最新記事
- フェラーリのルクレール「マクラーレンは強力...
- 「思っていたよりもマシンが曲がった」RB21を...
- 6番手の角田が終盤にクラッシュ。初日はマク...
- 【タイム結果】2025年F1第5戦サウジアラビアG...
- ピットへのエントリー方法をめぐり、レーシン...
- 前戦から好調、アルピーヌのガスリーが首位発...
- 【タイム結果】2025年F1第5戦サウジアラビアG...
- グランプリのうわさ話:スペインGPの新サーキ...
- 3年以上の在籍はふたりのみ。交代激しいF1チ...
- 「他のシナリオを考える必要はない」移籍の話...
- 「夢は裕毅を長くF1で戦わせること」精力的に...
- アイルトン・セナの初優勝から40年。伝説が生...
【F1第19戦無線レビュー】「この勝利はあなたのものだ」恩人のマテシッツに勝利を捧げるフェルスタッペン
2022年11月4日
2022年シーズンのF1も終盤戦に入り、アメリカ大陸での連戦を迎えた。前戦日本GPではマックス・フェルスタッペンがドライバーズ選手権で連覇を決めたが、レッドブルはこのアメリカGPで、9年ぶりとなるコンストラクターズ選手権のタイトルをかけた戦いに臨むことになった。そんなアメリカGPを無線とともに振り返る。
────────────────────
スタート直後、ポールシッターのカルロス・サインツ(フェラーリ)が出遅れ、背後のジョージ・ラッセル(メルセデス)に接触され、スピンを喫する。
サインツ:何が起きたんだ! リヤがパンクしたようだ
リカルド・アダミ:メルセデスがぶつかってきた
ラッセル:僕のラインを横切ってきた
ラッセルはそう叫んだが、こちらに非があったのは明らかだった。5秒ペナルティを科されたラッセルは、レース後サインツに謝罪に向かった。
単独で戦うことになったシャルル・ルクレール(フェラーリ)。パワーユニット交換による10グリッド降格で12番グリッドからのスタートだったが、15周目には予選順位と同じ2番手まで順位を上げた。しかしここまで引っ張り続けたミディアムタイヤが、さすがに限界に近づいていた。
ルクレール:プランEを考えてくれ
具体的にプランEが何なのか不明だが、5つ目の選択肢ということになる。フェラーリ陣営はいったいいくつの戦略を用意して、レースに臨んでいるのだろう。
22周目、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)とランス・ストロール(アストンマーティン)が接触。アロンソはあわや宙を飛びかけ、ストロールはその場でリタイアを喫した。これで2度目のSCが導入される。
この時点でアルファタウリの2台は、ピエール・ガスリー7番手、角田裕毅8番手と、絶好の位置につけていた。ここで角田に、担当エンジニアのマッティア・スピニから指示が出た。
スピニ:いいか、ユウキ。再スタートの際にはガスリーと戦うな。戦うべきは、後ろの者たちだ。
背後にはランド・ノリス(マクラーレン)、ミック・シューマッハー(アストンマーティン)が迫っている。アルファタウリがバトルしている隙に先行される恐れがある。その意味では、妥当な指示と言えた。しかし角田は、納得できない。
角田:なぜだ!
スピニが、辛抱強く説得する。
スピニ:(ガスリーとのバトルは)あとからできる。再スタートでは、やるな
角田:了解した。でもかなり複雑だね
スピニ:わかってる
角田:特にピエールは、ハードじゃないか。ハードを履いてるんだ。それはわかってるだろう
スピニ:わかってる
角田:意味不明だよ
角田:僕の方が、ペースが速い
スピニ:今、検討中だ
スピニ:結論が出た。再スタートでは、レースをしない。後になってからだ
角田は再スタートで、後続車両を抑えることに成功。ガスリーの背後に迫る。それでもチームからは、順位交代の許可は出ない。その後ガスリーには、セーフティカー(SC)中に車間距離を開けすぎたとして、5秒ペナルティが下された。それでもチームは、ポジションキープを指示し続ける。
角田:タイヤがもうダメになったよ
結局、32周目にガスリーがピットインするまで、角田は延々と我慢を強いられた。そして速さに優っていたはずのミディアムタイヤは既に限界で、次周に角田もタイヤ交換を余儀なくされた。それでも角田はチェッカーまで全力を出し切り、10位入賞を果たした。
35周目、首位を快走するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がピットイン。ところが右前輪のタイヤ交換に手間取り、11秒1もかかってしまう。これでルイス・ハミルトン(メルセデス)、ルクレールにかわされ、実質3番手に後退した。
フェルスタッペン:ビューティフル、なんて美しいんだ
もちろん皮肉なのは、言うまでもない。とはいえフェルスタッペンは、スタッフを罵倒したりすることはない。冷静なドライビングがブレることはなく、ルクレール、続いてハミルトンを仕留め、今季13勝目を達成。レッドブルは2013年以来となる、9年ぶり5回目のコンストラクターズタイトルを勝ち取った。この週末に亡くなった共同創業者ディートリッヒ・マテシッツに捧げる勝利でもあった。
クリスチャン・ホーナー代表:マックス・フェルスタッペン、君は世界チャンピオンだ。そして我々も、世界チャンピオンだ。本当にありがとう!
ホーナー代表:そしてディートリッヒ・マテシッツ、あなたのしてくれたことに、本当に感謝だ。このタイトルを、あなたに捧げます
フェルスタッペン:本当に、この勝利はあなたのものだよ、ディートリッヒ
フェルスタッペン:あのピットストップにはちょっとヘコんだけど、でも挽回できた。最後まで攻め続けられた。君たち、みんなのおかげだ。ふたつのタイトルを獲得できて、なんて素晴らしいシーズンなんだ! 君たちこそ、この称号にふさわしいよ!
ジャンピエロ・ランビアーゼ:そして13勝目だ、マックス
フェルスタッペン:まだあと3つ勝てるチャンスがある、あと3つだ
ハミルトンに比肩しうるこの勝利への貪欲さも、フェルスタッペンの凄さであろう。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
4/18(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
4/19(土) | フリー走行3回目 | 22:30〜23:30 |
予選 | 26:00〜 | |
4/20(日) | 決勝 | 26:00〜 |


1位 | ランド・ノリス | 77 |
2位 | オスカー・ピアストリ | 74 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 69 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 63 |
5位 | シャルル・ルクレール | 32 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 25 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 151 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 93 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 71 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 57 |
5位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
6位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

