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松田次生のF1目線:チャンピオンシップの激しさを体現したトップ2台の接触

2021年7月27日

 フォーミュラ・ニッポンの元チャンピオンで、現在はスーパーGTでニスモのワークス車両でGT500を戦い、スーパーフォーミュラではチーム監督としてKCMGを率いる松田次生がF1について語る連載企画。今回は2021年第10戦イギリスGPを振り返ります。

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 今回の注目どころは、なんといってもハミルトンとフェルスタッペンの接触でしょう。僕は、あれは五分五分だと思いますね。ハミルトンも熱くなりすぎていたし、フェルスタッペンも楽観しすぎているかなと。その直前でふたりは結構激しいバトルを展開していて、ハミルトンとしては、フェルスタッペンの押さえ方に関してカチンときていたのではないかと予想します。

 接触の瞬間は、完全に並んでいたわけではないけど、相手が見える位置。フェルスタッペンからしたら少しあけつつ入っていったけど若干足りなかった。ハミルトンは一度アクセルを緩めているけど、フェルスタッペンが切ってきて、そこへ自分も少しアンダーを出してしまった。

 まあ、10秒ペナルティは妥当だと思いました。ハミルトンは、いったん引いて、もう一回どこかで仕掛けることも考えられたけど、予選レースを見ている限り無理だったと思います。序盤が勝負という感じでしたから。

 その後、ルクレールも同じ状況になりましたが、フェルスタッペンはルクレールのようにアウト側まで逃げるのはありだったかもしれませんね。あそこまでやれとはいいませんが、少なくとも当たらずにすんだ可能性は高いです。

 それにしても、徐々にチャンピオンシップが激しくなってきましたね。この先、当て合いのレースにならなければいいなと思います。タイトルを争うと遺恨は残るもの。でも逆にいえば、フェルスタッペンとホンダがようやくそういう状況に持ってこれたともいえますね。もっとバチバチやってほしいです。もちろん、相手をリスペクトしたうえで。

 今回は、土曜に予選レースが行なわれ、レース展開も予想以上に動きがありました。このフォーマットは悪くなかったと思いますね。そのなかでアロンソが目立ちました。スプリントである予選レースの意味合いをよく理解して、ソフトタイヤで見事にジャンプアップ。ああいうギャンブルが打てるのも、アロンソらしいなと思いました。

 逆に精彩を欠いたのがペレスです。おそらく前車のタービュランスの影響だとは思いますが、単独スピン。あんなダメなペレスは久しぶりでした。おかげでレッドブルは0ポイントに終わり、コンストラクターズタイトルではメルセデスに4ポイント差まで詰められてしまいました。

 今回は、絶対に落とせないレースをハミルトンは獲り、メルセデスは少し流れを変えることができました。前半戦のラストとなる次戦ハンガリーでは、お互いが死に物狂いでくるのではないかと思います。夏休みに入るのに、ライバルより上にいるか下にいるかで大きく変わってきますからね。

(Tsugio Matsuda)

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