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アルファタウリF1のデ・フリース、融資をめぐる裁判に勝訴。契約違反を訴えた投資家の主張は通らず
2023年2月8日
ニック・デ・フリースは、彼のレーシングキャリアにおける長年の後援者からの、25万ユーロ(約3600万円)を超える融資をめぐる裁判に勝訴した。
デ・フリースはオランダの投資家ヨルン・スコートルストの投資会社Investrand社に財務情報を開示せず、同社との融資契約の条件に違反したとして、訴えられていた。オランダの新聞『Financial Dagblad』が先月報じたところによると、Investrand社はデ・フリースに25万ユーロ(約3600万円)の個人融資を行い、デ・フリースはそのおかげでイタリアのチームのプレマで2018年のFIA F2選手権のシートを確保することができたという。
報道によると、デ・フリースは融資について年利3%を課されており、加えてF1関連の収入の半分を返済する義務があった。しかしこの条件は、デ・フリースが2022年にF1シートを獲得できなかったら失効するはずだったという。
デ・フリースは2019年にF2タイトルを獲得した。その後フォーミュラEに活動の場を移し、2020/21年に選手権を制覇。そして2022年にはメルセデス、アストンマーティン、ウイリアムズでフリー走行を行い、ふたたびF1を目指していた。ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンがモンツァでのイタリアGPの週末に虫垂炎にかかったため、デ・フリースは代役としてグランプリデビューを果たし、得点圏内でフィニッシュした。
代役で成功を収めた結果、アルファタウリで2023年のフルタイムのレースシートを獲得したデ・フリースだが、その後Investrand社との法的状況が明らかになった。デ・フリースは、昨年はフルタイムのグリッドポジションを確保できなかったため、融資は失効したと考えていた。一方スコートルストは、デ・フリースが2022年にリザーブ兼テストドライバーを務めていたことは、「2022年にF1に参戦した」とみなされると主張した。
この件はアムステルダムの法廷に持ち込まれ、裁判官はデ・フリース側の法的論拠を支持した。
「2022年9月11日のイタリアGPで彼がF1に出場したのは事実だ」と金曜日に発表された略式判決は述べている。
「しかし彼はリザーブドライバーとして出場した。当時、彼はレースドライバーとして契約しておらず、虫垂炎を患った他のドライバーの代役を務めていたにすぎない」
また、スコートルストがデ・フリースのドライビングキャリアに関する進展を把握しておくのに必要な各種契約書のコピーも含めた財務情報を、彼が提出しなかったという主張についても裁判官は却下した。
裁判官は、スコートルストが2021年までの期間に11万4361ユーロ(約1800万円)が返済されたことに同意しており、2022年に7万5000ユーロ(約1100万円)が2回の分割払いで支払われたことに異議申し立てをしなかったと述べている。同年にデ・フリースはメルセデスのテスト兼リザーブドライバーを務め、15万ユーロ(約2100万円)を稼いだ。
デ・フリースは2017年から2022年にかけて、スコートルストと定期的に連絡を取り合っていたことを証明し、関連する二者の間のWhatsAppのやり取りを印刷した26ページのプリントアウトを提出した。
また、デ・フリースは2018年のマクラーレンとの5万6000ユーロ(約800万円)の契約を公表しなかったことでも訴えられた。しかし法廷は、これはスポンサー契約であり、ドライバー契約ではないため、融資契約の条件からは外れているとの判決を下した。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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