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フェラーリが復活、3年ぶりの勝利を1-2で飾る。レッドブルは2台にトラブル発生でリタイア【決勝レポート/F1第1戦】
2022年3月21日
3月20日現地時間18時、2022年F1第1戦バーレーンGP決勝が行われた。気温は24度、路面温度は29度。風向きは土曜と同じくメインストレートだが半分ほどの強さとなっている。
今季から全車が自由選択となったスタートタイヤは、マクラーレン勢だけがミディアムタイヤを選択し、それ以外の18台はスタートダッシュを意識してソフトタイヤを選択。レッドブル勢、カルロス・サインツ(フェラーリ)、メルセデスAMG勢、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は中古ソフトでのスタートとなった。
スタートで新品ソフトを履くポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の前を塞ぐようにイン側にけん制し、ターン1にトップで飛び込んだ。後方にも大きな混乱はなく、好発進を決めたルイス・ハミルトン(メルセデス)がターン1でセルジオ・ペレス(レッドブル)を抜いて4番手へ。さらにケビン・マグヌッセン(ハース)もこれに続いてターン4までに5番手に上がり、ペレスは6番手、7番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、8番手ガスリー、9番手アロンソ、10番手エステバン・オコン(アルピーヌ)で角田裕毅(アルファタウリ)は12番手につける。ターン6でオコンに接触されたミック・シューマッハー(ハース)はスピンを喫して13番手に下がった。これに対しオコンには5秒加算ペナルティが科された。ボッタスは混乱のなかで14番手まで後退してしまった。
3周目にDRSが解禁となり、ターン1でオーバーシュートしたマグヌッセンをペレスがターン4で追い詰めて出口で抜き去った。
首位ルクレールに対し2番手フェルスタッペンは1.2秒差で追随するが、この差はじわじわと広がっていく。3番手サインツは徐々に離れてハミルトンからプレッシャーを受ける。後方では5周目にラッセルがマグヌッセンを抜いて6番手に上がり、角田もターン1でアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)を抜いて11番手に浮上した。しかし前のアルピーヌ勢を追いかけることはできず、徐々にギャップを広げられてしまう。各車とも期待されたような激しいバトルは展開せず、まずはソフトタイヤをいたわっての走行となる。
8周目にボッタスはアルボンをバックストレートでDRSを使ってパス。周冠宇(アルファロメオ)もアルボンを攻めるがなかなか攻略できずにいたが、10周目のターン4立ち上がりでパス。ペレスは10周目のターン1でわずかにオーバーシュートしたハミルトンの隙を逃さず、ターン4でアウトから並びかけてオーバーテイクを果たした。
フェルスタッペンがトラクションが完全になくなったと訴えるのとほぼ同時に、ハミルトンは11周目に先陣を切ってピットインしハードタイヤに交換する。しかしピットアウト直後のターン1で僅かにロックしてオーバーシュートを喫し、周に先行されてしまう。13周目のメインストレートで抜き返したものの、アウトラップでロスは避けられなかった。
14周目に2番手フェルスタッペンがピットインしソフトタイヤに交換すると、サインツ、マグヌッセン、ガスリー、オコン、ボッタスもピットイン。翌15周目に首位ルクレールもピットインし、フェルスタッペンと同じソフトを履いてその直前でコースに復帰して、ターン4でも付け入る隙を与えず首位を守った。角田もこの周にピットインし、ミディアムタイヤに換えてボッタスの前で戻ることに成功した。上位3台とマグヌッセンだけがソフトを履き、ハードのメルセデスAMG勢以外はミディアムが中心となった。
17周目のターン1でフェルスタッペンはDRSを使って一気にインに飛び込みパス。しかしルクレールは続くターン4でDRSを使ってアウトから抜き返し首位を守った。バッテリーを使いきったルクレールに対し、18周目のメインストレートで再びフェルスタッペンが仕掛けてターン1でパス。しかしまたしてもルクレールが立ち上がりでDRSを使って食い下がり、今度はターン4のインに飛び込んでポジションを取り戻す。
ブレーキに不安を抱えるフェルスタッペンにはリフトオフの指示が出されるが、フェルスタッペンはプッシュを続けて19周目のターン1でインに飛び込んで大きくロックアップしてしまう。ルクレールはクロスラインでみたび首位を取り戻した。これでフェルスタッペンは一旦ペースを落としクールダウンに入り、両者のギャップは3秒まで広がる。ブレーキ温度は回復したものの、フェルスタッペン再びトラクションの低下とアンダーステアに苦しむこととなった。
後方では11番手角田に対して同じミディアムを履く12番手ボッタスが0.5秒以内に迫りプレッシャーを掛ける。しかし角田はDRSを使われても巧みにこれを抑え込み続ける。
24周目まで引っ張ったランド・ノリス(マクラーレン)はミディアムからハードに交換し、僚友ダニエル・リカルドのソフトとは戦略を分けてきた。25周目にアロンソが先陣を切って2回目のピットストップを行い、ミディアムからハードタイヤに交換。タイヤのデグラデーションは予想よりも大きく、上位2台から7秒遅れのサインツは3ストップ作戦も検討すべきだと訴える。
27周目にはハミルトンも2回目のピットストップでミディアムへ。ボッタスを抑え込んだ角田も29周目にピットインして新品のソフトタイヤに交換する。
2番手フェルスタッペンは30周目にピットインし、新品のミディアムに交換。これを受けて首位ルクレールは翌周ピットインし、同じくミディアムを履いてフェルスタッペンの2秒前方に戻る。タイヤをいたわるためにアウトラップでプッシュできないにもかかわらず、タイヤが保たないことにフェルスタッペンは怒りをぶちまける。
32周目にガスリーがピットインし、後方のアロンソに合わせてハードを選択。33周目にサインツとペレスが同時にピットインするが、サインツはミディアム、ペレスはソフトとタイヤが分かれる。ここでラッセルもミディアムに履き替えた。34周目にはマグヌッセンもピットインしミディアムに履き替え、ガスリーの直前でコースに復帰するがターン4でオーバーテイクを許した。36周目にはボッタスも2回目のピットインでミディアムに履き替え、再び角田の後方13番手に戻った。37周目には周もピットインを済ませ、これで1ストップ狙いのノリス以外の各車が2回目のピットストップを終える。
順位は首位ルクレール、2秒離れて2番手フェルスタッペン、その15秒後方に3番手サインツ、4番手ペレス、5番手ハミルトンは12秒後方、6番手ラッセル、7番手マグヌッセンもそれぞれ15秒前後のギャップの単独走行。8番手ガスリーは5秒後方、9番手オコンもさらに5秒後方で、その直後に10番手アロンソと11番手角田が続く。角田は40周目のターン1でDRSを使ってアロンソのインに飛び込み、パスして10番手に浮上した。
レースは終盤に差し掛かり、各車とも打つ手のない膠着状態に陥る。3番手サインツに対し4番手ペレスが追いすがるが、3秒弱のギャップがなかなか縮められない。
そんななかで43周目にフェルスタッペンがピットに飛び込み、中古のソフトに交換。同時にペレスもピットインしフェラーリに対して揺さぶりを掛ける。これに対しフェラーリは翌周にサインツをピットインさせるが首位ルクレールはステイアウト。さらにハミルトン、アロンソ、角田もピットインしたところでガスリーがターン3出口でマシンを止め出火。これでセーフティカー導入となり、首位ルクレールなどのマシンもピットインしてソフトタイヤに履き替える。フェルスタッペンはステアリングがあらゆる場所で重く引っかかりを感じると訴えるが、チームはピットインの必要なしと判断した。しかし状況はどんどん悪化するとフェルスタッペンは訴えるが、このまま走り続けるしかない。
順位は首位ルクレール、2番手フェルスタッペン、3番手サインツ、4番手ペレス、5番手ハミルトン、6番手ラッセル、7番手マグヌッセン、8番手ボッタス、9番手オコン、10番手シューマッハー、11番手角田、12番手アロンソ、13番手周となる。
全周回遅れを先行させ、レースは51周目に残り7周で再開。ルクレールは悠々と加速して首位を守り、後方ではターン1で3番手サインツがフェルスタッペンのアウトに並びかけるが、フェルスタッペンも巧みに2番手を守り切った。後方では角田がターン4でアウトからシューマッハーを抜き、さらにアロンソも抜いて10番手に浮上した。
首位ルクレールはフェルスタッペンを寄せ続けず、リスタート直後にファステストラップを記録して一気に2秒のギャップを作り出す。そのまま57周を走り切り、ルクレールが開幕戦をポール・トゥ・ウインで制した。
フェルスタッペンは55周目にマシントラブルでスローダウンを喫しピットインしてリタイア。2位はサインツ、3番手ペレスはハミルトンの猛攻を凌ぎきったかに見えたが最終ラップの57周目のターン1でスピン。これで3位はハミルトン、4位ラッセル、5位マグヌッセン、6位ボッタス、7位オコン、8位角田、9位アロンソ、10位にデビュー戦入賞の周というリザルトとなった。
(Mineoki Yoneya)
11/29(金) | フリー走行 | 22:30〜23:30 |
スプリント予選 | 26:30〜27:14 | |
11/30(日) | スプリント | 23:00〜24:00 |
予選 | 27:00〜 | |
12/1(日) | 決勝 | 25:00〜 |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 403 |
2位 | ランド・ノリス | 340 |
3位 | シャルル・ルクレール | 319 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 268 |
5位 | カルロス・サインツ | 259 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 217 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 208 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 63 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 35 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 608 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 584 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 555 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 425 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 50 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 49 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |