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今シーズン末にフェラーリF1から離脱するサインツ。移籍先の有力候補は3チームか

2024年2月13日

 カルロス・サインツが2024年末でフェラーリF1チームから離脱することが確定し、来年の行き先に関心が集まっている。サインツにとって、主な候補は3チームに絞られるものと考えられる。


 スクーデリア・フェラーリが、2025年初めにルイス・ハミルトンが加入するという旨の短いリリースを発表したことを受け、サインツは、SNSを通して、今季末でフェラーリから離脱することを明らかにした。


「まだ長いシーズンが残っている。いつもどおり、チームと世界中のティフォシのために全力を尽くすつもりだ。僕の将来についてのニュースは、いずれ発表する」と、サインツは述べた。

2023年F1第13戦ベルギーGP カルロス・サインツ(フェラーリ)
2023年F1第13戦ベルギーGP カルロス・サインツ(フェラーリ)


 サインツは、将来のプランを早い段階で決定することを好んでいる。2021年にフェラーリに加入する際にも、2020年の5月の段階で契約を発表。当時の所属チーム、マクラーレンは、それによって早期にダニエル・リカルドを獲得することができた。


 フェラーリと今季末までの契約を結んでいるサインツは、昨シーズン末に、「2024年シーズンが始まる前に、自分の将来について整理するつもりだ。それが僕の好きなやり方なんだ」と述べていた。


「次のシーズンに何をするか分かっていて、すべてに関してサインが済み、確定していたら、ドライビングに集中できる。契約交渉というものは多少、集中力を乱す可能性があるが、すべて確定していれば、邪魔になるものがない」


 しかしフェラーリ残留の可能性がなくなった今、サインツと彼のマネジメントチームが、シーズン開幕前に2025年の契約をまとめるのは、簡単ではないと思われる。フェラーリとの交渉は難航していたため、他の選択肢を検討していたとはいえ、サインツがフェラーリとハミルトンとの契約を知ったのは、公式発表とほぼ同時だった。


 2025年に向けて、サインツにはどのような選択肢があるだろうか。ベストなのは、ハミルトンが抜けるメルセデスに加入することだ。メルセデスでなら、ある程度競争力のあるマシンに乗ることができるだろう。サインツはシャルル・ルクレールほどの才能あるドライバーと比較しても良い仕事をしてきたので、高い評価を受けるジョージ・ラッセルを恐れることはない。


 ただ、トト・ウォルフ代表は、ハミルトンの後任を急いで決めるつもりはない。ハミルトンの例からしても、突然優れたドライバーが市場に出てくる可能性がある。ドライバーとチームの契約に、解除条項が含まれている場合があるため、2025年、2026年の契約を発表済みのドライバーであっても、メルセデスが獲得できるチャンスがあるかもしれないのだ。

2023年F1第22戦ラスベガスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)とカルロス・サインツ(フェラーリ)
2023年F1第22戦ラスベガスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)とカルロス・サインツ(フェラーリ)


 2番目の選択肢は、現在ステークとして活動しているザウバーだ。2026年にアウディのワークスチームになることが決まっているザウバーとの契約について、サインツは少なくとも6カ月、検討してきた。来年からザウバーに行けば、アウディ立ち上げに向けて十分な準備を整えることができる。サインツはCEOアンドレアス・ザイドルや、テクニカルディレクターのジェームズ・キーと良好な関係を結んでいる。また、父サインツSr.とアウディにはすでにつながりがある。ただ、この道を選んだ場合、サインツは、少なくとも数年間、中盤で戦うことを受け入れる必要がある。

アウディF1ショーカー
アウディF1ショーカー


 3番目の候補はアストンマーティンだ。この可能性が現実になるのは、フェルナンド・アロンソが今季末で引退するか、メルセデスに移籍する場合のみだ。アストンマーティンにとっては、サインツがフェラーリで過ごした4年間の知識をもたらすことが、大きなメリットになる。アストンマーティンは、メルセデスやレッドブルから多くのエンジニアを獲得しているが、スクーデリアからの大物の起用はまだない。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)&カルロス・サインツ(フェラーリ)
2023年F1第16戦シンガポールGP 木曜会見 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)&カルロス・サインツ(フェラーリ)


 レッドブルには2025年に空きシートが出る可能性が高いが、サインツ家は、モータースポーツコンサルタントのヘルムート・マルコと良い関係を築いていない。そもそもサインツがレッドブル育成プログラムに加入できたのは、父サインツSr.がレッドブルのオーナー、ディートリッヒ・マテシッツと直接交渉したからだった。また、サインツ家とマックス・フェルスタッペン一派との関係はもっと悪いため、レッドブルがサインツと契約を結ぶことはあり得ないだろう。



(GrandPrix.com)


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