F1第10戦木曜会見:Q1の渋滞解消に“1周1台方式”を提案したアロンソ。一方でフェルスタッペンは現状維持を望む
2023年6月30日
ここ数年のF1での予選は、特に全20台が一斉にアタックするQ1での渋滞が大きな問題になっている。1周4.318kmと短く、コーナーが10しかない今週末のレッドブルリンクも、当然同じ問題に見舞われるだろう。
Q:予選のトラフィックをどう解決するつもりなのか? 何かアイデアを持っていますか?
フェルナンド・アロンソ:毎週末の話題だし、特にショートサーキットではそうだよね。ひとつ考えられるのは、以前のように1台が1周ずつ予選を行うことだ。コース上に1台しかマシンがいないのだから、そのラップはテレビでフルに放送される。予選と予選の間に天候が変化した場合、ポールポジションで違うクルマ、違うドライバー名を見ることができる。どうかな
カルロス・サインツ:短期的な解決策としては、モナコでのジュニアフォーミュラでやっているように、Q1を分割して行うことがいいんじゃないかな。そうすればQ2の時点で、すでにトラフィックはかなり改善されている。10台だけのQ3は、もともと問題ない。特に今回のようなショートコースでは、Q1セッションを半分に分けて、1つのグループで8分間、別のグループで8分間。それがうまくいくかどうか、スプリント・ウィークエンドでも試してみたらいいんじゃないかな。
一方でフェルナンドが言った1周予選も、個人的には大賛成だ。コース全体が自分ひとりのために使われ、1周だけでパフォーマンスを発揮しなければならないというプレッシャーがかかる。あの感覚が好きだからね。僕たちドライバーにとっても、スポンサーにとっても、とても楽しいことだと思う。テレビ的にはちょっと退屈かもしれないけど、テクノロジー次第だと思う。1周をアニメーション化するやり方もある。あるいは最速ラップのゴーストカーを登場させたりね
周冠宇:最近は特に、予選でのドライバーはミラーやエンジニアに頼ることが多い。特に最終コーナーのふたつ前で、ものすごい渋滞になってる時なんかはね。なのでいろんなアイデアを試すべきだ。1周1台にしなくても、ダッシュボード上に次のクルマが何秒後まで迫ってるのか、わかるようになるといいね
アロンソの「1周1台」のアイデアは、仲間たちに比較的好感を持って迎えられた印象だ。一方で後半のセッションに登場したドライバーたちは。そうでもなかった。
マックス・フェルスタッペン:クールなアイデアだと思うけど、コースコンディションの進化を考えると、不公平感が大きいんじゃないかな。渋滞はある程度どうしようもないもので、現状で対処していくのがいいと思う
ニコ・ヒュルケンベルグ:マックスが言ようように、コースによってはチームやドライバーがしっかり注意を払うことで何とかなることもある。個人的には今の予選フォーマットは見ていて楽しいし、クルマのなかにいても楽しい。とても満足しているよ
今季ここまで5回のポールポジションを獲得したフェルスタッペン、前戦カナダの予選で2番手タイムを叩き出したヒュルケンベルグにしてみれば、現状維持がいいのだろう。
そもそもF1ドライバーにとっては、マシンごとにかなりの性能差があることに、大きなフラストレーションを感じている。「レッドブルに乗れば、俺だって優勝できる」と、誰もが考えていることだろう。後半セッションの5人には、こんな質問が飛んだ。
Q:マシンではなく、純粋にドライバーのパフォーマンスだけを考慮した場合、今シーズンのトップ3は誰だと思いますか?
ジョージ・ラッセル:正直なところ、わからない。僕たちはみんな自分の仕事に集中しているからね。マックスが毎週、毎週、しっかりと仕事をしているのは明らかだ。だから今のところ、彼がナンバーワンだ。それ以下の2番と3番なんて、誰も気にしていない。マックスが一番だということだよ
Q:2番、3番手をしいて挙げると?
ラッセル:このスポーツでドライバーの技量を判断するのは、信じられないほど難しいことなんだ。すべてのマシンが同じなら、すぐにわかるだろうけどね。マックス以外で言うなら、フェルナンドはとてもいい仕事をしているし、ルイスもいい仕事をしている。先週P2を獲得したハルク(ヒュルケンベルグ)も素晴らしかった
ヒュルケンベルグ:OK、ひとことで言うなら、マックス、フェルナンド、ピエール(・ガスリー)だね
ニック・デ・フリース:マックス、フェルナンド、そしてユウキだ
フェルスタッペン:正直言ってわからない。ジョージが言ったように、チームメイトとしか比較できないし、他のクルマの実際のパフォーマンスがどうなのかわからないからね。ただ20人のなかには、トップ3に入るにふさわしい優秀なドライバーがたくさんいるのは確かだよ
オスカー・ピアストリ:マックス、フェルナンド、そしてユウキもそうだと思う。彼は今シーズン、とてもいい仕事をしているからね
チームメイトのデ・フリースだけでなく、ピアストリも角田裕毅の名前を挙げた。マクラーレンより戦闘力の劣るマシンで互角に戦ってくる角田への、率直な敬意ということなのだろう。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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6/8(土) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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6/9(日) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
6/10(月) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 194 |
2位 | シャルル・ルクレール | 138 |
3位 | ランド・ノリス | 131 |
4位 | カルロス・サインツ | 108 |
5位 | セルジオ・ペレス | 107 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 81 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 69 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 55 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 301 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 252 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 212 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 124 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 5 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |