたきっかけとなったのは、2年前のマシンを用いてイモラでテストを行った時のことだったようだ。


 その後、徐々に速さを取り戻していったフェルスタッペンとRB20は、なんとかマクラーレンとの戦いに復帰し、4年連続のドライバーズタイトル獲得に間に合わせることができた。

レッドブルF1の新型マシン開発は、速さ向上が最優先。技術首脳ワシェが語る設計思想
コンストラクターズランキングで先行を許したマクラーレンやフェラーリとのバトルを制するマックス・フェルスタッペン(レッドブル) 2023年F1第23戦かタールGP


 ワシェは、2025年型マシンの開発について語るなかで、「マシンにとって最適の範囲を探す」と認めながらも、「適正範囲をオープンにすることで、実際の潜在能力が失われてしまう可能性もある」と付け加える。


 2024年を振り返る時間を持ったワシェは、「他のマシンの走り方を見てみると、彼らは非常に厳格なセットアップで走っていたように思う。最速のマシンを求めるなかで動作ウインドウは狭すぎる領域に達しており、適正範囲についてはほとんど妥協をしていないようだった」と説明した。


 だからこそワシェは、コンストラクターズタイトル奪還を目するレッドブルのテクニカルディレクターの視点から、次のように語っている。


「理論的に利用可能なポテンシャルを潰して、パフォーマンスのウインドウを開くのは意味がないと思う」


「さらに、ドライバーにとって乗りやすいマシンにするために競争力を少し下げるというアイデアは受け入れられたとしても、エンジニアの微調整作業を容易にするためにポテンシャルを犠牲にするのは考えられない」

レッドブルF1の新型マシン開発は、速さ向上が最優先。技術首脳ワシェが語る設計思想
11大会ぶりの優勝を飾ったレッドブルF1のピエール・ワシェ(テクニカルディレクター) 2024年F1第21戦サンパウロGP


 まもなくローンチされ、2月26日のバーレーンでのプレシーズンテスト開始時に初めて公開される新型マシンは、一切の妥協をすることなく、チームが見つけることができた最大のダウンフォースとパフォーマンスを引き出すための設計がなされていると考えられる。


 ワシェは、「他のマシンよりも速いマシンを作ることと、ドライバーが快適にドライブして最大限に活用できるようにすることの間でバランスを取るのは簡単なことではない」と認め、「2023年に我々は最速だったので、正しい方向に進んでいることが示されていた」と振り返った。


 結論としてワシェは、「しかしながら、昨シーズンの我々は判断を誤ってしまった。マシンのバランスを向上させることが、全体的な潜在能力を底上げすると考えていたことについては、何かが間違っていたんだ」と語り、「今年はそれを修正する必要がある」と締めくくった。

レッドブルF1の新型マシン開発は、速さ向上が最優先。技術首脳ワシェが語る設計思想
2024年のドライバーズチャンピオンとなったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)



(GrandPrix.com
Translation: AKARAG)


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