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メルセデスF1、非難を受けたキングスパン社とのパートナーシップ契約を解消

2021年12月9日

 メルセデスF1チームは、F1サウジアラビアGP直前に発表したアイルランドの断熱材企業キングスパン社とのスポンサー契約を解消することで相互同意に至ったと、12月8日に発表した。キングスパン社の製品が、2017年に72人の死者を出した火災事故が起きたグレンフェル・タワーに使用されており、同社との契約について、メルセデスは批判を受けていた。


 グレンフェル・タワーはイギリス・ロンドンの24階建ての住宅で、2017年6月14日に出火、鎮火までに数十時間を要し、多数の死者を出した。事故の調査のなかで、外装材と断熱材にも問題があった可能性があることが分かっているが、調査に協力しているキングスパンは、グレンフェル・タワーに使われた同社製品に関し、推奨する形での使用ではなかったとして、被覆システムの設計には何ら関わっていなかったと述べている。火災の公的調査は今も進行中となっており、キングスパンの責任は明らかになっていない。


 メルセデスが契約を発表した直後、グレンフェル・タワーの火災事故の遺族や生存者からなるグループのグレンフェル・ユナイテッドが、この契約を非難した。イギリス政府大臣の支援を受けているグレンフェル・ユナイテッドは、メルセデスにキングスパンとの契約を再考するよう要求した。


「キングスパンは、今日我々が感じている痛みと苦しみを与えるのに中心的役割を果たした。人命に対するキングスパンの無謀さと無頓着さには、あるレベルの公的非難がなされるべきだ」とグループはメルセデスF1チームへの公開書簡で述べた。


 さらに住宅・コミュニティ・地方自治省大臣であるマイケル・ゴーブからも、メルセデスのマシンにキングスパンのロゴを表示することを禁じるために、広告法を変更することを検討する可能性があるという警告も行われた。


 メルセデスF1代表トト・ウォルフは、グレンフェル・ユナイテッドに連絡を取り、被害者に公式な謝罪を行ったほか、グループの代表者とできるだけ早く面会することを申し出た。

2021年メルセデスがキングスパン社との契約を発表
2021年メルセデスがキングスパン社との契約を発表

「グレンフェル・タワー火災の悲劇は私の想像を絶するものであり、決して起きてはならないものでした」とウォルフからの書簡には記されている。


「チームを代表し、この発表によって皆様にさらなる苦痛を与えてしまったことを心からお詫び申し上げます。私たちには決してそのような意図はありませんでした」


「この悲劇の完全な原因解明のための公的調査は、非常に重要です。パートナーシップを締結する前に、私たちはキングスパンの製品がグレンフェル・タワー火災で果たした役割について深く理解するために、彼らと徹底的な話し合いを行いました」


「キングスパンは、グレンフェル・タワーの被覆システムの設計施工に関して何の役割も果たしておらず、彼らの知らないところでわずかな量の製品が代替品として、建築規制と安全性に準拠していないシステムの一部に使用されたと述べています」


「このことが、皆様が経験した大きな悲劇や、皆様のコミュニティが感じている今も続く深い苦痛をどのようにも変えることがないことは承知しています。グレンフェル・ユナイテッドが、私が学びと理解をいっそう深めるために面会の機会を申し出てくださったことを感謝しています」


 しかしそれから数日後の8日、メルセデスはキングスパン社とのパートナーシップ契約を終了することを発表した。

2021年F1第21戦サウジアラビアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)との接触で壊れたルイス・ハミルトン(メルセデス)のウイング

「メルセデス-AMGペトロナスF1チームとキングスパンは、パートナーシップ終了について相互的合意に達したことを、本日発表する」と声明には記されている。


「先週発表した新たなパートナーシップのなかには、キングスパンがチームの新たなサステナビリティ・ワーキンググループの議長を務め、チームの将来のキャンパスにおいて、環境に配慮した持続可能な最先端のソリューションを通して、二酸化炭素削減を実現することを目指すことが含まれていた」


「このパートナーシップはポジティブな影響を意図していたものの、両者はその後、現時点ではパートナーシップを推し進めることは適切ではないとの結論に達した。そのため、これを即時中止することに合意した」



(autosport web)


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