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F1第15戦技術解説(1)フェラーリがポールポジション争いでレッドブルに勝てた理由
2023年9月12日
各グランプリのF1マシンを観察するF1i.comの技術分野担当ニコラス・カルペンティエルが、細部の画像を紹介するとともに、注目点について解説する。今回は2023年F1第15戦イタリアGPのフェラーリとレッドブルに焦点を当てた。
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イタリアGPでかろうじて表彰台に上ったフェラーリのカルロス・サインツだが、ポールポジションからスタートしたにもかかわらず優勝は逃した。なぜサインツは勝てなかったのか。技術的な側面から、その理由を探ってみよう。
まずは、フェラーリがなぜポールポジションを獲得できたのかを分析していく。イタリアGPでのフェラーリは、予選まではすべて順調だった。今季初ポールポジションを獲得したサインツは、2番手に終わったマックス・フェルスタッペンに0.013秒差をつけて逃げ切った。モンツァのコースには、長いストレートといくつかの低速コーナーがあり、SF-23の二大特質である高いトップスピードと低速コーナーでの優れたバランスに完璧に合っている。つまり、シャルル・ルクレールがポールポジションを獲得したアゼルバイジャンと同じ組み合わせということだ。
サインツに有利だったもうひとつの要因は、ライバルであるレッドブルRB19に搭載される独創的なサスペンション(フロントアンチダイブサスペンションとリヤアンチスクワットサスペンションという2つのシステム)に起因する(「レッドブルRB19の圧倒的速さを可能にしたアイデア(1)独創的なフロアとサスペンション」参照)。
このサスペンションのおかげで、車体がどんな状態にあっても、挙動は非常に安定している。しかし一方で、フロントタイヤの温度上昇を遅らせるという欠点がある。予選でのレッドブルのアドバンテージが、決勝でのリードよりも小さいのはまさにこのためだ。
さらに、スクーデリアは、特にフラットな新型リヤウイングを装着することで1ラップスピードを重視することにした(フェラーリはまた、2台に新しいエンジンを搭載したが、レッドブルはそうではなかった)。一方、レッドブルはスパで使用したものと同じウイングを選択、上部のフラップだけが切り取られたものを装着していた。2つのフィンを見比べると、SF-23のそれはほぼフラットなのに対し、RB19のそれはよりカーブしていることがわかる(上の4枚のイタリアGPでのフェラーリとレッドブルとの比較写真、および下のベルギーとイタリアとの比較写真参照)。
イタリアで装着されたフェラーリのリヤウイングは、スパで装着されたバージョンとは異なり、メインプレーンがほぼ平らで前後長も非常に短い(上2枚の写真参照)。ウイングが平らであるため、その下の気流と上の気流の速度差が小さくなり、フラップの下と上の圧力差が小さくなる(ダウンフォースが小さくなる)だけでなく、流れの分離レベルも小さくなる(その結果、ドラッグも小さくなる)。メインプレーンは非常に平らな分、それに比べるとアッパーフラップは巨大に見える。
レッドブルのメインプレーンはよりカーブした形状となっている。これはスパで使用されたバージョンだが、上部フラップは平面になっている(上真ん中の2枚の比較写真参照)。予選ではハンデキャップとなったこの選択が、マックス・フェルスタッペンの10連勝(レッドブルは15連勝、過去25戦中24勝)を後押ししたことは間違いない。
(第2回に続く)
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
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1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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