F速

  • 会員登録
  • ログイン

F1 Topic:開幕10連勝を達成し、無敵に見えたレッドブルをレース前にふたつのトラブルが襲う

2023年7月14日

 マックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインを飾って、チームとして開幕10連勝を果たしたレッドブル。結果だけを見れば、向かうところ敵なしのように見えるが、F1第11戦イギリスGPでは、じつはスタート前の時点でふたつのトラブルがレッドブルを襲っていた。


 ひとつは、フェルスタッペンの怪我だ。スターティンググリッドへ着こうとレコノサンスラップを終えてホームストレートに帰ってきたフェルスタッペンの右手にはテーピングが巻かれていた。よく見ると、テーピングは手の甲と中指の付け根に巻かれており、フェルスタッペンが中指の付け根付近を捻挫、もしくは外傷を負った可能性が高い。

F1 Topic
フェルスタッペンの右手の甲と中指の付け根にテープが巻かれていた


 オランダのメディアによれば、フェルスタッペンが怪我をしたのはイギリスGP開幕前日の7月6日(木)の朝のトレーニングだったとのこと。


 怪我の程度について尋ねられたフェルスタッペンはこう答えている。


「みなさんには、ちょっとおもしろそうなネタかもしれないけど、ただの手の怪我だよ。指と手を同時に怪我したんだけど、走行中のドライビングにはまったく支障ないから大丈夫だよ」


 しかし、日曜日のレース直前のフェルスタッペンは、右手のテーピングされていた部分を何度も触っていた。ドライビングで右手の中指を使用するのは主にシフトアップ時のパドルの操作。その右手を触るという行為は、この時点でフェルスタッペンの右手の中指は完全に完治していないか、テーピングがきついか緩いかという不具合があったと考えられる。

F1 Topic
テーピングされた箇所を気にするフェルスタッペン


 フェルスタッペンはその後、マシンをグリッドに着けると、コクピットを降りて、モーターホームへ行くが、そこでも右手を気にしていた様子がカメラに収められている。さらに、国歌斉唱のためにスタートライン前に集合したときも右を気にしていたフェルスタッペンは、国歌斉唱を終えて自分のグリッドに帰ってきてからいつものようにレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼと最後の打ち合わせをするが、そのときもフェルスタッペンは時折、右手を見ていたのが印象的だった。


 レース後、スポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーはフェルスタッペンの状態をこう説明した。


「優勝したのだから、大きな問題があったとは思っていないが、100%の状態だったかと言えば、嘘になるだろうね」


 イギリスGPの決勝レース当日に、レッドブルを襲っていたもうひとつの問題がセルジオ・ペレスのマシンだ。


 レコノサンスラップを終えて15番グリッドに着いたペレスだが、ペレスがコクピットを降りると、すぐさまマシンはジャッキアップされ、メカニックたちがフロアの下に潜り込んで、国際自動車連盟(FIA)のスタッフ立会のもと、作業を始めた。関係者によれば、このときペレスのマシンはフロアに何らかの理由でダメージがあり、それをFIAに申請してレギュレーションに認められている範囲内で修復作業していたという。

F1 Topic
グリッドではメカニックがペレス車のフロアの下に潜り込み作業を行っていた


 レース前のシミュレーションでは15番手からでも表彰台圏内までポジションを戻せると予想していたレッドブル陣営だが、結局6位に終わったのは、フロアのダメージが完全に修復しておらず、空力に何らかの影響があったからかもしれない。


 イギリスGPでの優勝&6位は、こうした小さな問題を克服した結果と見るべきか? あるいは開幕11連勝へ向けての不吉な予兆を示す何かのサインなのか? その答えは、1週間後のハンガリーGPでわかるだろう。



(Masahiro Owari)


レース

5/30(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
5/31(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
6/1(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※スペインGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ186
2位ランド・ノリス176
3位マックス・フェルスタッペン137
4位ジョージ・ラッセル111
5位シャルル・ルクレール94
6位ルイス・ハミルトン71
7位アンドレア・キミ・アントネッリ48
8位アレクサンダー・アルボン42
9位アイザック・ハジャー21
10位エステバン・オコン20

チームランキング

※スペインGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム362
2位スクーデリア・フェラーリHP165
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム159
4位オラクル・レッドブル・レーシング144
5位ウイリアムズ・レーシング54
6位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム28
7位マネーグラム・ハースF1チーム26
8位ステークF1チーム・キック・ザウバー16
9位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム16
10位BWTアルピーヌF1チーム11

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第9戦スペインGP 6/1
第10戦カナダGP 6/15
第11戦オーストリアGP 6/29
第12戦イギリスGP 7/6
第13戦ベルギーGP 7/27
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年5月号 Vol.3 日本GP号