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フェルスタッペンのインシデント:メルセデスF1、再審請求棄却も「目的達成」。今後のバトルを変える先例になるか

2021年11月20日

 F1第19戦ブラジルGP決勝で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の間に起きたインシデントについて、メルセデスが行った再審請求が棄却された後、メルセデスのチーム代表トト・ウォルフは、この行動を起こした目的は問題提起とスチュワードの方針の確認だったと語った。バトル中に、何が許されて何が許されないのかを確認し、それを踏まえて今後のレースを戦っていくつもりだったと、ウォルフは言う。


 首位を争い、バトルをするなかで、ハミルトンに追い越しをかけられたフェルスタッペンが防御をした際に、ハミルトンをコース外に押し出す形になり、自分もコースから外れる場面があった。ハミルトンが避けたことで接触は起こらず、両者はレースを続け、後にハミルトンがオーバーテイクを成功させて優勝を飾った。


 フェルスタッペンのこの時の防御は行き過ぎであるという見方をする者は多かったが、スチュワードは審議自体を行わなかった。これに不満を抱いたメルセデスは再審請求の権利を行使した。

2021年F1第19戦ブラジルGP 首位争いのなかでコース外に出てしまったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第19戦ブラジルGP 首位争いのなかでコース外に出てしまったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

 再調査が認められる条件は、決定が下された時点では関係者が入手することができなかった「重大で、関連性のある新しい要素」があるかどうかだった。しかし、スチュワードは、メルセデスが証拠として上げたフェルスタッペンの車載映像等は、関連性のある新しい証拠であるとは認めたが、重大な証拠であるとは認めず、再審の条件は満たしていないとして、請求を棄却した。


 この決定は、ウォルフとレッドブル・レーシング代表クリスチャン・ホーナーがカタールGP金曜記者会見に出席している途中で発表された。

2021年F1第20戦カタールGP金曜記者会見 トト・ウォルフ(メルセデス代表)とクリスチャン・ホーナー(レッドブル代表)
2021年F1第20戦カタールGP金曜記者会見 トト・ウォルフ(メルセデス代表)とクリスチャン・ホーナー(レッドブル代表)

 決定が出る直前に、ウォルフは「『再審の権利』から自分たちが何かを得ることができるとは考えていない」と述べていた。


「そういうことよりも、原則と哲学の問題だ。あの件について変更がなされないのであれば、アウト側からのオーバーテイクはもはやほぼ不可能になってしまう。イン側にいる者がコーナーを完全にコントロールするということになるからね」


「他のマシンが隣にいるときには、1台分の車幅を残す必要があるのだが、この場合はそうではなかった。そのことについて突き詰めて、判決を得て、必要であれば、残りのレースでそれに適応していきたいと考えた」


「何人かのドライバーが、実際に私と同じ意見を示している。だから、スチュワードに改めて検討してもらいたかったのだ」


 再審請求棄却という一報が入り、それについての感想を聞かれたウォルフは「完全に予想どおりだ」と答えた。


「我々としては、この件についての議論のきっかけを作りたかった。このことは今後数戦においてテーマになるだろうからだ。我々の目的は達成された。この件についてこれ以上の対処がなされるとは考えていなかった」


 過去に、似たインシデントでペナルティが科された例があるため、何人かのドライバーが、スチュワードの判断に一貫性がないと批判の声を上げている。また、カタールの週末を前に、フェラーリのシャルル・ルクレールは、今回のインシデントでフェルスタッペンにペナルティが科されないのであれば、今後はそれを踏まえて行動すると述べた。

2021年F1第20戦カタールGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

「どのドライバーもそうだと思うが、僕たちは自分たちに許されていることのぎりぎりのラインでレースをしようとしている。だから、こういうことが許されるのだとすれば、今後、僕もやるだろうね」


「これが認められるなら、アウト側からのオーバーテイクはかなり難しくなる。でもどういう結論であれ、僕は自分のドライビングをそれに合わせるだけだ」


 一方で、ホーナー代表は、当然のことながら、再審請求棄却の知らせを聞き、「明らかに正しい決断だ」と歓迎した。


「(再審を認めるなら)あのレースで発生した他の多数のインシデントに関して(見直すことになり)、パンドラの箱を開けてしまうことになっただろう。一番重要なのは、今はこのグランプリに集中することだ」



(autosport web)


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